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第358話 自然公園でみなでランチをする

 みんなパンを買ってひよこ堂から出てきたので、自然公園へ移動する。


「わあ、綺麗な所だなあ」


 アダベルは元気なので、あちこち駆け回るなあ。

 池の白鳥に手を振っている。


「白い鳥、美味いかな!」

「食べ物じゃないわよ」

「そうなのか、変なのっ!」


 公園の鳥を食べたらいけない。


 いつもの芝生に敷物を敷いてみんなで座る。

 くそう、オスカーはカロルの横に座っておる。

 爽やかに談笑してるな。

 ぐぬぬ。


 良いのだ、良いのだ。

 私にはアダベルが居るからさみしく無いもーん。


「もう食べて良いの?」

「うん、大丈夫だよ」


 アダベルは袋から厚切りベーコンサンドを出してかぶりついた。


「おいしいっ!! 変な味の肉!!」


 まあ、ドラゴンが食べるのは生肉だから、燻製肉は変な味だろうな。

 でも、味が気に入ったのか、アダベルはニコニコしながら食べる。


 収納袋から栓抜きを出して、アダベルのソーダの栓を抜いてあげた。


「なにこれ?」

「ソーダ、飲み物よ」

「飲み物?」


 アダベルはおそるおそる瓶に口を付けた。


「おおっ! シュワシュワするっ! 甘くて変な水だ!! あははは」

「気に入った?」

「うん、美味しくて変で楽しいっ!」


 私も自分の袋を開けて、聖女パンと、ナポリタンパンを出した。

 ナポリタンパンは、私が作った新作パンである。

 焼きそばパンを作りたかったのだが、ソース焼きそばが存在しないのでパスタを挟む事にして、トマトソースを使ってナポリタンパンを作った。

 パンにパスタ? とお父ちゃんとクリフ兄ちゃんにはいぶかしげな顔をされたが、お店での売れ行きは結構良いみたいだね。


 もぐもぐ。

 うん、甘塩っぱくて良い感じ。

 ケチャップで作りたい所だけど、この世界には無いからねえ。


「明日のランチクルーズは私たちも参加してよろしいのですか?」


 メリッサさんと、マリリンが敷物の上を膝行してきて聞いてきた。


「もちろんよ、聖女派閥の希望者と、新聞部の人と、ケビン王子とジェラルドで試験飛行します」


 わあと、みんなが笑顔になった。


「私も行ってもいい?」

「アダベルも良いよ。というか放課後にマーラー領に飛ぶけど、一緒にくる?」

「いくいく、飛空艇面白い」

「じゃあ、放課後に聖女派閥の集会室でまってて」

「シューカイシツってどこ?」

「あの建物の後ろにあるよ」

「あとで連れていってあげますわ、アダベルさま」

「ありがとう、メリッサ」


 本当に素直で可愛いな、アダベルは。

 私は無意識に彼女の頭をなでなでと撫でた。


「あと、ライアンくんと、オスカーと、ジュリちゃんも一緒にマーラー領に行きましょう。礼服とかドレスとか作るわ」

「まあ、本当ですの? 今から間に合います?」

「お任せください、少量なら、新入生歓迎ダンスパーティまでに間に合いますわ」


 ヒルダさんが、ジュリエットさんに宣言した。


「カロリーヌさまは、ダンスパーティのエスコート相手は決まっていますか?」

「あ、その……、オスカー、私は今回は、ちょっと……」

「そうですか……」


 あからさまにがっかりすんなっ、オスカーめ。

 くそうっ。


「僕も大丈夫ですか、おいくらぐらいですか?」

「ライアンさまは男爵令息であられますわね、それでは十五万ドランクぐらいですわ」

「わ、市価の半額ぐらいですね、それは凄い」

「地方都市ですので、お安くできましてよ」


 マーラータウンは縫製都市だからねえ。

 産直価格という奴だ。

 飛空艇輸送ならば途中の関税も掛からないしね。


「アダベルのドレスも作ろう」

「え、私? ドレスってなに?」

「時々学園でも着てる人がいるでしょ、こう、スカートが広がった」

「ああ、ああいうひらひらした格好かあ。作ってくれるの?」

「いいよー」

「お金は財宝から出す?」

「今は良いよ、まだお金の使い方とか価値とか解らないでしょ。学園長に教えてもらいなさいよ」

「そ、そうか、人間の世界はいろいろ難しいな」


 価値が解らない子からお金を取るのはむしり取るみたいで嫌なんだよね。

 学園長にお金の教育を……。

 あの人も高位貴族だったなあ。

 大丈夫かな?


「ああ、今日の夕方には新しいドレスが手に入るのですわね」

「本当にワクワクしますわね、メリッサさま」

「そうですわね、本当に。あ、アダベルさまのドレスは赤が良いと思いますのよ、マコト様」

「あー、赤は似合いそう。フリルが沢山ついて可愛らしい感じで」

「ふわっとした包み込むようなデザインがお似合いになりますわ、きっと」


 よし、後でデザイン画を描こう。


「今日、試射もするんだろ」

「行く途中で人の居ないところで試射しましょう、カーチス」

「楽しみだなあ。飛行モンスターに撃ち込みたい所だが」

「やめろ、魔力が持たなくなる」

「残弾とかが解らないのは辛いなあ」

「計算で……、出して……、あげるよ……、カーチス」

「そうだなあ、そうするか」


 軍事くんとしては、威力と残弾が気になるのか。

 エイダさんに聞けば解ると思うけどね。


 さて、ご飯も終わったから、食堂の人を飛空艇に案内しよう。


「じゃあ、皆さん、これで解散」

「早いな、まだ昼休み残ってるぜ」

「食堂スタッフを飛空艇に案内する事になってるんだよ」

「おお、そうか」


 メリッサさんと、マリリンが、アダベルに近寄った。


「じゃあ、私たちは集会所に行きましょう」

「いこういこうっ!」

「こっちですわ」


 三人は手を繋いで学園の方へ歩き出した。


 カロルとコリンナちゃんが寄って来た。


「一緒に行くわ」

「付き合うよ」

「ありがとう、二人とも」


 オスカーの方をチラリと見ると、ライアンくんとカーチス兄ちゃんとで何か喋っていた。

 武道の話題とかしてるんだろうね。


 派閥内でもいろいろと交流が深まって、良い事だね。

 うんうん。

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― 新着の感想 ―
[一言] まあカロルにとっても傷を舐め合う関係としてはマコトより良いわなぁ、子供も残せるし。 オスカーは剣も直してもらったりでマコトの方に受けた恩がデカイけど、それにしても立ち直りと同時に女にアタック…
[一言] 自分からエスコートについて聞きに行くところからして捧げてるのは忠誠じゃなくて愛だよねぇ、そこに気付いてるかはわからんけど
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