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第1069話 お風呂でマメちゃん大暴れ

 さて、お風呂である。

 今日は聖女の湯なので、私、ヒルダさん、お洒落組しか居ないので、マメちゃんも一緒にお風呂なのだ。


 脱衣所で服を脱いで浴場へ入った。

 メリッサさんから聖女の湯の素を受け取りお湯の中に静かに投入した。

 マメちゃんはお風呂の縁に立ってお湯の匂いを嗅いでいる。


 薬液がお湯の中に入り花のように広がって反応して白濁させていった。

 爽やかな香りが広がる。


「よしよし」


 かけ湯をして湯船に入る。

 あー、良い湯だね。

 マメちゃんにもお湯を掛けてあげて湯船に静かに入れる。

 楽しそうに犬かきをして泳いでいるね。


「あー、やっぱり聖女の湯は良いですわ~」

「よく効きますね」

「あらあら、マメちゃんったら」


 マメちゃんがパタパタ泳いでマリリンにぶつかった。

 そのまま方向を変えてまた泳ぎ出す。

 ああ、めんこいなああ。


 キューちゃんは水が怖いのかヒルダさんの頭の上で大人しくしているね。

 もうちょっと大きくならないと水浴びはしないかな。


 マメちゃんをひっ捕まえて洗い場に行く。

 ダルシーが現れて私を洗ってくれるので、私はマメちゃんを洗おう。

 シャンプーを嫌がってうぞうご暴れて困るな。

 綺麗にしないと駄目だよ。


 マメちゃんを洗い終わると私も洗い終わっていた。

 髪の毛をシャンプーして貰う。

 マメちゃんはなんだか水がかかって痩せてしまって私に抱きついて震えておるね。

 大丈夫大丈夫。


 頭にバスタオルを巻いて貰って再び湯船へ。

 マメちゃんが喜んでお湯の中を泳いでいる。


「マメちゃんは可愛いですねえ」

「もう、私はメロメロですわあ」


 解る、だいたいの人間をメロメロにする魔性の犬、マメちゃんだから。


 ヒルダさんがシャーリーさんに洗われているので、キューちゃんがパタパタと飛んで来て私の頭に止まった。

 小さいから感じないぐらい軽いね。


 お風呂を堪能したので、キューちゃんをヒルダさんに渡して脱衣所に出る。

 マメちゃんもタッタと走って付いて来た。

 ダルシーに下着を履かせて貰って籐の椅子に座る。


《お風呂いいな》

(今度また地獄谷に行きましょう)

《そうだね、行こう行こう》


 ヒューイからの念話が入って来た。


 ダルシーが私の髪をドライヤーでブイーンと乾かしていた。

 ああ、暖かくて良い気持ちだなあ。


 髪が乾き終わったら、次はマメちゃんにドライヤーを掛ける。

 ウイーンという音をちょっと怖がったが、すぐ慣れてマメちゃんもうっとりと乾かされて、いつも通りのふわふわマメちゃんに戻った。


 そういや、ペペロンへの念話を試して無いな。

 ジーン皇国の皇宮まで届くのかな?

 ちょっと試して見るかな。


(ペペロン、ペペロン)

《え、あ、マコト、なになに?》

(いや、用は無いのよ、念話が通じるかと思って実験)

《そうなんだ、綺麗に聞こえるよ》


 相当距離があるのに、ドラゴンは凄いな。

 影ワンコだと、ここから大神殿ぐらいまでなのに。


(ちゃんとして貰ってる? 生活はどう?)

《楽しいよ~、グレーテが良くしてくれているよ、臭い人多いけど、臭いというと追放してくれるよ》


 うっは、グレーテはヤバイ人感知器としてペペロンを使ってるのかな。

 まあ、それはそれとして、楽しくやってるのなら良いね。


(それは良かった、何かあったら念話で言ってきてね)

《解った、念話便利ね、困った事があったら伝えるね~~》

(それじゃ、がんばってね)

《はいよー》


 ペペロンとの念話を切った。


「マコトさま?」

「あ、ごめん、ダルシー」

「いえ、なにかぼんやりなさってましたので」

「ちょっと念話してたの、ごめんね」

「さようでございましたか、ドライヤーは終わりました」

「ワンワンっ」


 よしよし、マメちゃんがふわふわになったぞ。

 影に入っておねむしなさい。

 マメちゃんは私の影に入って丸くなって寝た。

 子犬なので、起きたり寝たりのサイクルが短いね。


 新しい制服を着てさっぱりして地下浴場を出た。


 晩餐まで時間があるな。

 部屋でのたのたしようかな。


「それじゃ、また晩餐でね」

「はいっ」

「またー」

「領袖、お疲れ様でした」


 私は階段を上がって二階に、205号室に入った。


「おう、マコト、帰ったか、マメちゃんは」


 いつも通り、机に向かって勉強をしていたコリンナちゃんが振り返った。


「お風呂に入ったら疲れたのか寝てるよ」

「影犬は影の中で安全に寝れるのか便利だね」

「便利よね」


 さて、私もちょっとベッドに入るか。

 ハシゴを登ってベッドの中に倒れ込んだ。


 本を~~、ああ、読む本無いな。

 ガドラガの旅行記でも読むか。


 私は収納袋からガドラガ旅行記を出して読み始めた。

 あそこの迷宮も遙か昔からあるから、深い所も結構走破されているのだけれども、やっぱり最深部までは到達出来て無いんだよなあ。

 一番底に何があるんだろうか。

 ダンジョンマスターとかが居るのかね?

 人が作ったにしてはあまりに大規模なんだけどなあ。


 今週の木曜日から二年生はガドラガ実習だ。

 私たちも木曜日に出発して、一週間ほど駐機場で生活だね。

 食糧物資の買い付けとかしないと駄目だな。

 ガドラガは食料品高いしね。

 守護竜牧場へお肉の買い付けに行くかな。

 あ、リンダさんにガドラガ教会の怪しいベルモント司祭の噂を聞くのを忘れた。

 明日聞くかあ。

 

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― 新着の感想 ―
[良い点] 更新お疲れ様です。 >ペペロン「こいつ臭ぇ(直球」 これ『ヤバいやつ発見器』以上に、臭いと言われた奴の貴族生命にわりかし強烈なダメージ与えてそうですね。 言われたとバレる→あいつ守護竜様…
[気になる点] え、聞くの明日にしちゃうの? 何か事件が起こったら忘れちゃうのでは・・・ [一言] マメちゃんはお風呂でも可愛いなあ。 マメちゃんの一日とか連作絵画にしてもいいかもね。
[良い点] マメちゃん、初めてのお風呂。 めんこいのぅ(*´꒳`*) [一言] ヒューイ号と露天風呂に一緒に入るなら、湯浴み着とかあったほうが良いかも。 または水着?
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