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第1318話 邸宅勉強会を終え、王都に戻る

 男子達がお風呂に行ってしまったので、女子組はお勉強を継続である。

 アダベルと孤児とティルダ王女は疲れてしまったのか、ソファーでごろごろしているね。

 絵本とかを読んでいる。


 カリカリカリカリ。


 リーディア団長とか、ガラリアさんとかは何をやっているのだろうか。

 一般甲蟲騎士たちは村で土木作業をしているみたいだけどね。

 庭には甲蟲騎士さんたちが使っている素朴な丸太小屋が幾つかあって、不思議に和やかな風景を作っていた。

 ログハウスは雰囲気あって良いよなあ。


 おっと、魔術理論で聞きたい事が出て来たのに、エルマーがお風呂であるな。

 カロルに聞いてみたら丁寧に教えてくれた。

 なるほどなるほど。


 男子どもとライ一郎が戻ってきた。

 お風呂上がりは男前が二段階ぐらい上がるのでいいなあ。

 冷たい牛乳を貰って飲んでいるな。


「あー、婆っちゃの牧場のミルクは美味いなあ」

「濃くてよい……」


 まあ、同感だけどね。


 子供男子が戻ってきたら、子供女子の動きも活発になり、庭で暴れ始めた。

 子供は元気だなあ。


 カリカリカリカリ。

 と、復習は進む。

 まあ、一周はして、今はちょっと不安な重点部分をチェックする二周目だけどね。


 カリカリカリカリ。


 三時になった。

 邸宅の柱時計がボーンボーンボーンと鳴った。


 メイドさんが焼きたてプリンとお茶を運んできた。

 子供達が駆け込んで来て歓声を上げた。


「「「「プリン!! プリン!!」」」」


 ジェシーさんの焼きプリンは美味しいからなあ。

 子供達もテーブルに付いて、プリンとジュースを楽しんでいるね。


「あ、これは美味しい、ライイチローも食べなさいよ」

「がおん」


 コリンヌさんがカップを差し出すと、ライイチローが鼻面をつっこんでベロリとなめ上げた。

 美味しい! という気持ちが伝わってくるね。


「涼しい高原で、お勉強会良いですねえ~」


 コリンヌさんが嬉しそうな声でそう言った。


「試験は月曜日から始まるから、最後の追い込みを邸宅でやるのもいいな」

「土曜日から泊まりがけが良いですよう」

「ああ、マコトが土曜日はキンボール家で泊まりだからな」

「なるほど、それはしかたがないですねっ」


 確かに土曜から泊まりがけの勉強会は捗りそうだなあ。

 ジェシーさんはお料理得意だし。

 二学期は検討してみようかな。


 お茶の時間を終わらせて、四時頃までカリカリと勉強を続けた。


 さて、王都に帰ろうか。


「みんなー、そろそろ帰るよー」

「「「「はーい」」」」

「もう帰っちゃうのアダちゃん」

「ごめんなあ、明日また来るから」

「んっ」


 ティルダ王女も、トール王子も寂しいからなあ。


 派閥員はガヤガヤと鞄に荷物を詰めて帰り支度である。


 アダベルも孤児たちも、帰りは蒼穹の覇者号に乗って行くのね。


 荷物の準備が出来たので、みんなで階段を下りて、飛空艇基地へ歩いて向かう。


「それでは、またね、トール王子、ティルダ王女」

「またねーっ」

「また来てください」


 飛空艇に乗り込む前に、トール王子とティルダ王女とご挨拶。

 みなも、トール王子とティルダ王女、村の三馬鹿、ジェシーさんとハナさんに挨拶をしてタラップを上がり船内に入った。


 どやどやと、皆でメイン操縦室に入る。

 まあ、王都まではすぐだからラウンジに行かなくてもいいんだけど、子供達はフロアで寝転がるからなんか雰囲気が乱れるのよね。


《乗り込んだ、主よ》


 ヒューイからの念話で、彼が後部貨物室に入ったのが解った。


 カロルが副艇長席によじ登る。


「先に大神殿で孤児を下ろすのね」

「そうだね、アダベルは?」

「学園から帰る~」


 そうかそうか。


 コリンヌさんの従魔衆もメイン操縦室に入っているな。

 ライ一郎に子供がたかっている。

 人気者だなあ。


「エイダさん、飛行準備、カタパルトを使います」

【かしこまりました、サブマスター、カロリーヌ】


 ガチャリと船体をアームが挟んだ。

 王都側の四枚のゲートが開き、補助レールが虚空に延びた。


【魔導カタパルト、射出準備、五、四、三、二、一、射出!】


 カタパルトのレール上を船体を挟んだアームが加速して走っていく。


 スパーーンという感じで、蒼穹の覇者号は宙に射出され、王都を目指して速度を上げて行く。


 子供達も前面ディスプレイに釘付けだね。

 射出の瞬間はみんな好きだね。


 ビュウと飛んで、王都上空だ。

 そのまま旋回するように大神殿の練兵場上空へと飛び、ふわりと着陸させた。


 いやあ、カロル上手いなあ。


「それじゃ、マコねえちゃん、またねーっ」

「アダちゃんもまたねえー」

「またね、みんな」

「また明日、ホルボス行こう」

「そうだねっ」


 子供達は笑いさざめきながらタラップを下りて大神殿へと入っていった。

 階段の上に、カマ吉とゴブ蔵、オガ太郎がいて手を振ってくれた。


 アダベルの籠をマジックハンドで甲板から下ろして、テントの中に入れる。


 さて、学園に帰ろうか。


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― 新着の感想 ―
[一言] 小さい子にお昼寝の習慣はないのかな?
[一言] 尺のためか、大神殿の練兵場に着陸してしまうので、ただでさえ減少してしまった門前コンビ芸人の出番がぁあっ←
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