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第191話 朝ご飯は蜂蜜甘々ポリッジで

 にまにましながら眼を覚ました。

 いやいや、カロルにほっぺチューを貰いましたよ。

 これでまた好感度が上がった証拠ですね。


 まあ、この世界ステータスオープン無いんだけど。

 パン屋時代は、何回か言葉を換えてやったのだけど、開かなかったねえ。

 たぶん、ステータス情報はあるとは思うんだけど、現実との関係がよくわからないなあ。

 好感度が解ればカロル攻略が楽なんだが。


 いいや、爽やかに起床できたので、カロル万歳でございますよ。


 マルゴットさんとカリーナさんがドアを開けて出て行く音がした。

 おはようと言い忘れたな。


 カーテンを開けて、はしごを下りる。

 窓から外を見ると今日も良い天気だ、がんばろうっ。


「うっひっひ」

「どうした、ずいぶん上機嫌だな」

「おはよう、コリンナちゃん」

「おはよう、マコト」


 喋っちゃおうかなあ、でも、頬チューだけだったしな。

 今度は私から頬チューしようかなあっ。


「にまにましててキモイ」

「なんでもないよう♪」


 ダルシーがケトルを持って入ってきて、朝のお茶の時間だ。

 というか、なんでダルシーは膨れているんだ?


「どうしたの、ダルシー、機嫌が悪いみたい」

「なんでもございませんっ」


 変なダルシーだ。


 彼女の入れてくれたお茶を飲む。

 うむ。

 普通。

 なかなか上手くならない物だなあ。


「ダルシー、これは良いお茶の葉かな?」

「いえ、普通の物です」

「そう、だったらちょっと良い物に変えてね」


 私はお財布から金貨を一枚出して、ダルシーに渡した。


「そんな朝から良いお茶をのまんでも」

「良いお茶の方がダルシーの勉強になるでしょ」

「ああ、なるほど、それなら」

「あ、ありがとうございます、マコトさま、がんばりますっ」


 やっぱり普通のお茶を使うより、ちょっと高いお茶の方が腕があがるでしょう。

 たぶん。

 さらに、二枚金貨を渡す。


「あと、良いポットと、良いケトルを買ってきなさい」

「は、はい、ありがとうございます」

「ダルシーがお茶の腕を上げたら私も嬉しい、がんばって」

「ありがとうございます、コリンナさま」


 三人で笑い合った。

 よしよし。


 今日の授業の教科書を鞄に放り込む。

 さて、食堂で朝ご飯を食べましょう。


 三人で部屋の外に出て、施錠する。

 その間にダルシーは居なくなっていた。


 階段を降りて、一階はエレベーターホールに行く。


「おっはよー、みんなっ」

「おはようございます、マコトさま」

「おはようみょん」

「おはようございますわ」

「はよー」


 だいたい、みんな来てるね。

 なんかつやつやしてるのはお風呂のせいか。


 カロルが、ジュリエット嬢と共にエレベーターで降りてきた。


「お、おはよう、マコト」

「お、おはよー、カロル」


 お、カロルもつやつやだ、えへへへへ。

 ちょっと頬が熱い。


「ん、どうなさいましたの? おはようございますわ~、マコトさま」


 ジュリエット嬢がぴょんと跳ねて、私の腕に飛びついてきた。

 最近彼女はスキンシップも多くなってきたね。

 良い事だなあ。


 みんなで食堂に入った。

 うわあ、みんなつやつやであるな。

 沢山の女生徒がみなつやつやしていると壮観だなあ。


 カウンターに行くと、クララも、メリサさんもつやつやなので笑ってしまった。


「すっごい利いたわ、今日も薬湯なの?」

「今日は普通のお湯よ、月曜日が薬湯の日だって」

「狙う、狙うわ、薬湯万歳よ」

「がんばってね、クララ。あ、今日は蜂蜜ポリッジね」


 メリサさんも眼を笑わせて、蜂蜜をかけた甘々ポリッジを出してくれた。

 トレイにポリッジの椀とお茶を乗せてテーブルにつく。

 お隣はカロルであるよ。

 うひひひ。

 あー、ちゅーしたい。


 皆が席に付いた。


「いただきます」

「「「「「「今日の糧を女神に感謝します」」」」」


 なんだか、天丼ぎみになってきたね。

 食堂にいるかなりの生徒が私を拝んでおるぞ。

 やめろっ。

 私は女神さまでも、美容の神様でもねえよっ。


 ぱくり、ぱくぱく。

 ああ、甘々ポリッジが美味しい。

 日に日にイルダさんの実力があがってないかい?

 めちゃくちゃ美味しい。


「マコト、日曜の事だけど」

「あ、うん、楽しみだねっ、カロル」

「よく考えたら、錬金印刷を見学に魔法塔に行くんだったわ」

「あっ、そうだっけ、忘れてたよっ」

「どうしようか」


 そっか、日曜はサーヴィス先生に押さえられていたな。

 失念してたよ。


「まあ、午前中にお邪魔して、魔法塔でお昼を食べて、時間があったら美術館でいいんじゃない?」


 ちょっと忙しい気もするのだが、しょうが無いね。

 一日中カロルと一緒だ、わあいっ。


「そうね、そうしましょうか」


 カロルは塩ポリッジを食べながら、微笑んでそう言った。


 日曜日が楽しみだなあ。

 にまにま。


 ご飯を食べ終わったので、食器を返却口に戻す。

 ジュリエット嬢もメイドのクリスさんに頼まずに自分で持って行っている。

 偉い偉い。


 さて、鞄を持って、登校登校。

 良い天気だし、今日も頑張るぞっ。

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― 新着の感想 ―
[一言] どうせやるなら土曜朝に作って教会や家族にも渡せばいいのに
[一言] ジュリエットが気安くなってボディタッチを増やし、カロルとマコトの仲が良くなって・・・ ゆりゆり先輩がますます野獣になりそう そのうち留年するんだとか言い出すんじゃ
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