20話 「モテたいんだ!」
「ピィーーーーーーーー‼︎‼︎」
笛が鳴りいよいよ始まる。ボールは相手チームから始まる。赤崎がものすごいスピードで上がってくる。それについていけるものは限られる。
「奏止めてくれ!」
羽島に言われ赤崎を止めに入る。
「春祇に止めれるかな?」
「さぁ。」
「なんだよそれ。」
赤崎と談笑しながらも、激しいボールの取り合いをしてくる。赤崎は帰宅部なのにサッカー部以上の動きをしてくる。正直きつい。
さらに目でフェイントを掛けてきた。こいつよく分かってるな。自分は引っかかってしまった。
「はぁ!」
「っ....」
赤崎はそのまま抜けて一気にゴール前までほとんど一人で行った。 「うぁーーー!」あ、平山転けた。
うちのクラスのサッカー部のゴールキーパーも赤崎の動きについて行けず、決められた。
「「「「「「キャーーーーー‼︎‼︎‼︎カッコイイー‼︎‼︎」」」」」」
観客の赤崎応援団(適当)が騒ぐ。
「大丈夫か?」
「大丈夫、ごめん。やられたよ。さすが赤崎くんだね。」
平山が言う通りあの強さはかなりのものだ。
「まずいな、早速入れられた。クソ!」
柏木が怒りながら言う。確かに帰宅部なのにあんな動きされたら屈辱だろう。
「イケメンの癖にーーー!」
おい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「なあ、奏。」
「.....なんだ?」
今はハーフタイム中。トーナメント戦の時は20分だけだが、リーグ戦は前半、後半共に十五分の試合になっている。点数はなんとか1ー1で食らいついているが、それもいつ崩れるか。そんな中羽島が話しかけてきた。
「なんか作戦ないか?」
「....正直無理かもな。」
「でも勝ちたいんだ!」
「なんで?」
自分は理由がないと動けない。それは誰のためでも、自分のためでも。
「俺はサッカー部のエースなのにあんなんじゃプライドが許せない。それに....」
「それに?」
「あのイケメンを打ち倒したいんだよーーーーー!」
「えぇ.....」
なんだよ。真剣な顔していたのにイケメンだからと言う理由かよ。でもまあ.....
「いいよ。やってやる。」
「そうか!ありがとう。」
「お前は目立ちたいんだろ。要するに。」
「ああ、モテたいんだ!」
「.....はは。」
こいつは、面白い。自分と違ってちゃんとした『もの』を持っている。理由は、まあ、あれだが。こいつが目立てば自分は目立ちにくくなるかもな、それでいい。
羽島たちは自分とは違うんだ。頑張っている、何事にも。それに協力するのも悪ないかもな。
日に日にブックマーク数やPVやユニークが増えていって嬉しい限りです。これからもよろしくお願いします。
感想や評価、ブックマークなどお願いします。




