正義
昔、あるところに「正義感」に満ち溢れた勇敢な青年がいた。
ある日、その青年が暮らす村を悲劇が襲った。
血に飢えた恐ろしき悪魔どもが村を襲ったのだった…。
沢山の者が血に沈み、沢山の物が奪われた…。
青年は幸運にも山に食べる物を採りに行っていた為に
命拾いをしたのだった。
村に戻った青年は愕然とした。
愕然としながらも青年は「復讐」を誓った。
青年は生き残った者から話を聞き、
仲間を集めて、悪魔どもが潜む島へと旅立った。
そして月日は流れ遂に村人達の仇である悪魔どもを見つけたのだった。
青年達は怒りに身を任せながら手にした武器を振り回した。
鈍い音と断末魔の叫びが重なり、辺りを不協和音が包み込んだ。
しかし、不思議な事に悪魔どもは
襲ってくるどころか逃げ惑っていた。
「鬼だ!鬼が来たぞぉ…!!
桃太郎さん助けて……」
と、叫びながら。
(了)