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第1383話 お昼を食べてから聖女の湯の素を入れにいく

「わあ、このパン美味しいですねっ」


 メリンダさんが聖女パンを一口かじって喜びの声を上げた。


「でしょう、すごく評判がいいのよ」

「ひよこ堂のパンは何を食べても美味しいからなあ」

「とても新しい発見がある……」


 カーチス兄ちゃんとエルマーが褒めてくれた。


「うまいうまい」

「美味しいわね、ペペロン」


 ペペロンはドラゴンらしく、パンを沢山わしわしと食べていた。

 まあ、沢山食べても、貴族の食事としては安いのだろうね。

 庶民のパン屋のパンだしな。


「夏休みですわねえ」

「夏休みですねえ」


 メリッサさんとマリリンが聖女パンを囓りながらしみじみと言った。


「今年の夏はバカンスですし、領地に帰るのも二週間とか掛からなくて良いですわ」

「遠い領の方は、夏休み中移動という事もありそうですわね」

「そうですのよ、馬車に一日中乗っているとお尻が痛くなりますし、宿屋の手配とか大変ですの」


 しかし、遠い領に里帰りするメンバーの順路を考えないとなあ。


「コイシちゃんは里帰りするの?」

「遠いからしないみょんよ」

「帝国ほど遠くは無いでしょう、蒼穹の覇者号で送ってもいいのよ」

「親父に学園やめて帰って来たと誤解されるからいいみょんよ」

「遠い領の奴は大変だな」

「領地の無いカトレアしゃんがうらやましいみょんよ」

「ピッカリン領はある、あるが、私は家をおん出てきたので帰れないだけだ」

「それは……、難儀みょんなあ」


 みなの食事が終わった。


「マコトは午後はどうすんだ?」

「昨日忘れていたから大浴場に聖女の湯の素を入れにいく」

「おう……」

「あら、よろしいわね、お風呂に入ってからジーンに帰りましょうか、ナージャ、ペペロン」

「お風呂か、昨日の温泉は良かった」

「私はどっちでも」


 メリンダさんが、なんだか「聖女の湯ってなに?」という感じの顔をしていた。


「メリンダさんも帰る前にどうですか?」

「えと、温泉では無いんですよね」

「温泉より凄いですわよ」

「え、そんなにですか、グレーテさま」


 まあ、ヒールポーションをドバドバ入れている訳だしな。


「簡単な傷や皮膚病なんかは一発で治るわよ、一緒にはいりましょうよ」

「い、いいんですか、聖女さま」

「問題無いですよ」


 というわけで、派閥の女衆と、お客さんたちを連れて女子寮の地下大浴場へとやってきた。


 昼すぐだから、入っている人は居ないな。

 まあ、夏休み突入したしな。


 脱衣所でぱっぱと服を脱いで浴室へと入る。

 マメちゃんが影から出て来て駆け回った。

 君はお風呂好きだよなあ。


 ダルシーが聖女の湯の素を出して来たのでトロトロっと湯船に垂らしていく。

 お花の良い匂いがして気分が晴れ晴れするね。


 かけ湯をして湯船にしずしずと入っていく。


「くはあ」

「マコトはおばさんくさいわ」

「ほっといて」


 メリンダさんも恐る恐る入って来て、肩まで浸かって息を吐いた。


「うわっ、指の先がつるつるになりましたよっ!」

「おおおお、効くなあ、このお湯」

「そうでしょ、ペペロン」

「これは良いな」


 ペペロンにも、ナージャにも好評のようだ。


「秋からの留学生活では、このお風呂に入れるんですねーっ」

「うん、二学期からよろしくおねがいね」

「はい、こちらこそっ」

「秋には飛空艇で来られるのかしら」

「そうなると思いますよ、ユリーシャさま」

「それでは、『成層圏の招雷号』はアップルトンでずっと停泊ですの?」

「いえ、私を送り届けたらアライドに帰りますね」


 まあ、そうだろうね、あんな大型飛空艇を止める場所は無いしね。

 郊外の飛空艇基地に駐めれば良いのかもしれないが、ちょっと遠いしね。

 必要な時だけアライドから来てくれた方がいいであろう。


 湯船でわちゃわちゃ喋りながらお湯に浸かっているのはとても楽しいね。

 マメちゃんは暴れ回っていたが、コリンナちゃんが捕まえてだっこしていた。


 洗い場に出てダルシーに洗ってもらう。

 ああ、髪を洗ってもらうのは気持ちがいいなあ。

 うっとり。


 また湯船に入って暖まってから、脱衣所に出て、ダルシーにバスタオルで体を拭いてもらう。

 ああ、良い湯だったなあ。


 椅子に座ってダルシーにブイーンと髪を乾かしてもらう。


「メリンダさんもやりますか?」

「それはなんなんですか?」

「ドライヤーという髪を乾かす機械です」

「私もやる私もやる」


 ペペロンが割り込んで来たので彼女をダルシーに任せて、私は簡易式ドライヤーを出してメリンダさんの髪を乾かしてあげた。


「おお、おおお? 暖かい、で、髪が、乾きますよっ!」

「便利でしょう、これ、簡易型なので上げますよ」

「うわあ、良いんですか」

「私も私も」


 なんだろうね、ドラゴンは基本的にいやしんぼなのかもしれないね。

 私は、メリンダさんと、ペペロン、ついでなのでナージャにも簡易式ドライヤーをプレゼントした。


「わあ、ありがとうございます」

「うれしい、グレーテ掛けて」

「んもう、世話のかかる」

「あ、私まで、悪いな」

「いいんだよ」


 綺麗になってパスカル部長ともっとラブラブになって、コリンナちゃんの事を忘れてしまってください。

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― 新着の感想 ―
温泉の素もドライヤーも販売していると伝えて土産用にも売るかあげるかしてもいいかも。良く考えたら王都の最新の特産品だしな。
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