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第1456話 剣術組を拾って取って帰す

 ふぃんっと蒼穹の覇者号を飛ばしてイザラス山洞の門前街である。

 広場に着陸すると、剣術組が走って乗って来た。


「どう、今日の狩りは」

「結構儲かった、やっぱり案内人を付けないと駄目だな」

「光魔石は儲かる……」


 ドリンくんとシルビアさんも山洞に潜って居たんだよな。

 あいかわらずドリン君はラフな格好で色気が過剰だな。


 蒼穹の覇者号をふぉんっと飛ばしてヤクシム島に戻ってまいりました。


「結構バカンスで迷宮に潜れて良いな」

「一杯入って色々覚えたみょんよ」

「迷宮はロマンだ」


 剣術組は迷宮好きだよなあ。


 どやどやと剣術組が降りて行くと、エバンズも出て来て温水パイプを繋ぐのである。

 いっそ自動化しろよ、とか思うのだが、そういうのでは無いのだろうね。


 私とカロルも船を下りて椅子に座ってまったりする。

 海風に吹かれて波の音を聞きながらの紅茶は良いねえ。


 剣術組が帰って来るのを待っていたのか、アダベル達がスライム防水シートの上にスイカを置いた。


「今日こそぶったぎる!」


 とアダベルさんは、また力んだが、あえなくよそを叩いて失敗。

 孤児の女の子が良い感じに当てたが、力が足りなくて割れない。

 最終的に飛び入り参加のドリン君がパカリと割った。


「くそう、音波反射できる海竜は反則だ」

「わはは、すまないな、アダベルさん」


 そう言ってドリン君は海パン姿でスイカをぱくついた。

 そういう姿も耽美でエロいので犯罪的だな。


 スイカをパクパクと食べる。

 晩ご飯前に良く無いんだけど、まあ割ってしまったからね。

 前世の日本のスイカと味が違う西洋スイカだけど、まあ雰囲気はよく似ているので良いとしよう。


 マリオンさんのご飯ですよ~というかけ声と共に厨房テントで並ぶ。

 今日の晩ご飯はと……。

 海老と白身魚のフライ、魚貝トマトスープ、グリーンサラダ、白パン、であった。

 エビフライ大きいな。

 ああ、中濃ソースが欲しい、が、品切れである。

 バカンスが終わったらツバメ食堂へ買い出しに行かないとなあ。

 タルタル系のマヨネーズソースは掛かっているので美味しそうである。


 みながテーブルに付いたので食事のご挨拶だ。


「いただきます」

「「「「「日々の粮を女神に感謝します」」」」」


 パクリ。

 ショリショリショリショリ。

 ホカホカサクサクやあ。

 海老の身がプリプリで甘くて美味しいなあ。

 白身魚も良い塩梅で美味しい。


 景色の良い南の島で、飽きるまで海遊びをして、お腹が空いたら美味しいご飯だ。

 パラダイスだねえ。

 楽園ここにありだね。


「明日はどうしようかな」

「シルビア、釣りをするからヨット出してヨット」

「あいよ、アダベル。他の子も釣りか?」

「「「「釣り釣り」」」」


 おまえら釣り好きだな。


「剣術組は一休み、海遊び日だな」

「たまには休むみょんな」

「浜辺で暴れているのだが、まあ休みだ」


 剣術組は海遊びな。


「あの、カタロニア王国のワインの産地、ペネデス市に行って見たいのですけれども」


 お、メリッサさんのワインリクエストか。


「お、ワインか、良いなあ、飲み放題か」

「殿、無茶ぶりはおやめ下さい」

「酔っ払ったらマコトしゃんにヒールで飛ばされるみょんよ」


 剣術組も乗り気か。


「カタロニアのワイン産地か、ちょっと行ってみたいね、ジェラルド」

「よその国の都市を見て回るのも良いですからね」


 明日は釣り組と、ワイン観光組と別れる感じか。


「朝早く出て、お昼ご飯をカタロニアで食べて、ワインを試飲して帰ってきましょうか」

「蒼穹の覇者号の速度ならそれが出来るのよね、すごいわね」

「世界が狭く感じますわ」


 明日はカタロニア観光と決まった。

 なかなか楽しそうだね。


「真面目にスケジュールを組めば、二週間で大陸一周も出来るのだよなあ」

「やだよ、そんなかけ足旅行」


 前世のパックのヨーロッパ旅行じゃないんだからさあ、コリンナちゃん。


 前世のスペインかあ。

 カタルーニャ地方の王国なんだよな。

 ワインの産地らしい。


 さてさて、ご飯も食べたので、温泉に行こうでは無いか。


《温泉!》


 ヒューイのは源泉だけどな、熱湯の。


 温泉希望者を連れて蒼穹の覇者号がテイクオフだ。

 エバンズがまた温水パイプを外して大変だな。

 というか、研究者の先生をつれてあんたも温泉に行きなさい、そうしなさい。


 温泉島の何時もの駐機場に蒼穹の覇者号を駐めた。

 みなでタラップを下りて温泉施設に入る。

 ヒューイは先に山の上の源泉に飛んで行きおった。


「まったく、飛空艇を個人利用するとここまで移動できるとは思いませんでしたな」

「古代の文献にある、気軽な旅行はこういう事だったんですなあ」

「今では火と風の魔石を山ほどくべないといけないので気楽ではないのですが、蒼穹の覇者号は聖女さまのお力が動力源ですからな」

「まことに素晴らしい運用だと思われますぞ。明日にはカタロニア王国へ行き日帰りらしいですな」

「いろいろと楽しめてありがたいことですわい」


 良いから温泉に入れ、爺さんども。

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― 新着の感想 ―
マコトは卒業してシン聖女になったら折を見て世界の神殿やら修道院を巡る旅をやることになりそうだな
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