51話 宿題
夏休みも残り三日。自分はのんびり過ごしていた。宿題も八月の中旬には終わっており、部活もないのでずっと暇していた。羽島たちとたまに遊びに行ったりもしたが、今羽島は大急ぎで宿題をやっているらしく、平山や紗羅からも時になにもなく、朝からこうやってベットの上でごろごろしていた。
「…………………」
こう最近は一人になることも少なかったのだが、そのためか少し考えてしまう。
あいつら、羽島や平山、紗羅や水嶋などは自分自身をどう思っているのだろう。好かれているの…か?残念ながらそれはないはずだ。
それは自分自身があいつらに対して喜ぶようなことはしていないからだ。全部自分のためにやったことだ。頼まれたから、助けを求められたからやっただけ。自分からはなにも与えてない。なのに、なぜ、なんなのだろう。自分は理解できない。
結局自分はあの………
その時不意に携帯が鳴った。見てみると如月からだった。
「…もしもし。」
『あ、奏くん!お願い、助けて!宿題が全然終わってないの!』
「………なんでだ。」
『え、いや〜その〜。』
「……どうせ宿題の存在自体を忘れてたんだろ。」
『その通りですごめんなさい。』
如月は潔く謝った。自分は溜息をついて言う。
「電話してる暇があったらやったらどうなんだ?」
『それがね、全然問題が分かんないの!答えとか学校は渡してくれなかったし。』
「…普通は自力でやるもんだろ。」
『そうなんだけど、助けてよ〜。』
「…水嶋とかに頼んだらどうなんだ?」
『百ちゃんは部活だって言ってたし、もう奏くんしかいないんだよ〜。』
百ちゃんか。この夏休みの間で仲良くなったのだろうか。
『お願い奏くん!』
「……はぁ、分かったよ。」
『本当?ありがと奏くん!大好き!…あ、いやその今のはなんと言うか昔の癖というか。』
…ここは突っ込んだ方がいいのだろうか。まあ昔の癖だとか言ってるし思ってもない事を言ってしまったのだろう。
自分はスルーして言う。
「で、どうするんだ?」
『え、えーと、奏くんの家に行っちゃダメ?』
「…電話ですればいいんじゃないか?」
『…せっかくだから、直接教えて欲しいな〜て。』
「それはいいけど自分の家なのか?」
『お、教えてもらうのに私の家に来てもらうのはどうかな〜と思って。』
如月の声は少し焦っていた。そう思うなら頼ってほしくないのだが。
「今日来るのか?」
『うん、昼から来ていい?』
「ああ、分かった。」
『ありがと奏くん、じゃあまた後で!』
次回で4.5章は終わります。やっぱり朝から起きるのは疲れますね。
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