83話 劇
「美味しいね、これ。」
「屋台の割にはなかなかいいな。」
「…そうだな。」
今はさっき貰った割引…と言うか無料券でアイスを食べている。流石に店で食べるものよりは味が劣るが、これはこれで美味しい。
「…お前たちのクラスはなに出してるんだ?」
「俺たちか?えっと…劇だ。」
「劇?何の。」
「へへー、それはみにきてからのお楽しみだよ。」
如月が笑いながら言う。
劇か、今はもう時間がないけど明日にでも行こうか。
そう思い立ち上がると二日目終了のアナウンスがなった。
「じゃあそろそろ俺は行くわ、じゃあまた。」
「…ああ。」
赤崎はそう言い何処かへ行く。
自分も早く食べ終わらないとな、と思っていると横から視線が感じた。
「………」
「……なんだ。」
「へ?あ、いや〜その〜。」
如月は何かごまかすように言う。…なんか前にもこんな事があったな。確か、紗羅の時は…
「…欲しいのか?」
「えっ。」
「食べたいのか、アイス。」
「え、あの、え〜と、…う、うん、食べたい!」
如月は少し考えた後、急に詰め寄って来て、自分は思わず引いてしまった。そんなにこの味のアイスが食べたいのか。
アイスを渡すと如月は何故かアイスを見て固まる。
「どうした。」
「…よし、はむ!」
何か覚悟を決めたようにしてアイスを食べる如月。そして急に顔を赤くする。
「くぅ…やっちゃった…。」
「……」
…一体何なんだ。何故そんな反応するんだ。
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あの後何事もなく二日目が終わった。
そして三日目。今日は最終日ということもあってさらに賑わっている。元々ここの学校は少し有名で人も多いので少し暑いくらいだ。
取りあえず一人で何処かへ行こうとすると、また袖を引っ張られた。…如月か?
「…ねぇ奏。」
「…今度は紗羅か。」
「私もいるよ!」
後ろを見ると紗羅と水嶋がいた。紗羅はともかく何で水嶋もいるんだ。
「何で二人でいるんだ。」
「勝手について来た。」
「勝手にとか言わないでよ〜。」
「で、何の用だ。」
「…一緒に周らない?」
一緒にか。…どうしよう。
「何か用事でもあるの?」
「いや、そんなことはないが…」
「じゃあ行こうよ。」
「あ、ああ。」
紗羅に引っ張られてついて行く。どうしたんだ?
「ちょ、ちょっと〜。」
…あ、水嶋のこと忘れてた。




