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第1097話 蒼穹の覇者号でお昼を食べる

 装備チェックが終わったが、まだお昼には早いな。

 大ホールでは、服装チェックが進んでおり、これじゃ危ないとか、素晴らしいとか採点が続いている。


「うーん従魔は強そうだが、ドレスは感心しないね、ミス・ホルスト」

「ド、ドレスでもよろしいと栞には書いてありましたわっ」

「冒険用のドレスがあってね、ミス・ホルスト、社交用ドレスは駄目なんですよ」


 冒険用の特注ドレスがあるのか。

 C組は気合い入ってるなあ。


「まあ、それではどうしたら……」

「制服に皮甲冑を組み合わせろよ、ケリー」

「制服は持ってきていませんわ~~」

「体操服を貸し出しますから、お昼休みの間に皮甲冑を買ってらっしゃい」

「俺も付き合うからさ、ケリー」

「ジェルマン……」


 感極まって抱き合おうとした二人であったがジェルマンがロデムくんの尻尾を踏んだので足をがぶりと噛まれた。


「ぎゃーー」


 うん、ほっとこう。


「おう、聖女さん」

「よお」


 騎乗部のパスカル部長と驢馬に乗ったマヌエルがいた。

 良いのか驢馬をここに入れて。


「あんたたちも実習を受けるの?」

「俺は受けねえ、クヌート師匠と潜る」

「俺はケルピーに乗って実習だ。パーティもレースチームの奴らだぜ」


 五人ほどの冴えない騎乗部員を紹介された。

 騎獣で迷宮に行くのはパスカル部長だけのようだ。


「四日目にケルピーを古式テイムしたいんだが、聖女さんも立ち会ってくれないか?」

「ええ、良いわよ」


 まあ、乗りかかった船だしな。


 だんだんと大ホールから人が引けていきメイドさんたちがテーブルを設置しはじめたな。


「ここは食堂?」

「そうだな、マコトも食って行くか?」


 カーチス兄ちゃんが、言ってきた。


「蒼穹の覇者号でアンヌさんが作ってくれるから良いよ」

「そうか、いいなあ」


 来るんじゃ無いぞ。


 黄金の暁号の中を探検したいところだが、それはまた後でいいか。

 と思ったらラクロス三勇士先輩に囲まれた。


「マメちゃんを、マメちゃんを」

「なでたいなでたい」

「一目でもっ」

「はいはい」


 私はマメちゃんを影から出るように命令した。

 ぴょこんと出て来たマメちゃんをナッツ先輩がひったくるように抱き上げた。


「ぎゃー、可愛い可愛いっ」

「わたしもわたしも」

「一抱き一抱き」

「わ、わわん?」


 マメちゃんが当惑しておるな。

 駄目なのだ、その人達はブレーキが壊れているし。


「んじゃ、カーチス、また午後の迷宮授業で」

「おう、遅れるなよ」


 集合は大ホールで良いのかな。

 まあ、一時前に来ておくか。


 ローランさんとハナさんはガドラガ教会に潜入できたかな。

 できれば、今回の実習中に教会の醜聞も何とかしたいけどな。


「マメちゃん行くよ」

「わわんっ!」


 マメちゃんがナッツ先輩を蹴っ飛ばして跳んできた。


「ああ、マメちゃんマメちゃん」

「私たちのマメちゃんが」

「もうちょっともうちょっと」

「だめでーす、またねっ」


 あの人達は際限がなさそうだからな。


「マメちゃん人気は凄いわね」

「めんこいからねえ、しょうがないよ」


 また雨の中、回廊を歩いて蒼穹の覇者号へ。

 しかし、駐機場から迷宮入り口までどうやって行くのだろうか。

 やっぱ濡れて行くのかなあ。

 しょうが無いから障壁でアーケードを作るかなあ。

 雨に濡れるのは嫌だしな。


 蒼穹の覇者号に入るとアンヌさんが出迎えてくれた。


「お昼ご飯ができております」

「ありがとう、楽しみだわ」

「ラウンジで食べましょうか」

「そうね、晴れていたら甲板にテーブルを出して食べるのだけれども」

「雨だしね」

《ひまだ出してくれ》

(ヒューイ散歩したい?)

《したい》


「エイダさん、ヒューイが退屈してて散歩に出たいって、後部ハッチを開いて」

【了解しました】


 船の後部の方でウインと戸が開く音がした。


 ラウンジに上がると窓から空に飛んでいくヒューイが見えた。


 ラウンジに座ると、ゴブ蔵が居ない、探ってみると三等船室でちんまり座っていた。


(ゴブ蔵も来なさいよ)

《私なぞを、よろしいのですか》

(人の食べる物食べれるでしょ?)

《ありがとうございます、今参ります》


「ゴブ蔵の分もあるかな?」

「ありますよ、カマ吉さんはどういたしましょう」

「あの子とヒューイはお肉ね、あとで上げてください」

「かしこまりました」


 カロルはニマニマしていた。


「なによ」

「マコトは誰でも関係無く平等に接して素敵ねって、思っただけ」

「そ、そう……」


 やめろー、褒められると頬が緩むではないかー。

 というか、私の従魔だから、そりゃ平等ですがな。


 ゴブ蔵がやってきてちんまりとソファーに座った。


「本当によろしいのでしょうか、私は卑しい魔物ですが」

「いーのいーの、女神さまが聖別してくれた特別な私の従魔だから、虐められたらいいなさい、ぶっとばすわ」

「ありがとうございます」


 アンヌさんがテーブルにパスタのお皿を三つ置いてくれた。

 なんか目が笑っているな。

 なぜに?


「いただきます」

「「日々の粮を女神に感謝します」」


 パクリ。

 あ、美味しい、トマトクリームソースのパスタなんだけど、ダシャ婆ちゃんのベーコンが入っていて良い味わいだな。


「美味しいねアンヌさん」

「アンヌはお料理が上手いのよ」

「ありがとうございます。ダルシーもがんばりなさいね」

「うぐぐ、勉強中だ」


 ダルシーはお皿に煮こごりを入れて私の影に近づけた。

 マメちゃんが現れてパクパクと食べ始める。


 みんなでお昼は楽しいね。

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― 新着の感想 ―
[良い点] ゴブ蔵真面目だから、絶対自分よりテーブルマナー良さそう+きちんと習熟してそうな気がするなぁ···
[良い点] マメちゃんは癒し。 駄目なのだ、その人達はブレーキが壊れている。 そっか、壊れているのか。 [一言] ゴーチエ・ホルスト・ハゲ伯爵さま、守備力がアレなドレスをお召しですが、ご令嬢の領地…
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