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第1322話 期末試験二日目なんだぜ

 さて、期末試験も二日目である。

 今日も今日とてコリンナちゃんとランニングである。

 わっせわっせ。


「うへえ」


 コリンナちゃんはグラウンド一周で顎が出た。


「フォームが悪いのかしらね」

「いやあ、体力が低すぎなんしょ」

「勉強ならずっと続けてられるぞ……」

「好きな事はずっと出来るのかあ」


 単に運動が嫌いなだけかもね。

 ランニングして体が慣れたら人並みになれるでしょうね。


 地下道を通り格納庫の蒼穹の覇者号に乗ってシャワーを浴びる。

 さっぱりしたらラウンジに上がってお茶を飲む。

 マメちゃんも朝ご飯で煮こごりをワシワシ食べているね。


「日に日に大きくなってる感じね」

「子犬はすぐ大きくなるからね」

「今日の試験は、社会、美術、倫理だな」


 私の二日目は社会が得意、美術もまあまあ、倫理が丸暗記だね。


「頑張りましょうね」

「そうだね、今回はカロルにもコリンナちゃんにも負けん」

「いったなあ」

「勝負ね、マコト」


 まあ、この二人に比べると私の成績はちょっと落ちるんだけどね。

 だが、最初から諦めてはならないのだ。

 うん。


 お茶を飲み終わったので、満腹マメちゃんを影に放り込んで蒼穹の覇者号を下りて地下道を行く。


「い、いや、弓の練習はテストが終わってからだ」

「もう、ちょっとで良いからやりなさいよ」


 コリンナちゃんが、地下道に置いてある弓の的を見た瞬間に言い訳が出たようだ。

 秋にナージャに倒されてしまうぞ。


 女子寮に上がり、一階にエレベーターで上がって、集合していた派閥員と食堂に入った。


 今日は甘々ポリッジかな。

 たまに甘いの食べたくなるんだよね。


 甘々ポリッジを完食。

 つうかやっぱ甘みがすごいね。


 みなで女子寮を出て校舎へと登校だ。

 今日も良い天気だね。


 階段で先輩と別れ、B組前でコリンナちゃん達と別れ、A組に到着である。


「どうでも良いけど、試験中は生活が単調ね」

「中間試験の時は五本指が攻めてきたわね」

「あー、たしかに厄介だったなあ」


 今回はテロリスト来て無いから良いのか。

 まあ、そうそうテロリストは来ないけどね。


 アンソニー先生が来て、ホームルームだ、ちょっと暑くなってきたので体調に気を付けてとの事。

 やっぱ、水をこまめに飲むのが大事ね。


 社会の先生が来て、期末試験二日目が始まった。


 社会科の試験はアップルトンの社会構造の問題が中心だね。

 基本的に、封建制で中央集権が育ちつつある。

 貴族それぞれが領地から税を取り、王国に上納する感じだ。

 その税を元に王府は社会インフラ整備とかをするんだな。

 まあ、そんなに難しい問題はでなかった。


 美術もペーパーテストで建築のスタイルとか、様式を答えさせるのが多いね。


 で、倫理だな。

 うん、丸暗記で妙な理屈の倫理を答えとして書き込む。

 なんぼ変だと思ってもだね、一般常識だからしょうが無いのだ。

 万民が平等とか、身分によらず人には等しく権利があるとか、そんな前世の近代的思想は誰も必要としていないのさ。

 王様はその権力を女神さまから受け取って、貴族達も魔導の力を誇示して平民の上に立つのが常識な訳さ。

 まあ、しょうがありません。

 これがこの世界の一般的倫理なのですから。

 別に聖女ってのは社会改革する職業でもないしな。

 倫理が不満でも、緩やかに社会を変えていけばいいのさ。

 女性の権利とかさ。


 などと考えながら丸暗記した答えを書いていたら、二日目の試験は終わった。


 アンソニー先生が来て、帰りのホームルームだ。

 試験勉強は大事だけれども、徹夜をしたり、無茶をして体を壊さないように、だそうだ。


「おーい、マコト今日はどうする」

「どうするかね、試験中だしなあ」

「クララワゴンはやってるみたいだぞ」

「クララワゴンか、そうだね」


 私たちが行こうと腰を上げると、王家主従も一緒に立ち上がった。


「クララワゴンだからなあ、あんたらは……」

「まあまあ、良いじゃないか」

「良いではないか、キンボール」


 まあ、良いかあ。


 みんなで校舎を出て、女子寮の玄関へ。

 クララワゴンが出てたね。

 というか、人気すごいな。

 結構な列が出来ていて並んだ。


「盛況だねえ、クララ」

「試験中はねえ、外にみんな出たがらないからね」

「それもそうか」


 試験中なのに、午後は遊び回るというのはC組生徒ぐらいか。

 あと、ロイドちゃん。

 今回は居るけどね。


 聖女マリアパンとシチューポッドを買ってレモネードも買った。

 みんなも思い思いにパンを買っているな。

 エルマーの大盛りマヨコーンも健在だ。


「その大盛りマヨコーンはエルマーが来なかったらどうするの」

「十二時半まで待って、来なかったら売るよ。意外に人気あるんだ」

「そうだろうそうだろう……」


 マヨコーン好きがエルマー以外にも居るのか。

 世界は広いな。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 大盛りマヨコーン。 エルマーくん、よかったねぇ。 [一言] 「良いではないか、キンボール」 なんか悪代官ぽいですが、アーレーなくるくるは予想できないジェラルド。 ポ派との会食は試験期間は…
[一言] 宝剣王制:ホウズ「呼ばれた気がして
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