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第1163話 ガドラガ駐機場に戻って寝る

 夜間飛行は外が真っ暗であまり楽しいものでは無いね。

 まあ、マップを見ながら飛べば良いので楽といえば楽なんだけど。


 ブワンと山を飛び越してガドラガ上空へと侵入した。


「ガドラガ飛行場管制塔、応答願います。こちらはコールサイン547498、聖心教所属、蒼穹の覇者号です」


 ……。

 応答が無いぞ。

 なんだよ、ガドラガの管制塔は夜はやって無いのかよ。

 まあ、適当に駐めよう。


 黄金の暁号の隣のいつもの場所へと移動して垂直に降りていく。

 障壁回廊を壊さないように~。


 ズンと軽い振動がして、蒼穹の覇者号はガドラガ駐機場に着陸した。


「こちらは艇長のマコト・キンボールです。当機はただいまガドラガ駐機場へと着陸いたしました。押し合わずに下船をおねがいいたします」


「さて着いた着いた」

「こっちの船は寝心地良さそうだな」

「うるせえっ、黄金の暁号に帰れ、カーチスっ」

「もう、けちんぼだなあ、聖女のくせに」


 男子がいると色々と困るんだよ、カロルとイチャイチャできねえじゃんかよう。


 カーチス兄ちゃんと、ヒルダさんと、カロルがメイン操縦室を出て行った。

 って、カロルはどこに行く。


「鍛冶屋さんに行って部品を取ってこないと」

「ヒューイを出す?」

「いいわよ近いから」


 ひらひらと手を振ってカロルはタラップを下りていく。

 むう。


 私はマメちゃんを上着に入れて廊下に出た。


「とても楽しい晩餐をありがとうございました、聖女さま」

「よろこんでくれたら良かったわ、ジャン」


 五本指がぞろぞろと歩いて来た。


「聖女さんや、楽しかったぞい」

「飯が美味かったなあ」

「修道院って初めて行ったわさ、良い所ね」

「クッキーが美味かったな、あれはガドラガでも売ってるのか」

「高いわよ~~、普通のクッキーの三倍ぐらいするよ、ひひっ」

「また連れてってくれよ、今度はキルギスとマヌエルも一緒に」


 ローゼはマヌエル好きだなあ。

 キルギスと同じぐらいかよ。


 なんだか廊下でお別れの挨拶をする感じになったな。

 下に降りるか、狭いし。


 私もタラップを下りて回廊の屋根の下で挨拶をする。

 雨は依然として本降りだなあ。

 夜になったのでちょっと寒い。


「キンボールさん、今日はありがとう、美味しかったよ」

「明日から頑張りましょうね、聖女さま」

「奴を追い詰めないとな」

「そうね、また明日ね」


 ベロナさんたちを送り出す。

 と言っても帰るのは隣の船なんだけどね。

 学生達も夜遊びしていたのか、酔っ払って帰って来てる奴とかが居るな。

 あ、アントーン先生に怒られておる。


 リンダさんが、オガ太郎、ゴブ蔵、カマ吉と共に降りてきた。


「それでは我々は教会に戻ります、明日は必ず結果を出しますので」

「リンダさんも頑張ってね」

「はっ!」


 敬礼してくれた。

 

「明日は私が同行ですね、どうしますか」


 オガ太郎が話しかけてきた。


「教会で待ってて、朝にベロナさんたちと一緒に行くから」

「わかりました」


 リンダさんと従魔たちは行ってしまった。


「それじゃ、マコト、お休み」

「お休みなさいませ、領袖」

「おやすみ、カーチス、ヒルダさん」


 二人が黄金の暁号に乗り込むのを見送った。


 なんか寂しいなあ。

 マメちゃんと二人きりだ。

 部屋でカロルを待とうかな。


 私はタラップを上がってスイートに入った。


 だめだ。

 ベッドで横になったら寝落ちる。

 ソファーでくつろいでいよう。


「お茶をお持ちしましょうか」

「おねがいね、ダルシー」

「かしこまりました」


 ……。

 あれ、もしもカロルとエロい事になったらダルシーはどこに居るのかな。

 んんんん、見られる?

 ま、まあ、諜報メイドは黒子だから、居ない者として……。

 でも恥ずかしいなあ。


 そして、マメちゃんだ。

 濃厚なラブシーンの時にマメちゃんが来て邪魔されたらやだなあ。

 寝ていてほしいなあ。


 ああ、なんて聖女候補にはプライバシーが無いのかしら。

 よよよ。


 ダルシーがお茶を運んで来た。


「ありがとうダルシー」

「なんでもございません」

「あー、ダルシー、今日はもうお世話は良いから自分の部屋で休んでいなさい」

「は?」


 ダルシーがいぶかしげに聞き返してきおった。

 いや、おめーは邪魔だから、とは言えない、ので察せよ。


「あと、マメちゃんも抱いて行って」

「……」


 なんか不機嫌そうなオーラが発せられているのですが。

 うるせいっ、女主人が持ってけって言ったらちゃんと持ってけよう。

 とは言えないしなあ。

 うーんうーん。


「かしこまりました、マメちゃん行きましょう」

「くーん」


 マメちゃんごめんなあ。

 悪いお母ちゃんでなあ。

 でも駄目なんだ、いろいろとまあ、いろいろとあるのでね。


 ああ、アンヌさんも追っ払わなければなあ。

 今はカロルと一緒だろうから、後でだな。


 よし、一人になって快適である。

 はははは。

 ばっちこいカロル!!


 お茶を飲み終わった。

 なんだか遅いなあ。


 おっと聖女服を脱いでパジャマに着替えようそうしよう。

 私が服を脱ぎ始めたら、当然のようにダルシーが出おった。

 むう。


「部屋で休めと言ったはずですが」

「おはようからおやすみまでマコトさまの生活を見守るのがメイドでございます」

「もう、寝ますから、部屋に戻ってなさい」

「かしこまりました」


 ダルシーがカップを持って消えた。

 魔力サーチ。


 ブーン。


 よし、居ないようだな。

 うん。


 ソファでパジャマは寒いので、ベッドで本でも読んでいよう。

 うん、そうしよう。


 すやあ……。

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― 新着の感想 ―
[良い点] マコトはまだまだ『良く食べ、良く遊び(?)、良く寝る』な学生児童ですからね…カロルと夫婦の営みをする大人になるのはもうちょい先ですね(笑)
[一言] コラーッwww 何寝とんじゃチャンスやないかー! こんのボケナスがーっ! い、いや、まだ慌てるのは早い、カロルがきっと起こしてくれるんだ・・・そしてあんなことやこんなことを(おめめくるくる
[良い点] すやぁ……。 18禁展開にはなりませんでしたねwwww
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