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第1509話 ビアンカ邸基地に収納して帰宅

 エルマーはバックでビアンカ基地へ入って行く。

 やっぱエルマーは上手いなあ。


 大神殿で画家さん達を下ろして、そのままビアンカ邸基地まで戻って来た。

 お養父様とうさま、お養母様かあさまは大神殿で下りてキンボール邸に徒歩でもどろうとした。

 のだが、ヒューイが鼻面でお養父様とうさまに乗れ乗れとジェスチャーをして乗せた。

 ヒューイが二人を乗せて、任せておけという顔でシタシタと行ってしまった。

 気の利く従魔だよなあ、ヒューイ。


【蒼穹の覇者号、タッチダウン】


 よーし、着いた着いた。

 派閥員と一緒に格納庫に下りる。


「今日はみんなありがとうね」

「なんのなんの、マコトの晴れ舞台だからな」

「明日は鍛冶祭です、よろしくお願いします」

「暇な人はみんなで鍛冶祭でオスカーの魔剣が表彰される所をみよう」

「おお、良いですね」

「入賞内定……?」

「いや、解らないそうだ。だが、我が君と我が友エルマーが刻んでくれて、沢山の銃の残骸を練り込んだ素晴らしい剣だ、必ず結果を出すだろう」

「うん……」


 エルマーははにかんで笑った。


 そうだね、折れても折れても、打ち直し形を直し立ち上がれば良い。

 それが騎士の生き方だよね。


 明日の鍛冶祭も楽しみだね。


 さて、男子は武術場倉庫口から、女子は女子寮直通通路へと別れ、歩く。

 コリンヌさんは、従魔たちを厩舎に預けに行くので武術場口から地上に出る。


「マコトさまはすぐにお帰りになりますの?」

「そうだねえ」

「お風呂に入っていけば?」


 コリンナちゃんが提案してきた。


「キンボール邸のお風呂は狭いから入っていこうかな」

「みんなでお風呂は嬉しいですわ」


 お風呂にどやどやと入って行くと、先客がいた。


「あら、領袖、授賞式は如何でした?」


 ヒルダさんとカトレアさん、コイシちゃんが先に入っていたな。


「盛会だったよ、ヒルダさんたちは何をしていたの?」

「ぶらぶら大祭を楽しんでいましたわ」

「明日は鍛冶祭だな、私も行くぞ、マコト」

「行くみょんよ」

「じゃあ、みんなで行きましょう」


 私はかけ湯をして湯船に入った。

 ふう、良いお湯だな。

 影からマメちゃんが出て来て、バチャバチャと泳ぎだした。


「コイシさま、オーバンさまとのデートは如何でしたの?」

「えー、えっへっへへ。観劇に行った、優しかったみょんよお」

「ちっ、男などにうつつをぬかしおって」

「カトレアしゃんも、ナーゼル先輩と観劇にでも行くみょんよ」

「劇とか嫌だ、馬上試合が見たい」

「解ったわ、ナーゼルに伝えておきます」

「ぎゃー、ヒルダさまやめてー」


 わはは。

 なんか青春だなあ。


 お風呂から上がって洗い場に行くとダルシーが魔法のように現れてすみずみまで洗われた。

 ああ~。

 官能的だなあ。


 もう一度、湯船に体を沈めてあたたまり、出た。

 脱衣所でダルシーに体を拭いてもらい、下着をつけて、ドライヤーだ、ブイーーン。

 ああ、さっぱりした。


「そいじゃ、私は実家に帰るから、明日は朝にロビーにくるよ」

「わかったー、鍛冶祭は一日か?」

「鍛冶の製品を安売りしてたりするから一日だろうね、コンテストは昼からだな」

「私も行くぞ」

「行くみょんよ、なんか良いものあったら買うみょん」


 武具は即売してないと思うけどね。

 売っているのは鍋釜包丁のたぐいかと。


 みんなでロビーまでワヤワヤ話ながら歩く。


「そいじゃ、また明日」

「またなー」

「おやすみなさいませ」

「またみょんな」


 皆に手を振って女子寮を後にする。

 外はとっぷりと暮れているね。

 小さめの光球を打ち出し、王都循環道を行く。

 大祭の夜だから、みんな起きていて、路上で飲んだりしてるね。

 ひよこ堂はもう閉まっているね。


 バサバサっと音がしたと思ったらヒューイが空から降りて来た。


《むかえにきた》

「わ、ありがとうヒューイ」


 ヒューイは気が利いて良い子だね。

 彼の背に跨がり、道を行く。

 やっぱり君は早いねえ。


《主といっしょで毎日楽しい》

「そうかそうか、私もヒューイに乗せてもらって楽しいよ」

《主の役に立つのはうれしい》


 ヒューイがシタシタと夜道を歩き、キンボール邸に着いた。


「ああ、ヒューイ号、勝手に出て行ったと思ったら、お嬢様を迎えにいっていたのか」

「あ、馬丁さん、この子はお利口だけど、勝手をするから、大目に見てあげてね」

「はいですとも、こんな凄い騎獣はなかなかいませんや」

《ゴメスはなかなか世話が上手い》


 ゴメスとは馬丁さんだな。

 仲良くやっているようで何より。


 キンボール邸に入ると、お養父様とうさまとお養母様かあさまがお出迎えである。


「まあまあ、マコトちゃん学園でお風呂に入ってきたの?」

「はい、あそこは広いので」

「女子寮の浴場は豪華なんだよね、男子寮の浴場よりも1.5倍ほど大きいんだよ」

「お養父様とうさまはなんでも知ってますね」

「この前の地下書庫の整理の時に、学園の建設レポが出てきたので読んだんだよ」


 おー、そんな本が。

 今度借りて読んでみよう。

 旧ビアンカ邸の施設とか流用してるんだろうなあ。

 それで女子寮の浴場が大きいのかもしれない。

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― 新着の感想 ―
ビアンカさん、何でこんな大きな浴場を作るんですか?って聞かれて未来の女の子たちのためだよ!って言ってたのかな。 勿論信じては貰えないんだろうなw
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