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第323話 早朝に男爵家を出発する

 リンダさんとダルシーも交えてお養母様かあさま手作りの夕食を味わう。

 あー、なんだか素朴だけど美味しいね。

 すっかりキンボール家の味に舌がならされてるよ。


 リンダさんを送り出して、リビングでお養父様とうさま、お養母様かあさまとおしゃべりをする。


 地下書庫で見つかった稀覯本とかの話をお養父様とうさまがしてくれるけど、半分も解らないね。

 お養母様かあさまは昔学芸員だったのでお養父様とうさまと会話が弾むなあ。

 さすがお養母様かあさま


 お養母様かあさまも現在の社交界の話をしてくれる。

 はっきりとは解らないけど、最近テンションが上がり気味の人が多いそうだ。

 どれくらい麻薬が広がっているかなあ。


 夜会とかにも出なきゃ駄目かな。

 原則的に、新入生歓迎ダンスパーティがデビュタントになっているから、これを過ぎないと夜会には出られないのよね。

 まあ、あまり気にしないお家は十四才ぐらいから夜会に出したりもしてますけどね。


 ちなみに貴族といっても男爵位ぐらいから上じゃないとあまり夜会活動はしない。

 子爵家から上のお貴族様のお楽しみなのよね。

 下級貴族の子女は昼間にお茶会でもしてなさいというわけさ。

 身分とは切ない物よね。


 夜も更けたので寝ることにした。


「マコトちゃん、明日は早いの?」

「はい、ダンジョンに行きますので日の出る前に出発します」

「ダンジョンか、ビアンカさまの飛空艇が見つかれば大発見だな。歴史資料館でも調査隊を向かわせねばなるまい」

「あら、またご旅行ですの?」

「解ってくれハンナ、歴史が私を呼んでいるんだ」


 というか、歴史学者ってのも、旅行で家を空ける事が多いねえ。

 飛空艇があったらお養父様とうさまに教えてあげよう。

 なんか出てくるかもだしね。


 ただ、あんまりビアンカ様の事を探られて『堕落の聖女の汚名をすすぐ』とかいう本を出されても困るんだなあ。

 ビアンカさまのやったことの価値は、勇者でも聖女でも間違いは起こす、という物なのだから。

 これがないと、大宗教国家が出来ちゃうのでやばいのです。


 さて、自室に戻ってパジャマに着替える。

 あー、もはや懐かしい感じよね。

 すっかり女子寮が今のマイホーム感が強いわ。

 自室は落ち着くんだけどね。


「では、ダルシーお願いね」

「解りました、明日の御起床は日の出前ですね」

「うん、歩いて学園の馬車溜まりに着いたら日が昇るぐらいの時間で」

「かしこまりました、おやすみなさいませ」


 ダルシーが部屋の灯りを消して出て行った。

 さあ、明日はダンジョンアタックだ、楽しみだなあ。

 うしし。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


「マコトさま、お時間です」


 ダルシーにゆさゆさ肩を揺すられて目を覚ました。

 んあ?

 まだ、外、暗いじゃんよお。

 んー。


 ああ、ダンジョン行くから早起きか。

 ふわあああっ。


「ありがとう、ダルシー」

「いえ、なんでもございません」


 私は伸びをしてから、ベットから飛び降りた。

 ふう、危ない危ない、ダルシーが居なかったら寝坊をするところだったな。


 洗顔をして、歯を磨いて、用をたす。

 ちなみに歯ブラシは豚毛で歯磨き粉を付けて磨く。

 歯磨き粉はチューブじゃなくて、文字通り粉だね。

 ハッカが入っていてスースーするよ。


 パジャマを脱いで制服に着替える。

 ヨシ!


「みんな寝ている?」

「寝ています」

「それでは起こさないようにこっそり出よう」

「そういたしましょう」


 私たちは忍び足で男爵邸を脱出した。

 また来週ね、お養母様かあさま

 お養父様とうさまは、また月曜日に会えるでしょう。


 王都大通りを学園に向かって歩く。

 早朝の街は静かでいいね。

 ちょっと寒いけど。


 ダルシーが居なくなったので、一人で大通りを歩く。

 朝の牛乳配達の人とかが牛乳の缶を乗せた荷馬車を走らせていく。

 朝早くに働く人も多いんだな。


 大神殿の前を通り過ぎると、掃除をしているアンドレとルイゾンが居た。


「おはよーっす、聖女さま」

「おはよーっす、早いですね、どっか行くんすか?」

「おはよー。学園のみんなと、ちょっとダンジョンにね」

「そりゃ大変だ、がんばってつかあさいっ」

「行ってらっしゃい、お気を付けて」


 気の良い寺男二人に手を振って先を急ぐ。

 空がだんだん明るくなってきたな。

 そろそろ日の出だ。


 ひよこ堂の前を通ると、窓に明かりが付いていた。

 朝の仕込みだね。

 パン屋の時代は良くやったものだ。

 今日もガンバレ、お父ちゃん、お母ちゃん、クリフ兄ちゃん。


 実家のパン屋の誰かが戦争で死んだり、物資不足でパン屋が閉店したりするのはやだな。

 なんとしても銃器の蔓延は防がないとならないな。

 転生者の知識は、時に世界の危機になるからね。


 カマラさんみたいに下着とか、食とかで知識チートすれば良い物を、麻薬に銃器はたちが悪すぎる。

 きっとこの世界を何にも愛してないんだろうなあ。

 自分だけが金を稼いで裕福に暮らせれば良いと思っているんだろう。


 山高帽め。

 絶対にいぶり出してやるからな。


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― 新着の感想 ―
[良い点] ビアンカさまの飛空艇は中々見付けないですねw もしかしたら重要なアイテムだからでしょうか?
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