介入されたくない彼女の世界
彼女は介入されたくない。しかし、彼女に理解を示さない周りの人間はあーだこーだと意見を述べる。
彼女は介入されたくない。しかし、周りの言葉が彼女を痛めつけ、自由に動けなくさせる。
彼女は、介入されたくなかった。
周りは知らない。
気付かない。
なぜなら彼女のことを考えていないから。
思っていないから。
彼女は、静かに怒っていた。
また、何も言えずただ聞いているだけしかできない自分を呪った。
彼女もまた、失うことが怖いのだ。
彼女にとって利益をもたらさないと分かっていても、それを手放す勇気が持てない。
そして、縋られ求められると彼女は、突き放せなくなる。
彼女は弱かった。
同時に彼女の世界も脆くなる。
やがて、侵略されていく。
彼女は……。
「何書いてんの」
夕暮れに染まる教室で、一人の男子生徒が机に向かう女生徒に声をかけた。女生徒は顔を上げ曖昧に笑うと、そっと書きかけのノートを閉じた。男子生徒は怪訝そうだ。
「何でもないよ」
女生徒は答えた。
「何だそれ。冷たいのな」
男子生徒はふてくされた。
しばらく、無言の時が教室に流れる。
女生徒が空気に堪え兼ね、声をかけようと口を開くと同時に、男子生徒が背を向けた。
「帰ろう」
「うん、そうだね」
女生徒は頷き、ノートと筆箱を鞄にしまう。そして駆け足で、教室の出口にいる男子生徒の元へ向かった。
「あのね」
「んー? どうしたー」
二人は並んで、廊下を歩く。他に人の影はない。静かで寂しい廊下だ。
「さっき書いてたの、実は次のお話のネタなんだ。まだ未完成だから恥ずかしくて見せられなかっただけだよ。もしかして、気分悪くしたかな」
「いや、残念だっただけだよ、怒ってない。また完成したら読ませてくれよな」
男子生徒は隣の女生徒に視線を向け微笑んだ。
「うん」
女生徒は、困ったようにそう答えるのだった。
彼女は……私だ。
コトリ。音と共に筆は置かれた。
私もこうでないと形にできないたちなので、衝動に任せて書きました。
深い意味はないですが、共感できる方がいらっしゃいましたら、そんな方の力になればと思いました。けど、力を与えるような作品ではないですね。自分なりの表現方法が見つかればいいなと思います。その一つのヒントとでも思ってください。
小説というにはあまりにも、と感じる方もいたでしょう。私も投稿するかかなり迷いました。ですが、強く感じたことは熱を持っているうちに、と思い勢いに任せてですがいったん投稿することにしました。気分を害された方がいらっしゃいましたら、まことに申し訳ありません。
少しでも、誰かに何かが伝われば。
それでは、また。
2016年 5月13日 春風 優華




