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転生聖女は友情エンドを目指す! ~腐女子なのに乙女ゲームの世界に転生しちゃいましたが親友キャラとイチャイチャ百合しながら悪役令嬢と派閥抗争してます~  作者: 川獺右端
第九章 ファルンガルドへの巡礼

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第1575話 障壁無双で洗いざらい収納する

 敵はジョルジュと兵隊たちとなった。

 だが、ジョルジュは私を見て、独立して動きはじめているらしい。

 ハンネス伯爵は聖女の私を見て気持ちが折れたようだ。

 脂汗を浮かべて揉み手をしている。


 尼さん達楽士さんたちは全員檻から出て、バルバラさんと一緒にホールから逃げ出しはじめた。


「マコト様も早く!」


 バルバラさんが声を掛けてきた。


「聖女マコト、お前が逃げたらなあ、尼共を皆殺しにしてやるぞ」

「やめないか、ジョルジュ! 聖女さまに失礼だ! お前達、ジョルジュを止めろ!!」

「は、はっ!」


 兵隊達は槍をジョルジュに向けて構えた。

 ジョルジュは槍の方を見もしないで、視線をじっと私に注いでいる。


「おとなしくしろっ!」


 兵士が一斉にジョルジュに突きかかった。

 薄く笑ったジョルジュは視線も合わせず、凄まじい速度の斬撃で兵士たちを斬り倒した。


 私は無詠唱で、致命傷だけを『ヒール』して、兵隊の死を回避させた。


「ああ、無詠唱で光魔法が使えるのか、すげえなあ」

「魔力を見る目、【魔力眼】か」

「ああ、そうだ、次はダルシーの急所に張った障壁もずらして攻撃できるぜえ」


 ジョルジュはニヤニヤと笑った。

 くそめんどくせえ奴だなあ。

 魔力を見る目があるから、相手の出方を先読みに出来るんだな。

 奴の強さはそこか。

 前回はダルシーに張った障壁が何か判らないから斬りつけて遅れを取ったのだが、今回は知っている。

 ダルシーの障壁を避けて斬れそうだな。


「マコト様、奴を倒す許可を下さい」


 ダルシーがファイティングポーズを取った。

 さてさて。


(マリー!! 助けてくれっ! アントニアさんが斬られた、このままでは死ぬっ!)


 テイムの魔力のラインにミラナの見ている映像が乗って来た。

 目の前が血で真っ赤だ。

 マジか!!

 だが、この異常者を倒さないと、尼さんの安全が保証されない。


(今すぐ行く)


 私はダルシーの前に出て、聖剣フロッティを構えた。


「あはは、面白え、お前の剣の腕は大した事はねえが、魔法力がとんでもねえ、わははっ! 命を貰うぞっ!」


 ジョルジュは剣を振り上げ、私に信じられないほどの速度で斬り下ろした。

 障壁を無詠唱で張る。


「むっ!」


 魔力が見える奴だが、一瞬で張られた障壁は意表を突かれたようだ。


 ガチャーン!!


 長剣が障壁を砕いてガラスが割れるような音を立てた。

 ジョルジュの目が勝利を確信して笑った。

 奴の剣速が半減している。


 さらに一枚障壁を張る。

 障壁の硬度は硬化ガラスぐらいだ。


 ガシャン!


 剣速が落ちた威力で押し込むようにして奴は障壁を割った。


「どうだっ!!」


 さらに障壁を張る。

 速度の落ちた剣が障壁の表面を滑る。

 さらに奴の背後に障壁を張る。

 足の動きを止める。

 さらに前面の障壁と背面の障壁を繋ぐように側面の障壁を張った。


「なっ!!」


 そのまま障壁の箱の体積を縮める。


 ドタン。


 障壁の棺桶完成だ。

 ジョルジュはぴったりとした障壁の棺桶の中で打ち破ろうと暴れたが、力が入らない。


「く、くそっ!! なんだこれはっ!!」

「障壁の棺桶だ、大人しくしてろ」


 私はハンネス伯爵を見た。

 彼は立ち上がり、私に向かって何回も頭を下げた。


「これはこれは、聖女さま、なんとも不調法な仕草をお見せいたしまして、まことに申し訳ございません」

「うるせえ」


 とりあえず、傷ついて倒れている兵隊から、テーブルに着いている伯爵まで、全員を個別の障壁の棺桶に包んでいった。


「うわわ、なんですかこれは」

「う、動けない、たすけてください」

「あらあらまあまあ」


 全員動けなくしておこう。


 バアン! と音を立ててホールの扉が開くと、チェーン馬に乗ったカロルとオルブライト騎士団が現れた。


「マコト!」


 ああ、久々に名前を呼ばれて胸がちょっと熱くなるな。


「カロル、ここは頼む、アントニアが怪我をしたっ」

「わ、わかったわ! あの人私を助けてくれたのっ」

「そうか」


 あいつも、この旅で変化したんだな。

 カロルを助けてくれたならありがたい。

 それで、怪我をしたなら、なんとしてでも助けないと。


「ヒューイ」

《乗れ、主よ》

「わんわん!!」


 カロルの後からマメちゃんが走り込んできて、彼女の足下に纏わり付いた。


「行ってらっしゃい、詳しい話は後で」

「あ、うん」


 カロルはマメちゃんを抱き上げてそう言った。

 うむ、なんか怒られそうだな。

 だが、今は急ぐ。


 私は透明の棺桶に入った奴らの間をヒューイに走らせ、廊下に出た。


 まってろよ、アントン、ミラナ!!


 

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― 新着の感想 ―
聖女さま間に合ってくれえ~~~
おはようございます。 ジョルジュ…Gガンダ○のジョルジュみたく騎士の鑑のような人間だったら、違った道を歩めたものを。
ジョルジュ、強そうだったけど、聖女さまの障壁が無双でしたね。
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