70話 料理部
私は兄と比べられることが多い。
兄はなんでもできる。運動も勉強も少しやればできる天才に近い人だ。それは比べられるのも無理はないと思っている。
別に私は兄を嫌っているわけじゃない。むしろ優しいし普通に好きだ。
だけど、兄に追いつけない自分自身に少しだけ劣等感を感じている。
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入学式から数日経ったある日。私は初日に仲良くなった浦澤という人と喋っていた。
「ねぇ松川さん。部活ってもう決めた?」
「うーん。どうしようか迷ってる。」
部活か。特になにも考えてなかったな。別に入りたい部活もないし。
「それならさ、料理部って言うのがあるんだけどどう?」
「料理部?」
「うん。私最近おかし作りとかにハマってて少し興味あるんだ。今日一緒に見に行ってみない?」
「…そうだね、いいよ。」
「ほんと?ありがとう!」
浦澤はそう嬉しそうにして自分の席に戻って行った。
…料理か。兄さんは確か料理だけあまり得意ではないとか言っていた。もしかしたら兄さんに勝てるかも。
私は少し料理部についてしばらく考えていた。
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「料理部、意外と凄かったね!」
「確かに意外と専門的だったね。」
帰り道、浦澤と今日の部活見学について話し合っていた。
料理部は想像していた、ただ作ったりするだけじゃなくて、ちゃんと成分やその素材の効果などしっかり考えたりしながらと意外な感じだった。
あの部活なら楽しく料理を上達できそうだし、入ろうかな。
「私はもう入ろうと思うけどどう?」
「うん。意外とよかったし私も入ろうと思う。」
「ほんと!?じゃあこれから頑張ろうね!」
そう喜ぶ浦澤を見て私もつられて笑う。
その時、あることを思い出し浦澤に聞いてみた。
「浦澤ってなんで料理が好きなの?」
「えーと。小さい時よくお母さんの料理を横で見てたの。最近はあんまり見てないけど、それを思い出して練習してるんだ。あと…」
「あと?」
「ちょっと前にうちの学校の先輩に困ってたところを助けてもらって、そのお礼も兼ねてって言う感じかな?」
「そうなんだ。先輩って誰なの?」
「えーと、春祇先輩だったかな?とにかく凄いんだよ!優しいしカッコよかったし凄い人だよ。」
春祇先輩、か。どんな人なんだろう。きっと浦澤がそんなに褒めるなら凄いのだろう。
その後もその春祇先輩という人の話を浦澤にされた。
次回からは6章です。と言いたいところですが、急ですがこの小説の毎日投稿を一週間程度休ませてもらいます。
理由は、単純にストックが少なくなってきてしまい、このままでは不定期投稿になってしまうからです。
代わりと言ってはなんですが、前から言っていたもう一つ書きためていた小説を代わりに投稿しようと思います。
タイトルは『二度も親を失った俺は今日も最強を目指す』です。
異世界もので、タイトルが長いですが、興味がある方は是非検索してください。
これからも自身の小説をよろしくお願いします。




