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第1272話 放課後はみんなで勉強会だ

 ヒューイに乗って王都を目指す。

 西門で降りて門番さんに冒険者カードを見せて通る。

 バッサバッサとヒューイが羽ばたいて学園の裏から厩舎に降りた。


「おう、出かけていたのか」

「うん、よろしくねマヌエル」

「ああ、ヒューイは俺の騎獣でもあるからな」

《マヌエルは好きだが、テイムされる気は無い》


 まあ、それは言わないのがお約束ですよ。


 マヌエルはヒューイの手綱を取って馬房に戻してくれた。


「それじゃ、またねヒューイ」

《解った、また飛ぼう、主よ》

「そうね」


 期末試験が終わったら沢山乗ってあげないとね。


 とっとこ小走りで校舎に向かう。

 図書館前の階段を上がって裏の方から教室に入ろう。


 アンソニー先生が来る前に教室に飛びこんだ。

 セーフセーフ。


「マコト、ホルボス村に行ってきたの?」

「行ってきた、フナを釣ったよ」

「釣りしたんだ、良いわね」


 たまにやると魚釣りも楽しいね。

 アンソニー先生がやってきた。


 起立礼着席してホームルームが始まる。

 来週から部活が禁止になるけど、その前から継続的に勉強してくださいね、というお願いであった。

 まあ、A組の生徒は大体勉強家だから問題ないだろうね。

 気楽にしたい生徒はB組に行く物である。


 ホームルームが終わると放課後だ。

 まあでも試験前の放課後はあまり楽しく無いね。

 さて、集会室で勉強会といきますか。

 そういや、ジャンヌお義姉様ねえさまを呼んでないや。

 あの人はどこに行けば捕まるのであろうか。

 実家の男爵家かな?


 と思ったら、ジャンヌお義姉様ねえさまが、集会室の前の野外ベンチにチンと座って待っていたな。


「ジャンヌお義姉様ねえさま。お呼びしようと思っていたのよ」

「学園のスケジュールは、まだ血肉になっているからね、まかせて」

「ジャンヌさま」

「お義姉様ねえさまきましたわ」

「メリッサさん、マリリンさん、また手伝いに来ましたわ」

「ありがとうございます」

「嬉しいですわ。これで勝てます」


 集会室のドアを開けて、皆でなだれ込み、勉強を始める。

 みんな、真面目だから集まりが良いね。


「あら、新顔の方がいらっしゃいますわね。もうすぐマコトさんの義姉になるジャンヌ・アルエと申します」

「これはご丁寧に、コリンヌ・マールと申します。マコトさまの従魔です」

「……」

「ま、まあ、色々あって、一応テイムしたんだけど、別にわざとじゃないというか」

「人間をテイムしたんですか?」


 あーあー、すげえ人聞きが悪いなあ。


「彼女は元、キメラの中に居て、キメラは色んな動物の集合体で、全体をテイムしたら、バラで魔物三匹と、コリンヌさんをテイムした形になってまして」

「死ぬ所だったのをマコトさまに救われましたっ」

「そ、そうですか、マコトさんと仲良くして上げてくださいね」

「もちろんですっ、ご主人様ですからっ」


 あ、ジャンヌお義姉様ねえさまの顔が引きつっておられるな。

 これはお養父様とうさま、お養母様かあさまの耳にも入って怒られる流れだな。

 困ったなあ。


「まあ、良いですわ、お勉強が解らなかったら教えるわよ」

「マジですか、二年生でも大丈夫ですかっ」

「大丈夫、任せて~~」

「ぎゃああ、助かりますっ」


 マメちゃんが目を覚まして、足下の影から出て来た。


「ふわああ、なにこのめんこい子は~~!」

「うちの従魔のマメちゃんです」

「マメちゃんというんでしゅか~~、ぎゃー、ふわふわだわ~~」


 予想出来た事だが、ジャンヌお義姉様ねえさまにマメちゃんが大好評であった。


「お、来た来た」


 コリンヌさんがドアを開けると、ライ一郎、ヤギ次郎、ヘビ三郎が入って来た。

 というか、こいつらの目当ては私かっ。

 ライ一郎とかヤギ二郎とかが体をこすりつけてくるな。


「やっぱり従魔だから、ご主人様となるべく一緒に居たいんですよ」

「ひゃ、ひゃあ、ライオン……」

「大人しいですよ、私ですから」


 コリンヌさんの精神は三匹の魔物と繋がって四匹で一つなんだよなあ。

 ライ一郎はジャンヌお義姉様ねえさまの近くに寄ってタテガミを擦り付けた。


「うはあ、大人しいのねえ、すごいふわふわだ~~」


 ジャンヌお義姉様ねえさまは順応性高いな。


 とりあえず、お邪魔従魔が入って来たけど、大人しくしていたので、和やかに勉強会は進んだ。

 ジャンヌお義姉様ねえさまは、メリッサさん、マリリン、コリンヌさんと、三人にお勉強を教えているね。

 コリンナちゃんがマメちゃんを膝の上に置いて、なでなでしながら勉強をしたりしていた。


 まったりした良い時間が過ぎていくなあ。


「というか、結婚式いつでしたっけ、ジャンヌお義姉様ねえさま

「もうすぐよ~。マコトちゃんも参列してね」

「それはもう、当然ですよ」

「あのあの、私たちも行ってもよろしいでしょうか」

「マコトのお義兄様にいさまブラッドさまとのご結婚でしょう。とても行きたいと思いますわ」

「うん、広い会場借りたから、来たい派閥の人はみんな来てね」

「まあ、おうかがいさせていただきますわ」

「ユリーシャさま……」

「公爵家ですけれども、聖女派閥員でございますから」

「お、お待ちしておりますわ」


 そうか、もうすぐ結婚式かあ。

 楽しみだなあ。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 以前、女子寮一階の場面で「ぎゃあ」って「ヌ」の発言か聞いた者です。 久々に聞けてなんかちょっと嬉しかったです。
[良い点] キメラチームも参加。 [一言] わざとではないし、事故だし、結果人命救助だし、養父さまは怒らないのではないかな? 胃はやられそうだけどヒールできるし。
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