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第1482話 みんなでガドラガ基地探検

 学者さんと一緒にガドラガ基地を探検する。

 というか、乾ドックになっていてかなり広いな。

 とはいえ、黄金の暁号とかを入れるほどでは無いね。

 中型艇ぐらいまでのドック施設のようだ。

 大型飛空艇は三百人乗りとかだからね。

 ちょっとここでは入らないっぽい。


 ドックの横には人間用の出入り口があって、廊下が続いて部屋が沢山あるな。

 工作室や分析室とか図書室とか、研究系の部屋があり、そしてその奥に居住区があった。

 なんだか豪華なホテルみたいな部屋が並んでいる。


「ここは何人ぐらい住めるの」

【最盛期には五十人ほどが暮らしていました。私が誕生したのも、ここの乾ドックです】


「わあ、豪華ですようっ、ご主人様」


 コリンヌカルテットが客室に入り、ベッドに飛びこんだ。

 アダベルと同じ事をするんじゃありません。


 ガドラガには邸宅がないから基地内に居住区を作っているようだね。

 というか、超豪華だな。

 

 ダブルベット、応接セット付き、バストイレミニキッチン付きだな。

 窓が無いのが、ちょっと圧迫感だけどね。


 あーメンテナンス要員とか、研究員とか、それくらい必要だったのか。

 げ、マジックミサイルの倉庫もあるな。

 何千発あるんだ。


【蒼穹の覇者号にマジックミサイルを補充しておきますね】

「あはは、要るかな?」

【色々と使えますので】


 一般ミサイルばかりで、ポッティンジャー領で使ったナパームミサイルは無いようだね。

 あれはとんでもない火力だったからなあ。


 増槽もごろごろ四器ほど転がっていた。


「あれは、満タンなの?」

【はい、ビアンカ様が満タンまで光魔力を溜めておられました】


 うん、卒業まで、光魔力にはあまり困らなそう。


 大きめの食堂があって、大きめのキッチンがあった。

 おお、ちょっと型はクラッシックだけど、良さそうな調理器具がならんでいるなあ。

 わわ、食器もパネエ、ここを使う時は雑食器を持ち込まなければ。

 王宮で使うような食器を置いとくんじゃないわさ。


「派閥のみんなが泊まっても大丈夫なぐらいの設備ね」

「そうねー」

「気のない返事ね、二年生の実習の時に使わないの?」

「学校行事で使うのはねえ、どうかなあ、どうかなあ」


 使いたいのはやまやまだけど、派閥員だけこんな豪勢な基地に泊まってもよう。

 というか、王国とかにばれると接収とかされかねない施設だぞ。

 光セキュリティとオリハルコンで防護されているから、こっそり使うのがいいな。


「ばれると色々ヤバイので、こっそり使うよ」

「えーえー、秋からの私の実習でもここに泊まりたいですうっ」

「コリンヌさんの実習中は蒼穹の覇者号が無いので灯りも点きません」

「あわわわっ」


 蒼穹の覇者号が無ければ何の意味も成さない施設なのが少し救いだろうか。


 しかし、また豪華過ぎて困ってしまうねえ。

 地上との出入りが階段で大変なだけが救いか。


 施設の突き当たりにエレベーターらしき物があった。


「これは……」

【魔導エレベーターです、ガドラガ教会の講堂裏まで迅速に移動できます。大きいので従魔のヒューイさんも乗せられます】


 で、でっけえ貨物用エレベーターがありやがった。

 そうか、反応が無かったのは、ここに動力が灯って無かったからか。


「便利ねえ、こっそり実習中に使いましょう。休憩でもいいわね」

「黄金の暁号に泊まりたく無くなりますよ」


 私は、もはや飛空艇になんか泊まりたくもねえ。


 しかし、ガドラガの下にとんでもない施設を作りやがるなあ。

 幾ら掛かったんだ。

 大富豪め。

 サンダーバードのトレイシー一家かよ。


「よよよ、凄い施設が地下にあると解っているのに私は秋に黄金の暁号の狭い部屋でみんなと一緒に生活をするのねっ」

「しなさい」


 コリンヌさんは贅沢すぎだ。


 学者さんが各地で興味のある機材に引っかかっていかんぞ。

 しょうがないなあ。


 一番奥に大浴場があった。

 広い!

 しかも水晶天井で太陽光を導いていやがる。

 何という施設か。


「わ、シャンプーもリンスも蒼穹の覇者号と一緒だわ」

「あの凄いピカピカになるやつね、凄いわ」


【マスターマコト、温泉の湯をはりますか】

「いや、時間掛かるでしょ、湯船がでかいから」

【自噴量が多いのでそんなには掛かりません】


 うお、端っこのパイプからどうどうとお湯が流れ始めたぞ。

 わあ、無色透明だ、アルカリ泉かな。


「わ、なんかとろとろしてますよ、ねえねえ、ご主人様あ、入っていきましょうよ」

「うぐぐ」


 せっかくの温泉だからなあ。

 ひとっ風呂浴びてから帰るか。


「それでは、君たちはお風呂に入っていたまえ、私たちはガドラガ基地を研究させてもらうよ」

「なんという素晴らしい設備なのだ、飛空艇研究者の夢がいっぱい詰まっておるな」

「行きましょう行きましょう、まずは夕焼けの疾風号をもう一度見ましょう」

「そうじゃなそうじゃな」


 わははと笑って学者さん達は行ってしまった。


 私たちは脱衣所で服を脱いだ。

 つか、ロッカーに籐かごが入っているな。


 浴室に入ると、お湯はもう大きな湯船に満タンとなっていて、たゆんたゆんと揺れていた。

 手を入れると、良い感じの温度だ。


 かけ湯をしてしずしずとお湯の中に入る。


「くああ、これはこれは」

「マコトは婆くさいぞ」

「うっさいね」

「これは効きそうね、とろとろのお湯だわ」

「強アルカリ性で指がつるつるになる系だね」

「ふわわああ、これは良いですねえ」


 コリンヌカルテットも入って来たが、湯船がどでかいので気にならないな。

 というか、普通にヒューイも入って来ているな。


《うむ、なかなかいい》

「がうがう」

「めーめー」

「シャーシャー」


 そうかそうか、極楽か。

 はあ、極楽極楽。

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― 新着の感想 ―
なんか物凄い秘密基地みたいなのがキタ━━━━(゜∀゜)━━━━!! のはいいんだけど、入れる飛空艇があまりないのが寂しいやら。遠い未来には飛空艇があふれるような時代がまた来るんですかね?  約300年…
サイズ的にここを使える船が今は殆ど無いか。じゃあドックとして復活させてもあまり意味ない?でもペットホテルとしてなら使えるな。あとはミサイル補給用か
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