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自分は静かに過ごしたい  作者: SO/N
五章 目立ちたくない存在(じぶん)
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58話 あいつ

一年の徒競走が終わり、次は二年の徒競走だった。

既に羽島と平山は走り終わっており、羽島は二位。平山は八位だった。


「用意、ドン!!」


今度は柏木が走り出した。サッカー部ということもありそこそこ速く、三位でゴールをした。

なんて思って見ていると自分の番が来た。スタート位置に移動し、他の走者を見ると知っている顔があった。


「やあ奏、こんな偶然もあるんだね。」

「…赤崎か。」


屈伸をしている赤崎がいた。どうやら同じらしい。それは自分にとっては幸運だった。


「負けないからな。」

「勝負にならないだろ。」


赤崎を適当にあしらっていると、先生が準備の合図を出した。それぞれクラウチングや、普通に構える。自分は普通に走るタイプで、赤崎は綺麗にクラウチングを作っていた。


「用意、ドン!!」


合図がなり、走り出す。

八人ずつ走るので、あまり最下位や一位がブロックごとに固まっていると差が開けてしまう。なので下位はとらないように三位〜五位ぐらいで自分は走っていた。

やっぱり何もつけてないと走りやすいな。


「頑張れ赤崎くん〜!!」

「ほらイケメン、頑張れ!!」


一位の赤崎はどんどん二位と差を離していく。周りの観客が騒ぎ出す。確かに無所属があんなに速ければ驚くのだろう。

自分はそんな赤崎の姿をなんとも言えない感じで観ていた。















ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー










今は自分たちの場所に戻っている最中だった。


「いや〜やっぱり赤崎は速かったな。」

「そうだな。」

「イケメンで運動神経いいとかずるすぎだろ。」

「だね〜。」


結果、赤崎は当然の一位で自分は四位とつまらない順位を取った。


「てか、走り終わった後なんか言われてなかったか?奏。」

「…俺の勝ちだって言ってた。」

「なんだ、あいつ中々負けず嫌いなんだな。」


本当は違う。いや、それも言っていたが。

本当は、「奏ってそんなに遅かったか?」って聞かれた。なぜそんなことを聞いてきたのかは知らないが。

ちなみに女子は紗羅が六位、水嶋が一位、如月が三位、北見が二位だった。如月が思ったより速かったことが意外……


「…………」

「ん?どうしたの奏?周りキョロキョロして。」

「…いや、なんでもない。」


不意に気味の悪い、観察するような視線が突き刺さった感覚を受け周りを見渡してしまった。でもどこから見られているのかが全く分からなかった。

だが、気のせいではないはず。自分は誰が観ているのかを考え、一つの答えにたどり着いた。


「…………『あいつ』か。」


これは面倒くさい事になった。


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