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奇談 ーペンションー

作者: type0
掲載日:2016/08/26

テレビなどでも宿泊先での怪異現象はよくネタにされていますが、何故多いのでしょうか?

私の友人も昔体験して注意された記憶があります。


数年前の話ですが、友人のYが転職することになりなかなか仕事が決まらないため落ち込んでいたので気分転換にスキーに誘いました。

いや、正確にはスノーボードでしたので滑りに誘ったっていうのが正解ですかね。

長野県のスキー場に一泊二日で行くことにしたのですが、野郎同士でペンションに泊まるっていうのは寂しいものがありますね。他の宿泊客はみんなカップルなんですから。


1日目は午前中に着いてペンションにチェックインし、スキー場へ自分のボードを持って滑りに行きました。

ツアーバスで滑りに来てたので、疲れはありませんでしたから思う存分滑ることが出来ました。

暗くなるまで滑った後、宿泊先のペンションに帰ってラフな格好に着替えました。

着替え終わると部屋の暖かさもあってか少し疲れが出てきました。

でも、1日目の雪質が良かった事もありテンションは上がり気味。


Yとは高校時代からの友人だったので食事をしながら高校時代の話をしたり、ジャンピングのテクニックについて話し合ったりしました。

他にも久しぶりに一緒に遊んだという事もあり話は尽きませんでしたが、周りはカップルだらけ。

女性だけの客がいてれば一緒に話したりして盛り上がったのですが、そういう客はいてなかったので諦めて部屋へ戻って缶ビールを飲みながら寝ることにしました。

ご存知の人が多いと思いますが、部屋にはテレビがあったのでなにか観ようとしても、チャンネルが2つしかないため面白いのはやってませんでした。


「全然面白いのやってないな」

「そういえば前、稲川淳二のやつでホテルに出る幽霊の話あったよな」

「ああ、百物語な」

私も不思議な話は嫌いじゃなかったのを知ってたYは怪談話を振ってきました。

稲川淳二の百物語とは、昔関西テレビでやっていたトーク番組で、ゲストの稲川淳二さんが1つ話終わった後にスタジオの観客が心霊体験を話すという番組でした。

番組は深夜に放送していたにも関わらず、高視聴率で回が進むごとにスタジオに怪奇現象が起こって放送中止になった番組です。

Yは二人で百物語をやってみようと言い出しました。

昔から百物語すると幽霊が出るという噂はあったものの、Yは幽霊が出るとは考えてませんでした。

私は「話すのはいいけど、俺が話したら本当に出るから知らんで」っと注告はしました。


Yはテレビや本で仕入れた怪談話を最初に話し出しました。

Yが1つ話した後に私が1つ話してまたYが話してと、交互に話しました。

十話ぐらい話終わった頃でしょうか、何処からともなく部屋の中にミシっと音が響きました。

お互いキョトンとしてましたが、寒暖差による壁のきしみだろうと思っていました。

その頃には缶ビールも空になり明日の事も考えて早く寝ることにしました。


電気を消し瞼を閉じると不思議と周りが明るい感じがしました。

窓の外は街灯もなく、雪が降っていたので星空の明かりもないため真っ暗なはずなのですが、暗い中で目を開けると部屋の中は少し淡い赤色に包まれていました。

しかし私は気にすることなくそのまま眠りました。


そして夜中に起こされる様な感じがしたので起きてみると、私の寝ているベット上で女の人が私の方を見ながら私と同じ様に横になり浮いてました。

普通なら恐怖のあまり跳び起きるのでしょうが、黒帯の女で書きましたが頻繁にこういうことが起きると怖いという感覚が鈍ってくるもので、「ああ、またか」って思いつつも眠たかったのでそのまま寝ました。


翌朝、携帯の目覚ましが鳴り起きるとYはまだ寝てました。

「おーい、朝やで」

声を掛けるとYは跳び起き息を切らせながら段々と汗が滲み出てきていました。

Yは悪い夢でも見てうなされてたのだろうと私は考えていましたが、どうやら違ってました。

「お前、なんともないん!?」

「なにが?」

「昨日苦しくなって初めて金縛りなって、お前の方見たら女の人がお前の上におってん!」

「ああ・・・ああ、白い着物着た黒帯の女の人な」

Yは少し怖がっていましたが、私はいつものことだったのでノーテンキな返答をしました。

私は黒帯の女の人がよく出てくることを説明して見えるだけで害がないことを話しました。

Yは初めての心霊体験だったこともあり不安がってはいましたが、なんとか納得はしてくれました。

「大体幽霊出るのには理由があってやな、手品と同じで仕掛けがあるねん」

私はそういいながら部屋を見渡し私のベット横の壁に飾られている絵に視線が止まりました。

「手品って、幽霊をそんなポンポン出せるもんでもないで」

「えい!」

冗談めいた掛け声をかけながら絵の額縁を持ち上げると壁にはお札が貼ってありました。

Yは驚いていましたが、私は驚くYが可笑しくて笑ってました。


Yが落ち着いてから朝食を食べて滑りに行きましたが、ペンションのオーナーにここは幽霊が出るのか聞いてみたところ「出ない」っといわれました。

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