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第1045話 ヒューイを厩舎に入れてお風呂に入る

 回廊に待たせておいたヒューイの元に行く。

 どうやら、カマ吉やゴブ蔵と話をしていたようだ。


《おかえり、かえる?》

「帰るわ、カマ吉もゴブ蔵もまたね」

「チギィ」

「行ってらっしゃいませ、聖女さま」


 ゴブ蔵が深くお辞儀をした。

 カマ吉もならって頭を下げる。

 巡礼の親子がニコニコしながらカマ吉とゴブ蔵を見ていた。


 ヒューイに跨がって回廊をとっとこ走らせる。


「お、お帰りですかい」

「そうよ、またね、アンドレ、ルイゾン」

「いってらっしゃいやし」


 寺男二人は頭を下げた。

 私とヒューイは大階段をとっとこ下りる。


 そのまま王都中央通りをとっとこ走らせる。

 陸走も安定していていいねえ。


 ひよこ堂前を通り越し、とっとこ走って校門について中に入る。

 校舎横を突っ切って、ビリケムさまの祠を通り過ぎ、図書館脇を通って厩舎へと向かう。

 やっぱり短距離移動に騎獣は楽だな。

 原付感覚で動けるね。


 厩舎に着くとパスカル部長がお出迎えである。


「おお、帰ったか聖女、ヒューイ号」

「あんたも熱心だわね」

「まあな、秋までに結果出しておかないとならなくなってさ」


 ははーん、ナージャとなにか約束をしおったな。


「夏の大会で優勝したら、豪華な晩餐に一緒に行ってくれないか? かな」

「げっ、貴様、どこで見ていた」

「なんとなく解るぞ、結果をお出しになるのを心からお待ちしておりますわ、とか言われたろう」

「やっぱり見ていたな、出歯亀聖女めっ」

「見てねえよっ」


 というかこっちの世界にも出歯亀氏居たのか?


「青春だなあ」


 私はヒューイから下りて手綱をパスカル部長に渡した。

 彼は厩舎に入っていく。

 私も何となく付いていった。


「だから、ナージャさんの為にも俺は結果を出したいんだよ」

「ふーん」


 パスカル部長は馬房にヒューイを入れて鞍を外した。

 やっぱ体が大きいから簡単に鞍を外すなあ。

 私は小さいから手が届かないんだよね。

 一苦労なんだ。


「聖女さんが連れてきてくれる新しい厩舎員と、古式テイムに期待してんだよ」

「まあ、レースの頃暇だったら手伝ってやってもいいよ」


 パスカル部長は振り返った。


「本当か、助かるよ、ヒューイ号はすげえし、最近のあんたの乗り方も良くなってきてるしな」

「まあ、しょうがねえし」


 ナージャの機嫌が悪いと、秋頃にコリンナちゃんの危機だしな。

 パスカル部長とイチャイチャして射手アーチャーの本分を忘れてくれればしめしめである。

 あと、近衛ハゲも合法的に懲らしめられるしな。

 うんうん。


「こんど、色々説明してちょうだい」

「ああ、小さいレースに出るときにでも招待するよ」

「わかったわ。じゃあ、ヒューイまたね」

《またー》


 私は厩舎を出てぷらぷらと歩き始めた。

 空を見上げると大分暗くなり始めていた。

 お風呂でも行こうかな。


 途中のビリケムさまの祠でお祈りをする。

 今日は小さい光は居ないな。

 あと、紙包みも無いようだ。


――平穏に戻りましたね、これからも学生達をお見守りくださいね。


 さてと、ぶらぶらと歩いて女子寮まで来た。


 中に入り、階段を下りて大浴場へと向かった。

 脱衣所に入り服を脱いで籠に入れる。

 んー、やっぱり影に誰も入っていないと寂しいね。

 週末になにかテイムできれば良いんだけど。


 浴場に入ると、コリンナちゃんがいた。


「おや、コリンナちゃん」

「おう、弓矢訓練あがりなのだ」

「お、偉い、頑張ってるね」

「というか、ほっといたので相当鈍っていた。体を動かす技能ってすぐさび付くね」


 私はかけ湯をしてよっこいしょとコリンナちゃんの横に入った。


「魔法でも勉強でもそうじゃんよ。休むと結構落ちるからね」

「まったく、世知辛い事だ」


 そういうとコリンナちゃんはぱちゃぱちゃと顔にお湯をかけた。


「なんか弓矢の大会とかに出たら、モチベーションあがるでしょ」

「あー、技量が解るとなあ、挑戦者とか来そうでいやだよ」

「ナージャが射手アーチャー業界に蛇メガネはすげえって噂流してるようだし、今更じゃないかな」

「ぐぬぬ」


 まあ、射手アーチャー業界は、剣客業界みたいな武者修行者は少ないみたいだけどね。


 ザブリと湯船を出るとダルシーが現れて体を洗ってくれる。

 髪の毛をダルシーに洗われるのは大好き。

 なかなか気持ちが良いね。

 バスタオルで髪をターバンみたいに巻いてくれて洗髪終了である。


 再び湯船に浸かる。

 コリンナちゃんが自分で自分をガシガシ洗っている。

 あんなに美容に適当なのに綺麗なのはやっぱり元が相当に良いんだよね。


 十分暖まったので、浴室を出る。

 ダルシーが現れて体中を拭いてくれる。

 洗濯したての下着に履き替える。


 籐の椅子に座ってダルシーにドライヤーで髪を乾かして貰った。

 はあああ官能的だなあ。

 気持ちいいねえ。


 さて、新しい制服に着替えてすっきりしたので、部屋に戻って晩餐までのたのたしますか。

 今日は良く働いたし。

 主に自分の用事で。


 私は鼻歌を歌いながら205号室に戻った。


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― 新着の感想 ―
[一言] パスカル部長アオハルしてんなあ・・・。 てかナージャがあまりにも乙女過ぎてそっちの方が驚きだけどね。その身を戦いに捧げてきた系女子に春が来る展開イイゾー。 コリンナちゃん、せっかく身に付けた…
[一言] コリンナちゃん自主練乙です(*'▽'*)ゞ やはりライバルがいると違いますね。 マコトちゃんの鼻歌はアニソンかな?
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