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第1463話 暗黒大陸を目指して出発!

 さて、朝である。

 起きて最初にやる事は、コリンナちゃんとランニングだね。

 体操服に着替えてカロルとコリンナちゃんとわっせわっせと浜辺を走る。

 波打ち際の水で湿った砂浜はわりかし走りやすい。

 乾いてふかふかの砂浜は足を取られるんだよね。


 長く続く浜辺をわっせわっせと駆ける。

 まだ気温が上がってない朝のうちに運動を済ませてしまうんだぜ。


 マリリンに抜かれ、剣術部にも抜かれるが、まあ執行部のランニングなので仕方が無いのだ。

 というか、マリリンの運動強度が異次元すぎるのである。

 さすがのガタイを維持する運動量だぜ。


 岩礁まで行って、そして浜辺を走って帰ってくる。

 さすがにコリンナちゃんも慣れたのか良い感じに走ってるね。


「夏休み中、これを維持できればいいんだけど」

「後半は私が居ないし、マコトが監督してね」

「私も巡礼だよ、困ったなあ」

「いひひ、大丈夫、さぼらないから」


 いいや、絶対コリンナちゃんはさぼるに決まっている。

 何とかしなくては、元の木阿弥で二学期を迎えるであろう。


 とりあえず、終点まで着いたので蒼穹の覇者号に上がってシャワーを浴びる。

 やっぱシャワーは気持ちが良いね。


「コリンヌさんとかに頼むかな」

「誰かがやらないとね」

「ご心配無く、ご心配無く」


 ご心配だよ!


 とりあえずシャワーを浴びて、下着を替えて、白のサマードレス、麦わら帽子の、ミニ八尺さまスタイルになった。

 サイズ的には五尺様だな。


 船を下りて、厨房テントで朝食プレートを貰って朝ご飯とする。


「今日は暗黒大陸観光か」


 アダベルがトーストされた丸パンをかじりながら聞いて来た。


「そうだよ、夕方に帰って来るよ」

「わかった、向こうは暑いかな」

「しらないけど、暑そうね」


 今日のミニツアーは全員参加である。

 んで、向こうに行ってから剣術組がピラミッド迷宮へ探索に、他の人は街を観光である。


「ピラミッドはアンデッドの巣窟か、マコトがくれば便利なんだが」

「いやよ、墳墓なんかに入るの」

「まあ、殿、入り口辺りをうろちょろして感じを掴もうではないですか」

「ピラミッドも初体験だみょんな」


 暑い所まで来てなんで墓暴きをせねばならないのだ。


「ザニア大陸に足を踏み入れるのは初めてだ、楽しみだねジェラルド」

「新しい街を行くのは楽しいですな、ケビン王子」


 王家主従はいつも通り暢気だな。


 朝ご飯も済んだので、全員で蒼穹の覇者号に乗った。

 人数が多いので、ラウンジも船室も結構いっぱいである。

 お洒落組が一等船室を使い、剣術組がラウンジ、メイドさんたちが三等船室を使っている。

 執行部と子供達はメイン操縦室だな。

 子供は床にごろごろと寝転ぶので足を取られそうだな。


「今日は私が操縦するわ、マコト」

「あいあい、エイダさん、副艇長席へ操縦権を移行します」

【了解しました】


 カロルが出力レバーを押し上げるとプロペラの回転数が上がり、特有のフォンフォンという音がする。


「蒼穹の覇者号、離陸!」


 垂直に蒼穹の覇者号は高度を上げて行き、ザニア大陸の方角に向けて回頭した。

 カロルが出力レバーをぐいっと押し上げると船は速力を上げて海の上を飛行していく。

 今日も良い天気で快晴だね。


 蒼穹の覇者号はそのまま高度を上げて、雲海の上で水平飛行に入った。

 一息付いたので、ダルシーがお茶を持って来てくれた。

 今日はマメちゃんは袖机の上、ヒューイは後部貨物室にいる。


 やっぱり雲の上は爽快でいいね。

 高速で飛んでるのにあまり風景が移動しないので、厳かな感じの雰囲気になるねえ。


 私は伝令管の蓋を開けた。


「お知らせします、本日の目的地はザニア大陸のガフサの街。飛行時間は二時間十五分を予定しています。現地の天候は晴れ、とても気温が高いので水筒を持って水分補給を欠かさないようにしてください」


 おお、とか言って子供達が水筒を確認していた。

 一応、あさに冷たいお茶を詰めているのだが、忘れた子供が、ダルシーに詰めてくれるようにお願いしている。

 うん、やっぱり水分大事だしね。


 子供達はメイン操縦室でごろごろしたり、ライ一郎とかヤギ次郎をかまったりして遊んでいる。

わりと高空だとのんびりした雰囲気なんだよね。


 ガフサの街に着いたら、すぐ昼食だね。

 その後に、ピラミッド組と街組に別れて観光だ。

 というか、ガフサの街だと何が食べられるのだ?

 偽アフリカ料理だろうか。 

 うむむ。


 特に問題も無く、蒼穹の覇者号はガフサの街上空で高度を下げ始めた。


【飛空艇がいますね、マスターマコト、コールをおねがいします】

「お? どこの飛空艇よ、魔導通信でいいのかな」

【ザニア大陸式の石の船ですね】


 おお、別の地域の別の船か!


「こちら蒼穹の覇者号、コールサイン547498、所属不明機、応答ねがいます」

【こちらはテイガネン、コールサイン463245、光の使者の船だ、そちらが先着だから先に駐機場へ入れ】


 おお、暗黒大陸の勇者の船か。


「ありがとう、お言葉に甘え先行させていただく」

【こちらはコールサイン356344、ガフサ航空管制塔、着陸許可ですか?】

「こちらは蒼穹の覇者号、コールサイン547498、ガフサ航空管制塔、ガフサ市への着陸許可をおねがいします」

【聖女さまの御座船ですか、ガフサへようこそ、中央駐機場へ着陸ねがいます】

「蒼穹の覇者号、了解しました」


 カロルは操舵輪を回して着陸態勢に入った。


「光の使者って、ザニア大陸の勇者か、凄い偶然だな」

「一度会って挨拶したかった所よ、たすかるわね」


 ザニアの勇者はどんな人かな。

 楽しみだ。

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