23話 悪あがき
「あぶなかったな....」
平山とポジションを交代した自分は呟いた。
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「え、いいけど。なんで?」
再び始まるまでに自分は平山にポジションチェンジを頼みにいった。
「多分、始まった瞬間に赤崎が攻め上がって来るはずなんだ。」
「そう、なの?」
「ああ。正直平山たちじゃ赤崎を止められないだろう。」
「まあ、そうだね。」
赤崎はまだ終わってない、と言っていた。なら必ず攻め上がってくるだろう。自分の作戦を実行するにはディフェンダーになる必要がある。だがそれを説明するには時間が足りない。
「説明は後でする。頼む。」
「....分かった!じゃあ頑張って!」
平山はさっきまで自分のいたポジションに向かう。だが途中でこんな事を聞いてきた。
「奏がこんなに頑張るところ、久しぶりかも。なんで?」
「....頑張ってなんかない。」
そう、自分は頑張っていない。羽島、柏木、クラスメートが頑張ってるからだ。自分はただ、それに協力してるだけだ。
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呟いている間にも赤崎はこちらにきている。他の赤崎のチームメイトはこの作戦に賭けたのか無理に赤崎について行こうとしない。
さて、チャンスは一瞬だけだ。自分はゴール前まで下がる。
一人ではとてもあの赤崎を止められない。けど邪魔することならできる。
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「あいつ速すぎるだろ.....」
そう呟いて赤崎を追いかけるもとても追いつけない。
キックオフした瞬間に赤崎がボールをもって走りだした。帰宅部の癖に足が速すぎる。
あれじゃ止められない。うちは運動神経がいい人が多いもの、赤崎を止めることはとてもじゃないができない。
赤崎はもうゴール前まで行っている。もう駄目だ。そう思ってたら、赤崎の前に誰かが待っていた。
「奏!なんで?」
なんでだ?奏のポジションはMFのはずなのになんであんな場所に。予測していたとしても赤崎に追いつけるなんて........
そんなことよりも、止められるのか?幾ら何でも奏では無理じゃないか?
....いや、今は止めてくれることを願うしかないな。
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(来る!!)
赤崎はフェイントも使いながら脱けようとしてくる。それを阻止しようとするが、相手の動きについていけない。
時間はもうない。それは赤崎もわかってるだろう。人間はこういう場面で必ず焦る。そういう風にできてるから。
赤崎は自分を避け、そのままシュート体制に入る。
「........」
自分は『悪あがきの如く』シュートする寸前の赤崎のボールに触る。
その悪あがきが効いたのかボールの位置はずれ、赤崎の蹴ったボールはゴールポストの上を通り外れた。
それと同時に笛が鳴り、2ー1で試合は終わり勝ち越した。リーグ戦を二回とも勝利し優勝した。
ランキングには入れたので今日は三本投稿です。あと一本だします。
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