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第1036話 温泉食堂でお茶とケーキを頂く

 コリンナちゃんは真っ赤になって震えておるな。

 うむむ、純情っ子め。


「まあ、男性自身を見たからといってそんなに動揺してはいかん」

「みみみみみえてねえしっ!」


「おーい、ヒューイ号、一緒に入ろうよ」


 なんだか暢気なケビン王子の声が聞こえた。


《いい? 主よ》

(まあ、入っておあげ)


 ヒューイは旋回して、露天風呂と化した温泉に飛びこんだ。


「あっはははっ、なんだか景色も良くなって爽快だね、ジェラルド」

「そ、そうですね、王子」


 メガネを掛けてないジェラルドは顔を赤らめているようである。

 というかふり向くとケビン王子のロイヤルおヌードが見えるな。

 あとジェラルドの侯爵令息おヌード。


「私らは食堂でお茶を飲んでるから、好きなだけ入ってなさいよ」

「わかった、あはは、君の皮膚はすべすべだな、ヒューイ号」

《こいつ、好きかも》


 ヒューイはケビン王子の頭に顔を擦り付けていた。

 王子と竜馬の混浴シーンだな。


 依然として真っ赤なコリンナちゃんの手を引いて食堂に待避する。

 趣味のBLのネタとしちゃあ良いんだけど、妄想するには生ものとして知り合いすぎたな。

 なんか悪い気がしていけないよ。

 ああいう妄想はもうちょっと遠い存在でないとなあ。


「ふう、びっくりした」

「あんなに……」


 コリンナちゃんが手の幅でまあ、アレの大きさを示した。

 ちゃんと見ておるではないかっ。

 ジェラルドのアレは上方修正しなくてはなるまいて。


「お帰りなさい」


 マダムエドワルダがお茶を出してくれた。


「え、ダガンの旦那、あの若い衆は、王子さまだってのか、そ、そんなっ」


 ロイクが売店のレジの中でダガンさんに真実を告げられて動揺していた。


「そうだぞー、ケビン第一王子さまだ」

「俺様打ち首になりますかいっ」

「ならないならないっ、温厚な人だから、変わらずあまり持ち上げないで接してあげてよ」

「はあ、気さくなんですなあ。というか、将来の王様じゃあねえんですかいっ」

「そうだが」

「はー、なんてこったい」


 食堂の戸を開けてサイラスさんが入って来た。


「ややや、聖女さま、あなたのサイラスが参りましたぞ、なんなりとご命令を」

「あんまないなあ、ローランさんは、まだ守護竜牧場?」

「そうですな、奴は美味い物を食って太りました。そのうち痛風になる事でしょう」

「あっちは問題は無い?」

「村長派からの妨害が色々ありましたが、とりあえず情報を握って反撃しておるようです。婆っちゃも元気ですよ。あと、アダベル殿が孤児を連れて時々来るので喜んでいらっしゃるようですな」


 うーむ、腹ぺこドラゴンめ、腹ぺこ孤児を連れてちょこちょこ行っているのか。

 いいなあ。

 ケビン王子を連れて、美味しい肉を王宮に入れるか?

 商いが大きくなれば村長派の妨害も減るだろう。

 王家御用達の名誉はとてもでかいだろうし。

 めんどうくさいが婆っちゃの為だ。

 うん。


「このケーキ美味しいね、エドワルダさんが作ったの?」


 お茶と共に出してくれた焼きケーキを褒めてみた。

 なかなか、卵の味わいが良く出てて美味しい。


「はい、お恥ずかしい」

「恥ずかしがる事無いって」

「一日にけっこう出るんだぜ、チャップマンなんか一回三個頼んで食ってるよ」


 ロイクが売店から声を掛けてきた。


「よく食べるなあ」

「あいつは食い過ぎだ」


 良い感じに地獄谷も回ってきた感じね。


「ああ、良いお湯だった。ここのお湯は強い感じだね、疲れは抜けるけど、脱力感もあるね」


 ホカホカになったケビン王子とジェラルドが戸を開けて入って来た。


「良い湯ではあるが、施設が貧弱すぎるな」

「そうですかい?」

「ヒューイが入ろうとしたら壁が倒れたのよ」

「そりゃ、あはは、大変でやんしたね」

「もうちょっとしっかりした作りの共同湯の施設を建てよう」

「ええ、今は仮の小屋でやすよ、ねえ、ダガンさん」

「そうですな、家屋の建設と合わせて新設するつもりです」

「ヒューイ号が入れるように、少し広めに作ってほしいね」

「良いですな、竜馬と入れる温泉は、夢があります」


 そりゃいいね。

 ヒューイはどこ行ったと思って視界を繋ぐと別のお湯溜まりに入っていた。

 ぐらぐら煮えている所じゃないか。


《ここは熱いが良い感じ》

(やっぱり高温も平気なのね)

《溶岩は無理》


 そりゃ火竜でもなきゃ無理だわ。


「さて、帰りますか」

「そうだね」

「……」

「……」


 ジェラルドめとコリンナちゃんが顔を赤くして変な感じに黙っている。

 んもう、まだラッキースケベを引きずっておるのか。


「帰りに肉が美味しい牧場に寄りたいのだけど、いい?」

「え、どこどこ」

「守護竜牧場」

「ああ、行きたかったんだ、良いね」

「ふむ、それは名案だな」


 やい、コリンナちゃん、その手の幅を維持するのはやめろ。


「それじゃ、また来るからね」

「はい、またのお越しをお待ちしておりますわ」

「それでは、あなたのサイラスは地獄谷をお守りします」

「頑張って施設を作ります」

「またお帰りください、御領主さま」

「うん、みんなも頑張って」


 私は立ち上がった。


《あ、行くの、まって》

(舟まで来てね)

《はーい》


 ヒューイがぐらぐら煮えている温泉池から飛び上がるイメージが伝わった。

 私たちも舟に戻ろう。

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[良い点] こらコリンナちゃんその手はやめなさい!
[一言] コリンナちゃんに性の目覚めキター!? 優等生だもんね、当然知っているよね。コウノトリだのキャベツだの言わんと。 今夜は就寝前に遮音の魔法でもかけてあげるといいね。知らない振りをする優しさがマ…
[良い点] サイラスさんのローラン予報「奴は美味い物を食って太りました。そのうち通風になる事でしょう」 健康診断!健康診断!٩( 'ω' )و [一言] 『第778話 コリンナくんとフレデリク商会へ…
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