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第331話 ホルボス山迷宮、第二層①

 地下二層に降りた。

 床が石造りに変わり、空気から湿気がなくなった。

 通路も人工的な直線主体の物になり、各部屋には木で出来たドアがついている。


 ダンジョンは自動修復されるので、木のドアをぶっ壊しても、しばらくすると元通りになる。

 本物の木では無いようで、火を付けても燃えないのだ。

 なんか変な物質で出来てるらしい。

 魔素で疑似物質を作っているらしい。

 迷宮産の魔物は食べられるのに、ドアの木は燃えない。

 へんな感じよね。

 ひょっとすると、迷宮産の魔物のお肉は栄養素が少ないかもしれないね。

 しらんけど。


 二階層は青っぽい感じの石組みで出来ていて、音が良く響く。

 みんなでカツンカツンと音を立てて歩く。


 部屋があちこちにあるようなんだけど、宝箱が無い部屋を開けても意味が無いなあ。


 人差し指と親指の間に微細な光の輪を作り、サーチ。


 ピイイイイイン!


 部屋の中には二三匹の角兎が待機している。

 部屋の隅に餌箱があって、草が入っていた。

 謎だ。


 ダンジョンは訳がわかんないねえ。


 なにも居ない空き部屋とかもあるね。


「そこの部屋に角兎が三匹居るけど、開ける?」

「開けるみょん、魔物は倒すみょん」

「村に持って行けば買ってくれるだろう」

「そうだな、やってみるか」

『カーチス、われが角兎を倒すのか?』

「剣が選り好みするない」


 ダルシーが扉の前に出た。

 待ち構えるように剣術部が剣を抜き構える。

 仲間に当てて怪我すんなよ。


 ダルシーが扉を開けると三匹の角兎が勢い良く跳びだしてきた。


 びょんびょんびょん!


 角兎は文字通り角の生えた兎だが、意外に凶暴で、敵を見つけると額の角で刺そうと飛び込んでくる。


 のだが。


 コイシちゃんが居合いの構えから一閃し、一匹真っ二つにした。

 カトレアさんがエッケザックスで一匹串刺しにした。

 カーチスがホウズで一匹斬り殺した。


 一瞬で勝負が決まった。

 それはそうであるな。


 コイシちゃんが魔刀の能力を使って角兎を氷漬けにした。

 魔剣の能力の無駄遣いな気がするなあ。


「持とうか?」

「三匹だと結構重いぞ」


 私は近寄って角兎の死体を触り、収納袋に入れた。


「あ、収納袋か」

「便利だな。いいな」

「欲しいみょんなあ」

「馬鹿、めちゃくちゃ高いんだぞ。リュックぐらいの広さでも五百万ドランクはする」

「それは高いですわね」


 エルザさんはそう言うが、伯爵家以上の子息なら買えない物では無いね。


「カロルは作れないの?」

「素材に特殊な素材が要るのよ。食人植物の胃袋っていう。アップルトンだと、オルゲート迷宮の深部でしか手に入らないわ」

「入手できれば作れるのか?」

「そうね、作り方は知ってるわよ」

「よし、マコト、二年になる前に派閥の全員に収納袋を作ろう」

「よせやい、オルゲート市まで二ヶ月の道中だよ」

「飛空艇でひとっ飛びじゃないか」

「……、まあ、考えておくよ」


 そうか、飛空艇があれば各地のダンジョンに行き放題でもあるのか。

 みんな、とはいかないが、ダンジョンアタックをしたい派閥の子に配るのは良いかもなあ。

 オルゲートかあ。

 行きたい所が増えるな。


 第二層は太い廊下があって、左右に部屋が並んでる感じの場所だ。

 サイズ的にやっぱりビアンカ別邸の二階なのかな。

 

「エルマー」

「何か……」

「次の部屋に角兎が二匹いるわ。ダルシーが細めにドアを開けるから冷気で中を凍らしちゃいなさいよ」

「わかった……、事前に索敵……は、便利……」


 便利でしょう。

 でも、緊張感って物がなにも無いよね。


 ダルシーが細めに開けたドアの隙間から、エルマーが氷魔法を発動させて中を氷結させた。

 角兎が暴れて、ダルシーの持つドアに体当たりして角が表面を貫通したが、ビクともしなかった。

 ドアの重さを増やしてたっぽい。

 中に入って、角兎を収納袋に入れていく。


 室内では、壁や床に刀傷があって、なんだか激闘があったようだが、ストライト隊だろうか。

 角兎相手になあ……。


 氷結部屋の中も見たが、がらんとして餌箱がおいてあるだけだった。

 ベットルームかな、この大きさは。

 家具も無いし、窓も無いので正直何の部屋か見当もつかないな。


 太い廊下は奥で左に曲がっている。

 とりあえず進む。


 ここの部屋には角兎が三匹いたな。


「次は私がやるわ」

「カロルはチェーン君使うの?」

「薬品」


 なんだろう、爆薬?


「アンヌ、細めにドアを開けて」

「はい、お嬢様」


 アンヌさんが開けたドアの隙間にカロルが試験管を放り込んだ。

 すかさずドアを閉める。


「なんの薬品を投げ込んだの?」

「酸素と反応して消す薬品」


 うわ、えげつねえ。

 五分ほどまってドアを開けると、びゅわっと空気が入り込んで中では三体の角兎が死んでいた。

 なんでも有りだな錬金術師。


「ガドラガ大迷宮でこの手で戦っている錬金術師さんの記事を読んで試したかったの」

「呼吸する魔物にはつかえそうだな」

「でしょう、カーチス」


 カロルは嬉しそうだが、なんだかダンジョンアタックとしては邪道な気がするなあ。


「コリンナちゃんは何かしないの」

「しない、というか、計算では敵は殺せないぞ」


 コリンナちゃんは計算結果で魔法効果出すジョブじゃないからなあ。


「おや、部屋の奥に偽装ドアがあるよ」

「「「「「なに!!」」」」


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[一言] >「なんの薬品を投げ込んだの?」 >「酸素と反応して消す薬品」 > うわ、えげつねえ。 オキシジェン・デス〇ロイヤーですかwww カロルさんだけは敵に回してはいけない… (((( ;゜Д゜)…
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