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自分は静かに過ごしたい  作者: SO/N
3章 おぼえてない
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35話 如月美優

「…………」


転校生が話しかけてきた日の翌日。自分は学校で窓の外を眺めていた。天気は快晴でなかなかに暑い。


「春祇くん、どうしたのぼーっとして。」


隣の席の水嶋が話しかけてきた。


「別に何も。」

「そういえば昨日は驚いたね、まさか如月さんと春祇くんが昔からの知り合いだったなんて。」

「まだそうとは決まってない、あいつの勘違いの可能性もある。」

「えー同じ名前の人がいるとでも?」

「ゼロではない。」

「それは無いよ、『春祇奏』って名前そうそういないし、如月さんは見た瞬間に春祇くんだって判断したから。」


悪あがき程度で言った別の可能性もあっさり潰されてしまった。


「それに…」

「…なんだ?」

「いや、やっぱりいいや。」


そういう話の切り方をされると余計に気になってしまうが、どうせ水嶋は冗談でもいうつもりだったのだろう。


「はぁ…」


自分は二年になってから何度目かの溜息をはく。しばらくは平和に過ごせていたのだが、これはまた面倒なことになりそうだな。









ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー











放課後、自分は嫌な予感がしていたので、一人で静かに学校を出ようとしていた。

学校の門から出てほっとしていると、後ろから走ってくる音が聞こえた。


「待ってよ、奏くん!」


あの転校生の声だ。早歩きで動こうとするとすでに近くまで来てたのか肩を掴まれた。


「なんで先帰るの!?証拠見せるって言ったのに。」

「いや、別に一緒に帰る約束してなかったし。」

「ひどい!」

「…声がでかい、周りから変な目で見られてるぞ。」


まだ人は少ないが、転校生の金髪もあってかなり目立っていた。転校生は顔を赤くして小さくなった。


「と、とりあえずどこか行こ。証拠見せたいし。」

「………分かったよ。」


最近、女子の提案に抵抗することをやめた。理由は紗羅(あれ)浦澤(あれ)水嶋(あれ)のせいでもある。










ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー











転校生と共に家からの近くのファミレスに来た。自分は学校から歩いて通っているので、家から学校まで近い。ちなみに転校生も歩いて登校しており、家が自分の家が近いことが分かった。


「で、証拠っていうのはなんだ。」


ジュースを飲んでほっとしている転校生に言う。


「あ、ごめん、今出すよ。」


転校生はそう言うとカバンから一枚の写真を出した。それには一人の少年と一人の少女が写っていた。少年は黒髪で特に特徴の無い、いわゆる普通の少年だった。

もう一方の少女は金色の髪をなびかせ、笑顔で少年の腕に抱きついている可愛らしい少女だった。


「こっちが私で、こっちの男の子が奏くん。」

「………そうなのか?」


確かに金髪の方は転校生に似ている。男の方は…どうなのか?自分に似てるのかも知れないが。


「これで分かったでしょ、私と奏くんは昔会ってたってこと。」

「…………まあ、そうなのかもな。」


ここまで言われたら納得するしか無い。覚えてないが。しかし幾つか気になることもある。


「自分とお前は昔どういう「美優」…なに?」

「昔みたいに、美優って呼んで!」


転校生はいきなり前のめりになってそう頼んでくる。近い。


「近い、とりあえず離れろ。」

「あ、うぅ〜」


転校生はまた小さくなる。なんだこれ。


「さすがに下の名前では呼べない。如月だったよな。」

「そうだけど、仕方ないな。いつか呼ばしてやる。」


最後ところの声がやけに決意のこもった声をしていたがスルーしておく。ていうか話が逸れてるな。

昨日週間ランキングを観ていたらこの作品が載っていました。ありがとうございます。

ちなみにこの章の題名を少し変えました。

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