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【短編集】気ままに新たな自分を探して

介入されたくない彼女の世界

作者: 春風 優華
掲載日:2016/05/13

 彼女は介入されたくない。しかし、彼女に理解を示さない周りの人間はあーだこーだと意見を述べる。

 彼女は介入されたくない。しかし、周りの言葉が彼女を痛めつけ、自由に動けなくさせる。

 彼女は、介入されたくなかった。

 周りは知らない。

 気付かない。

 なぜなら彼女のことを考えていないから。

 思っていないから。

 彼女は、静かに怒っていた。

 また、何も言えずただ聞いているだけしかできない自分を呪った。

 彼女もまた、失うことが怖いのだ。

 彼女にとって利益をもたらさないと分かっていても、それを手放す勇気が持てない。

 そして、縋られ求められると彼女は、突き放せなくなる。

 彼女は弱かった。

 同時に彼女の世界も脆くなる。

 やがて、侵略されていく。

 彼女は……。



「何書いてんの」

 夕暮れに染まる教室で、一人の男子生徒が机に向かう女生徒に声をかけた。女生徒は顔を上げ曖昧に笑うと、そっと書きかけのノートを閉じた。男子生徒は怪訝そうだ。

「何でもないよ」

 女生徒は答えた。

「何だそれ。冷たいのな」

 男子生徒はふてくされた。

 しばらく、無言の時が教室に流れる。

 女生徒が空気に堪え兼ね、声をかけようと口を開くと同時に、男子生徒が背を向けた。

「帰ろう」

「うん、そうだね」

 女生徒は頷き、ノートと筆箱を鞄にしまう。そして駆け足で、教室の出口にいる男子生徒の元へ向かった。

「あのね」

「んー? どうしたー」

 二人は並んで、廊下を歩く。他に人の影はない。静かで寂しい廊下だ。

「さっき書いてたの、実は次のお話のネタなんだ。まだ未完成だから恥ずかしくて見せられなかっただけだよ。もしかして、気分悪くしたかな」

「いや、残念だっただけだよ、怒ってない。また完成したら読ませてくれよな」

 男子生徒は隣の女生徒に視線を向け微笑んだ。

「うん」

 女生徒は、困ったようにそう答えるのだった。



 彼女は……私だ。

 コトリ。音と共に筆は置かれた。

 私もこうでないと形にできないたちなので、衝動に任せて書きました。

 深い意味はないですが、共感できる方がいらっしゃいましたら、そんな方の力になればと思いました。けど、力を与えるような作品ではないですね。自分なりの表現方法が見つかればいいなと思います。その一つのヒントとでも思ってください。

 小説というにはあまりにも、と感じる方もいたでしょう。私も投稿するかかなり迷いました。ですが、強く感じたことは熱を持っているうちに、と思い勢いに任せてですがいったん投稿することにしました。気分を害された方がいらっしゃいましたら、まことに申し訳ありません。

 少しでも、誰かに何かが伝われば。


 それでは、また。


2016年 5月13日 春風 優華

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― 新着の感想 ―
[一言] いじらしいですな 言葉は放つ瞬間、読んでいる側と書いた側に懐に隙が出来ますからね 摩擦が生じたり葛藤に挟まれるのはお互い同じなのもありますし これ以上は何もいうまい
2016/05/15 08:05 退会済み
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