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【書籍化】転生聖女は友情エンドを目指す! ~腐女子なのに乙女ゲームの世界に転生しちゃいましたが親友キャラとイチャイチャ百合しながら悪役令嬢と派閥抗争してます~  作者: 川獺右端
第九章 ファルンガルドへの巡礼

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第1559話 時ならぬ、パジャマ宴会

 さて、一日の楽しみの晩ご飯である。

 今日も一日歩いて疲れたからなあ、お腹いっぱい食べて寝てしまおう。


 リーザ教会の食堂は小さいね。

 巡礼団の十人と教会の尼さんの十人でパンパンである。

 女子修道教会だから、男子禁制なんだな。


「日々の粮を女神に感謝します」

「「「「「日々の粮を女神に感謝します」」」」」


 パクリ。


 ……。


 やべえ、これは不味いな。

 食材も悪いんだが、味付けも素っ頓狂だ。

 困ったね。


 シチューは駄目だな。

 謎の香辛料の匂いがきつすぎる。

 パンは、まあ、そんなに美味しく無いが食べられないことはない。

 あとは、シチューのソーセージを……。

 あ、やばい、これ軽く傷んでるっぽい。

 私は、口に入れた物を吐きだした。


 アントンもシチューを一口食べてしかめっ面をしている。

 ダルシーも苦笑いだ。


「これ、美味しく無いなあ、あとソーセージ、腐ってる」

「「「「!」」」」


 バルバラさんが立ち上がり、ミラナを立たせた。


「この者は少し体調が悪いようなので寝室に運んでいきますね」

「はい、おねがいします」


 ヴィヴィアンヌさまはさすがだ、平然とあの不味い食事を食べている。

 が、残しているな。


(ああ、駄目なのか不味いと正直に言っては)

(まあなあ、しらんふりをしてパンを囓るのが作法だな、あとでお菓子あげるよ)

(あいよう)


 というか、自炊してえ。

 ソーセージに『ヒール』掛けて新鮮にもどしてえ。


 早々に私たちは食堂を後にした。


「いやあ、凄いねえ、ここは」

「ここに着任すると、何年も、あのお料理なんですの?」

「そうだよー、だから教会に着任するのは運次第で怖いよね」


 うん、とりあえず、私がここに着任したら、自分に料理させろと交渉するな。

 よほど味音痴で食事が嫌いな人が調理してるんだろうなあ。

 それとも、メインの料理人尼さんが病気で、駄目な人が作ったか。

 割と異常事態だな。


 みんな押し黙って部屋に戻った。

 どうすっかなあ、収納袋にはご馳走が唸るほど入っているがうかつに出すと身ばれしそうだしなあ。


「マリー、お菓子くれえ」


 ミラナの馬鹿がベッドで足をバタバタさせながらそう言った。

 にゃろう。


 しょうがないので、ミラナのベッドに座って鞄からソバボウロを出した。


「おお、ソバボウロ、これ素朴で好きなんだよう」

「アントンも、お姉ちゃんもお食べ」

「では、遠慮無く、でも、なんですのあの夕食の味は」

「一昨年、ここに泊まった時はそこそこの味だったから、料理係が変わって慣れてないんだろうさ、良くあることだよ」


 おばちゃんが、食堂から持って来たパンを囓りながらそう言った。

 売女のおばちゃんの鞄から魔法のようにワインの瓶と干し肉が出て来た。


「まあ、みんなで分けるとちょっとずつだけどね」


 嬰児殺しのおばちゃんも、ワインとチーズを出してきた。


「教会へのお土産なんだけど、まあ、しょうがないね」


 アンドレア産のわりと良さげなワインだった。

 こういう鷹揚な感じは尼さんぽくて良いね。

 それそれの尼たちも、秘蔵の食料を出してあった。

 ワインは水筒のコップを使って飲む。


「意外とみんな持っているんだなあ」

「巡礼の知恵だよ、一カ所ぐらいは食べられないほど不味い所もあるんでさ」


 なるほどね、なんだか、時ならぬ宴会みたいになったね。

 こういうアットホームな感じも好きだな。


 突然、ヴィヴィアンヌさまがドアを開けて入って来た。


 みんなが固まった。

 彼女は口に人差し指を置いて、ハムとチーズを宴会のテーブルとなったミラナのベッドの上に乗せた。

 いいねいいね、話がわかるよ。


「あまり沢山飲まないように、明日も歩きますよ」

「「「「はい」」」」


 ヴィヴィアンヌさまも床に座って、ワインを飲み始めた。


 私は、ちょとおトイレに行くふりをして外に出る。

 ダルシーが気配を消して付いてきた。

 よし、ダルシーも良くわかってるね。


 廊下で収納袋から、チーズとジャーキーを出した。


「私の鞄に入っていた事にするんですね」

「本当は生肉だして庭でBBQしたいのだけれど、それは無茶だから」

「それは無茶ですね、これくらいで良いでしょう。あまり宴会が盛りあがっても良くありませんし」


 ダルシーの収納袋に入れてもらった。


 そのまま、ダルシーは寝室へ。

 私はご不浄に行き、用を足して戻る。


 うん、守護竜牧場のジャーキーとチーズは人気だな。

 夏のバカンスの残りなんだけどね。

 みんな美味い美味いと食べている。


 床に座ったり、ベッドで飲んだり食べたりして、みなさん小宴会を楽しみ、一時間ほどしてから、片付けて消灯となった。


「みんなで飲むとなかなか楽しい」

「宴会は良いですわね」

「朝ご飯も美味しくなさそうだなあ」

「まあ、銀鉱都市までの我慢よ」


 ああ、鉱山都市のお料理は美味しかろうなあ。

 やっぱりね、都市の金がある所じゃ無いとね。


 それでも山の峠の修道院とか、小さい教会でも食事が美味しい所はあるので、難しいね。


 さてさて、寝てしまおう。

 マメちゃんを抱いていると暖かいね。

 おやすみ。

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― 新着の感想 ―
酷い味付け、傷んだソーセージ、いつかの学食の様だ 山賊ども影響で物流が滞ってるのか まめちゃんの影移動郵便でリンダさんに?伝えて討伐 ついでに国にも伝えて放置してる領主を断罪だー
ソーセージは保存食の一種のはずなのに…。だからこそ油断してて夏に傷むのかな?
料理が下手だから不味い、けど尼さんの修行だからそこは仕方ないのかもしれない。でも、腐ったソーセージは駄目だなあ。最悪修道院が人知れず全滅するだろ。
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