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第1312話 学園に戻って勉強会

 ちなみに、王都にピザ屋は存在する。

 元が乙女ゲームなんでなあ。

 ニューヨーク式の平べったいピザでシカゴ式の深いピザではない。


 実はピザってのはイタリア原産なんだけど、アメリカで発展して、ああいう形になったのだな。

 異世界なんだから独自のピザとかあっても良さそうなのだが、まあ、ビタ止まりかなあ。


 などと考えながら、皆と一緒に学園に歩いてもどった。


 さて、王城へ戻る王家主従と別れ、聖女派閥組は集会室に籠もってお勉強会である。

 ちゃんとカーチス兄ちゃんの酔いも『ヒール』で解いておいた。


 カリカリカリカリ。

 明後日から試験だから、みな真剣に追い込みであるね。

 みんなで勉強会すると気合いが入って良いよね。


 ジャンヌお姉さんがやってきて、お洒落組の勉強を見てくれる。

 いつもありがとうございますよ。

 期末試験が終わったら結婚式だなあ。

 お幸せになってくださいませだ。


 静かだが、ちょっと切羽詰まった感じの雰囲気で勉強会は進む。


「せっかくの土日なのに勉強とはなあ」

「それは言わない約束ですよ、ロイドさまっ」

「学生だからしょうがない、試験前は勉強するもんだ」

「ぐぬぬ」


 マメちゃんが影から出て来てふらふらしていたら、カロルがすくい上げてお勉強しながらこしょこしょとくすぐって可愛がった。

 マメちゃんは癒やしだなあ。


 今日はヒューイも大人しいね。

 パスで見ると厩舎でのんびりしている。


《どこか行くか、主よ》

(いや、行かねえ)

《そうか……》


 ちょとしょんぼりしてしまったな、ごめんごめん。


 気合いを入れて復習に取り組む。

 よし、だいたいのノートのチェックは終わったな。

 あとは、気になる所を見返しだ。

 わからない所はエルマーに聞けば大体解る、数学ならコリンナちゃんだしな。

 カロルも勉強が出来るから確認先には困らないのだぜ。


 ダルシーとアンヌさんがお茶を配り始めた。

 鳩時計がポッポウポッポウポッポウと三時をお知らせした。

 土曜日だから時間の進みが鈍いのよね。


 お茶とクッキーで一息付く。


「明日も勉強会か?」

「当然」


 前日だから追い込みやろうがい、何を言ってるのだ、カーチス兄ちゃんは。


「カーチスはまずは勉強をする癖をつけるのだ」

「うへい」

「うへー」


 なんだか知らないが、コリンヌさんにも当たったようだ。

 彼女も怠惰そうだしなあ。


「ジュリエットさんは、仕上がりどう?」

「だいぶ進みましたよ~、中間よりも順位上げる事ができそうです~」


 なによりだなあ、まあ隣でロイドちゃんがそっぽを向いているが突っ込んではやらん、お前は派閥員ではないからな。


 お茶を飲み終わって勉強再開である。

 カリカリカリカリ。

 カリカリカリカリ。


 うんうん、波にのってまいりました。

 しばらく我慢して勉強し続けているとゾーンに入って集中できるようになるんだよね。

 お勉強のコツであったりする。


 マメちゃんが、カロル、コリンナちゃん、コイシちゃんと構って貰う巡業から戻って来た。

 手元に座らせてナデナデしながら復習である。

 ナデナデ。


「明日はホルボス山邸宅で勉強しねえ?」

「ホルボス山かあ」

「温泉も入れるから良いかもね」

「朝に行って、夕方帰って来ればいいか、アダベルがうるさそうだけどね」

「あー、子供達も居るのか」


 子供は騒がしいからなあ。

 でも温泉完備で勉強会はなかなか魅力的だな。


「子供達は守護竜牧場へ買い出しに行って貰えばいいんじゃね?」

「おお、ナイスアイデア、コリンナちゃん」


 守護竜牧場へ追っ払えば静かだな。

 んで、お昼の食材も買って来て貰って、みんなで邸宅でランチか。


「明日は朝からホルボス村か……」

「飛空艇があると気楽に行けていいですわね」

「邸宅は好きですわあ」


 今日はキンボール家でお泊まりだから、明日の早朝にホルボス村に行こうかね。


《私も行く!》

(そうね、一緒に行きましょう)


 とはいえ、ヒューイは地獄谷に灼熱温泉に入りに行っちゃうけどね。


 四時になったので、お勉強会終了である。

 いやあ、よく勉強したなあ。


「マコトはこれからキンボール家?」

「そうだね、行ってくるよ」

「私たちはお風呂に行きましょうよ」

「そうですわね、メリッサさま」


 お洒落組がすっかり夕方風呂が習慣となったね。


 教科書とノートを収納袋に仕舞っていたら、ドアがドンドンと叩かれて、ダルシーが開けるとヒューイが顔を出した。


《いこう》

「あ、そうだね、キンボール家に一緒に行きましょう」

「ヒューイばっかり良いなあ、私もご主人様の実家に行きたい」

《お前は駄目なのだ》


 コリンヌさんに向かってヒューイが心ない事を言うのであった。

 まあ、コリンヌカルテットをキンボール家に連れて行っても困るしね。


「ライ一郎とヤギ次郎、ヘビ三郎は明日一緒にホルボス村に行きましょうよ」

「そうですね、うん」


 コリンヌカルテットの構成員から喜びの感情が伝わってきた。

 わりと温泉好きなようだね。


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― 新着の感想 ―
[一言] 「やる気」なんてのは存在しなくて、取りかかるか、手を付けないか、ただそれだけなのだった。
[良い点] 従魔といっしょ!地獄谷灼熱温泉!!٩( 'ω' )و
[一言] 温泉好きなだけじゃなくて、マコトと一緒に行けるのが嬉しいんやで?
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