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1366話 晩餐を食べて早寝をしよう

 お風呂を出てホカホカになってロビーで晩餐までおしゃべりをしたりする。

 風が出て来たのか、窓がガタガタ言うね。

 明日は大丈夫だろうか。


 柱時計がボンボン鳴って晩餐の時間なので、エレベーターホールに行くと派閥員がだいたい集まっていた。

 皆を連れてぞろぞろと食堂に入る。


「クララ、今日の献立は?」

「白身魚のフライ、燻製サーモンサラダ、コンソメスープ、黒パンだよ」

「おお、燻製サーモンかあ」


 なんか贅沢な感じがして良いね。

 カウンターの上でトレイを滑らせてお料理のお皿を取っていく。

 おお、白身魚のフライはタルタルソース添えだね。

 ツバメ食堂式かな。


 最後にケトルから冷めたお茶をカップに注いでテーブルに持っていく。

 いやあ、美味しそうだなあ。

 燻製サーモンサラダもサーモンが一杯だな。


 派閥員が揃ったのでお食事のご挨拶だ。


「いただきます」

「「「「「日々の粮を女神に感謝します」」」」」


 パクリ。

 おお、ほくほく、まだ熱いね、美味しい。

 タルタルの風味と白身魚の風味が合って美味しい。


「美味しいわね、何の魚かしら」

「タラ?」


 メルルーサとかの前世の深海魚ではあるまいよな。


「スズキじゃないかな」

「ああ、そうかも、美味しいわね」


 美味しい物をみんなで食べるのは良いね。

 なかなか盛りあがる。


 サーモンの燻製サラダも美味い。

 燻製が厚くて食いでがあって、シャキシャキのタマネギとアスパラと一緒に食べると、もうえもいわれない天上の味だね。

 うまうま。


 ああ、今日も晩餐が美味しいなあ。

 一日の締めに美味しい物を食べられるのは何と言う贅沢なんだろうか。

 うしし。

 イルダさんと、食堂スタッフに感謝だね。


 はー、美味しかった。

 今日も完食であるよ。

 食器をまとめて返却口に持って行く。

 帰って来るとダルシーがお茶を入れてくれていた。

 ありがとうありがとう。


「領袖、明日は朝何時にどこに集合ですか」

「朝六時、集合は厩舎前だね」

「了解しました」


 というか、騎乗部に話を通して無いなあ、この世界携帯電話が無いのが困るよなあ。


『カーチスさまにお知らせして、騎乗部部長さまにお知らせしておきますか』

「お、長耳さん、お願いできますか」

『かしこまりました』


 携帯は無いけど、学園内なら無限の聴力を持つエルフの長耳さんがいたな。

 こっちの世界はこっちの世界で便利だな。


 お茶を飲みながら明日のレースの話をしていたら、すぐ時間が経ってしまっていた。

 さて、明日はレースだから早めに寝ようではないか。


「それじゃ、解散、また明日ね」

「お寝坊しないようにしませんと」

「置いて行かれたら泣くに泣けませんわ」


 一度プートリー山に行ったら、蒼穹の覇者号は学園に戻ってこないからなあ。


《血がたぎる》

《がうがう》

《メーメー》


 ヒューイとライ一郎とヤギ次郎が念話で騒いでいた。

 あんたらも早く寝なさい。


 コリンナちゃんと、メリッサさん、マリリンとコリンヌさんで階段を上がる。

 みんな身分が低いのでエレベーター使えないんだよな。


 おやすみおやすみと、みんなと別れ、コリンナちゃんと205号室に入る。


「明日はレースだからランニングは無しか、良かった」

「やっても良いけど、嵐の具合が解らないからね」

「嵐さまさま」


 窓を開けてみると、ごおおおと音がして風がふき、カーテンが波打った。


「もう、風が出てるね」

「明日の朝はどうなるかな」


 シャッとベッドのカーテンが開いて、カリーナさんが顔を出した。


「明日はうちのお嬢様もレースだね、おこしにいかないとね」

「蒼穹の覇者号のメイド業務もお願いできますか」

「ああ、良いよ、ミーシャさまが統括だろ、働き易くていいんだよな」


 マルゴットさんのカーテンも開き彼女も顔を出した。


「うちのヘザーさま、馬車で行くとか言ってるけど、大丈夫かしらね」

「ああ、嵐来るからなあ、結構きついかも、麓の馬車溜まりまでたどり着けば山頂まで蒼穹の覇者号が送って行くよ」

「それは面倒な、いっそ乗せていっちゃくんないかね?」

「まあ、一人ぐらいは良いよ、明日六時に厩舎前だから連れてきなよ」

「ありがたい、というか、この時期に嵐? あり得ないとおもうけど」

「ワイバーン天気らしい」

「「あーあー」」


 カリーナさんとマルゴットさんは声を揃えた。

 まあ、そういうことだ。

 わざとではないが、だが、排除もしてないという、聖女候補の微妙な関与具合である。


 窓を閉めて、パジャマに着替えてハシゴを登り、自分のベッドに倒れ込んだ。

 マメちゃんが影から出て来て暴れ回った。

 こいつめー、大人しくしろー。


 マメちゃんを抱いて毛布にくるまり風の音を聞きながら私は眠った。

 すやあ。

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― 新着の感想 ―
長耳さんが息災でなによりです
こちらもお帰りなさいなのです。 へっへっへっ、いい嵐になってきたじゃないですか・・・。ペガサスライダーの皆さんは地上で普通の騎乗も出来るんだってところをせいぜい見せつけてやっておくんなさいましな。 …
更新、待ってました!
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