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第1276話 土曜日もコリンナちゃんを追い回す

 朝だー、ランニングだー、カロルと一緒にわっせわっせとグラウンドを走るぜ。

 コリンナちゃんは、もうへばってヘロヘロ走りになっているぜ。

 ひ弱だぜ。


 カロルと私は本気で走り込んで汗を流す。

 といっても五周ぐらいで体が温まったぐらいだけどね。

 コリンナちゃんは相変わらず半周で息が上がりヘロヘロである。


「辛い」

「慣れろ」


 ガドラガ前には、もう少し走れていたからな。

 鈍ってしまったのは自己責任だから知らぬ。


 武術場口から地下に下りて、蒼穹の覇者号のシャワーを使う。

 シャワーっと、すっきりだね。

 ラウンジでお茶を飲みながら一休み。


「午後は集会室の申し込みをするの?」

「そうね、早めに行ってくる」

「競争相手も居ないだろうから大丈夫だろう」


 あとはやる事が無いから、お昼にジュリエットさんを捕まえて、勉強会につれて行こう。

 ロイドちゃんは派閥員じゃないからどうでもいいけどね。


 お茶を飲み終わって地下道を通って女子寮に向かう。

 カロルがいるので地階からエレベーターで、チンである。

 派閥員さんたちとおはようおはようと挨拶を交わして食堂へ。


 今日は塩ポリッジな気分だな。

 副食はハムエッグだ。


 パクパクと食べて満足満足。

 食器を片付けて、みんなと一緒に校舎へと登校である。


 登校登校、今日は土曜日週末である。

 と言っても期末前の週末は勉強しないといけないのであまり自由ではないな。


 壁新聞の新しいのは無いので、月曜日更新かな。

 遠足のワイバーン飛来とかの記事が出そうだな。


 聖女派閥で練り歩いて、A組に入った。


「キンボール、日曜は暇か」


 ジェラルドめが声を掛けてきた。


「期末前だから特に予定はないよ、何か有るの?」

「アライド王国からウエストン家の奴らを護送に飛空艇が来る。ついては艦長の公爵令嬢がお前に挨拶をしたいそうだ」

「それはそれは」


 飛空艇艦長の公爵令嬢ってのは、また属性が多い感じだな。

 秋に魔導学園に編入してくる子かな。


「いいよ、何時頃?」

「日曜日の朝一に王城へ来てくれ」

「わかったよー」


 あんまり外交はしたくないのだが、ウエストン家の事件は聖女派閥のもめ事だからなあ。

 一応挨拶ぐらいはしておこう。


 アンソニー先生がきたので起立礼、着席である。

 ホームルームの話題は、週末はあまり出歩かないで期末試験に備えて勉強をしましょう、だそうだ。

 ごもっともだね。


 起立礼着席で、午前の授業の始まり始まり。

 土曜の時間割は、数学、地理、国語、魔術理論である。

 まあ、わりと好きな授業が多いのでサクサクと進めていく。


 あっという間に午前の授業は終わり、ホームルーム。

 そして起立礼で放課後だ。


「マコト~、昼はどうする?」


 いつものようにカーチス兄ちゃんがB組の派閥員をつれてやってきた。


「どうしようか、土曜日だから外食に行く?」

「外食か、どこに行くかなあ」


 意外にみんなの領の料理屋さんは結構行ったからなあ。


「コリンヌ、どっか飯屋知らないか?」

「そうですねえっ、ベロナ様の領のお店が時計塔の近くにありますよ」

「おお、何料理よ」

「西岸料理ですよ、オリーブオイルとか使って美味しいですよ」

「よし、そこに行くか、マコト」

「そうだねえ、楽しそう」


 まあ、時計塔ぐらいまでは歩いて行こう。

 乗合馬車を使うほどじゃあ無いよね。


 おしゃべりしながら、ひよこ堂を通り過ぎ、大神殿前を通過、しばらく行くと道はお堀端を走り、そこに時計塔がある。

 絵はがきとかよりは小さい感じでがっかり時計台なんだけどね。


 時計塔を過ぎてちょっと行った所に、ベロナ先輩の領のお店、『西岸酒場』はあった。

 西岸料理を出してくれるようだ。

 まあ、偽スペインの影響を受けた、オリーブオイルとかタコとか出すお店だ。


「いらっしゃいませ……」


 お店の人が黙ったので振り返ると、王家主従が付いて来ておった。


「二十人、入れますか」

「あ、ああ、はい、その、凄い料理はお出しできませんが、よろしいのですか」

「あれはお忍びなので、ただの魔法学園の学生です、気にしなくて良いです」

「そ、そうですか」

「特別扱いしたり、忖度して豪華なランチを出したりすると逆に嫌がりますので、いつも通りにしてください」


 やっぱ、なにげにケビン王子の顔は割れてるなあ。

 ロイドちゃんもいるのに、そっちの方は気が付かれてない。


 個室が空いているという事なので、皆でどやどやと入る。


「メニューはチキンかお魚のソテーかね」

「両方ともタコサラダが付いてるな」

「タコが名物か」


 前世の西欧ではタコはデビルフィッシュという事でスペインとイタリア以外ではあまり食べられなかったらしいが、こっちでは普通に食べるね。


「私はチキンのAプレートを下さい」

「じゃあ、私はBプレートで」


 Bはお魚のソテーだな。

 そっちも美味しいかも。


 食前酒とワインを頼んだ人にグラスが回る。

 白のシェリーが食前酒かな。

 カーチス兄ちゃんがカパカパ飲んでいるな。


 私の前に、良く焼かれたチキンと、タコサラダ、カップスープ、パンのプレートが置かれた。


「いただきます」

「「「「「日々の粮を女神に感謝します」」」」」


 パクリ。

 おお、良い焼き加減、外がパリパリ中はジューシーであるね。

 タコサラダも良い味だなあ。

 ここは美味しいね。


「あ、お魚も美味しい」

「タラかな」

「塩タラじゃなくて生タラね、うん美味しいわ」


 それは何より。

 やっぱり美味しい物を食べると充実するね。

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― 新着の感想 ―
[一言] 「タラの塩気が足りない気がするみょん」「それは」
[良い点] 偽スペインの西海岸料理!!(о'¬'о)ジュルリ [一言] アライドの公爵令嬢の属性、聖女さまとお友だちになれるよう趣味を同じくして共通の話題を・・・てとこかな?女王さまの姪っ子かな? …
[一言] この娘いつも追い回されてるな╮(´•ω•)╭
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