表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1019/1531

第1016話 午後は優雅にダルシーの絵を描く

 王家主従が王城へ行くので付いてこいと言ったが謹んでお断りした。

 ジーン皇国の皇弟とかを出迎えるのはイヤじゃ。

 とりあえず、伸ばすだけ引き延ばして最後にちょろっと「まあ許してやる」で済ますつもりであるよ。


 という訳で、皆が校舎に入る中、私は一人だけ中庭を通って集会棟の155室に入る。

 カロルの絵は乾いたな。

 んーー、可愛い。

 放課後、画材屋に行って額を買うか。

 ……、大神殿に行って巨匠におねだりしようかな。

 絵を見せる約束もしてるしな。


 イーゼルに掛けてあったスモックを取って制服の上から着る。


 ダルシーの絵を取り出してイーゼルに乗せる。

 黄金の暁号をバックにダルシーが跳んでる絵だ。


 障壁を足場に跳んでるから、右足の筋肉の張りが、こんな感じか。

 左足は……。


「ダルシー」

「はい、マコトさま」


 ダルシーが姿を現した。

 彼女のスカートをまくって足の筋肉を観察する。

 わ、顔が真っ赤になった。


「すまんすまん、絵の資料になってよ」

「脱ぎますか!」

「なんですぐ脱ぎたがるの。着衣の絵だからそのままでいいわよ」

「はいっ」


 ふむふむ、わりと細い感じ。


「障壁を出すから、ちょっと跳んでみて」

「はいっ!」


 私の出した障壁を足場にダルシーは跳んだ。

 重拳を掛けてあったのか、頭が天井に付いてからゆっくり落ちてきた。


 そうか、重拳掛けてるからそんなに筋肉は張らないのね。

 左足の感じもつかめた。


 よしよし、良い感じ。

 足腰が決まるとびしっとなるね。

 黄金の暁号の細部が曖昧だなあ。

 今度スケッチしなければ。


 ダルシーが脇から絵をのぞき込んではあとため息をついた。


「す、素敵です、マコトさま、ありがとうございますっ」

「描き終わったらホルボス山の邸宅に飾ろうね」

「嬉しいですっ」


 ペタペタペタ。

 おっと、ちょっと色合いに違和感。

 絵の具の色が濁ったな。

 ちょっと継ぎ足して混色し直し。

 ぺたぺた。

 ああ、良い色だなあ、うんうん。


 前世では大体デジタルで絵を描いていたけど、アナログの絵も良いね。

 質量感がちがうね。


 ぺたぺたやっていたら五時限目の終業の鐘が鳴った。

 おお、集中すると早いね。


「マコトさま、お茶はいかがですか」

「ダルシーありがとう」


 筆を置いてお茶をカプリと飲む。

 はあ、美味しいな。


「凄いですね、どんどん絵が出来ていって、魔法みたいです」

「ありがとう、ダルシー。やっぱりモデルが良いからね」

「そんな……」


 赤くなったダルシーが可愛いな。


 ひよこ堂クッキーをカリカリと食べる。

 やっぱバタークッキーの方が味が豪華だなあ。

 修道院の尼さんの技術力は侮れないぜ。

 クリフ兄ちゃんにも一枚食わせるか。


 さて、お絵かき再開。

 テレピン油の匂いが、油絵描いてるぞという感じでいいね。

 ああ、そうだ、ヒューイも描きたいなあ。

 風景画に小さくヒューイがいるのが格好いいかな。

 躍動するヒューイも悪く無い。

 今度スケッチしよう。

 次の絵はコリンナちゃんだから、ヒューイの上で矢を構えるコリンナちゃんとかどうかな。

 電磁矢は必殺技だから描くわけにはいかないのがもったい無いな。

 必殺技は秘しておかねばならんのだ。


 コリンナちゃんもなあ、メガネ取った美少女コリンナちゃんが描きたいけど、怒られるだろうなあ。

 せっかく綺麗なのにもったい無いねえ。


 ペタペタペタ。

 ダルシーのメイド服があの時の奴じゃないけど、まあ、しょうが無いね。

 今の方が可愛いし。

 横目でメイド服の質感を確かめて絵で表現する。

 ああ、良い感じ。

 ダルシーはおっぱいが結構大きいからな。

 うん、良い感じ。


 集中して塗っていると六時限目の終業の鐘がなった。

 おっと、終わりのホームルームに行かねば。

 今日はここまでだ。


「ふう」

「お疲れ様です」


 私は伸びをしてから立ち上がってスモックを脱いだ。

 ダルシーが受け取って畳んでくれた。

 ありがとう。


 さて、行こうかと思ったらダルシーは姿を消していた。

 すばやい。


 集会室を出て施錠する。

 校舎へ歩いて行き、裏口から中に入り階段で二階へ。

 A組に入って席に付く。


「油絵を描いていたわね」

「匂う?」

「テレピン油の匂いがするわ」


 カロルが頭を近づけて首筋あたりをくんくんと嗅ぐので恥ずかしくなってしまう。

 頬が熱いぞ。


 王家主従はいないな。

 王城で皇弟さんの出迎えをしているのだろう。


 結局ザマスはどうしたかな。

 ぺろっと皇弟さんと一緒に来ていたら笑うな。

 まあ、それは無いと思うけどね。


 放課後はカロルの絵を持って行って巨匠に見せて、あとは孤児院でクッキーを配ろう。

 おっと、クッキーを一枚、クリフ兄ちゃんにあげないと。


 アンソニー先生が来たので起立礼。

 あまり今週は行事が無いので、かんたんな連絡だけだった。

 起立礼で、終業の鐘がなり、放課後だ。


「カロルは放課後は」

「錬金よ」

「よく働くね」

「ガドラガ行きに備えて備蓄しておかないとね」

「ああ、なるほどね」


 というか、現地でも錬金薬は売れるなあ。

 蒼穹の覇者号で即売会とかするかな。

 ガドラガの錬金薬事情とかどうなってるかな。

 やあ、今から楽しみだなあ。

よろしかったら、ブックマークとか、感想とか、レビューとかをいただけたら嬉しいです。

また、下の[☆☆☆☆☆]で評価していただくと励みになります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 錬金術とはつまり「錬金薬を観光地価格で売りつける」という仕組みだつたのだーだつたのだー(わかつてない顔
[良い点] モデルに乗り気なダルシーちゃん。 [一言] 六時限目の【修行】の鐘がなった。→終了? 王家主従・・・政治的なものもあるのだろうけど、暗殺未遂で破門した皇弟の出迎えに聖女(暗殺対象)を誘う…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ