元余生闇精霊はダメージあり
ああ、シグさんのところ帰ってきたよ。
レイとの観光きついよ。
「お帰り、ちか。」
シグさんが私を抱き締めた。
「タダイマ。」
私は言った。
「ちか、大丈夫ですか?」
シグさんが言った。
「シグさん、もう、ダメです。」
私はシグさんにしがみついた。
特にあれがダメージだよ。
「ちか?なにかあの男に不埒なことを!」
シグさんが気色ばんだ。
「ちがう、ダメージはシグさんのお母様の作品だよ。」
私はシグさんにもたれかかった。
もう、たってらんない。
「母上の作品?」
シグさんが怪訝そうに言った。
でも、そうなんだよね。
「王立クレシア美術館にいったらホールにドーンと私の木彫が…半裸だし…恥ずかしいよー。」
私は言った。
『闇の乙女のまどろみ』
クリスティル・クレシア作
と言う題でうっとりしてるような顔の
豊満な胸が薄絹をまとっててもまるわかりで肌が露出してるような恐ろしい彫刻でした。
たしかに綺麗だったけどさ。
「ちかがモデルって解説にかいてあるぞ。」
カイトの若旦那が言った。
「いいな、ミニチュアは売ってないのか?」
カイトの若旦那に手を握られた
レイが言った。
「見ないでよ!」
私は精一杯隠した。
「美術館ではお静かに。」
職員さんに注意されたよ。
「あれ、回収してもらって下さい。」
私はシグさんにいつも通り膝の上に抱き上げられた状態で言った。
「母上の最近の傑作と評論家のうちでなってて、有名な銀行家がほしがってると検索したら出てきた。」
シグさんが通信機を見ながら言った。
「いやー!絶対にその人さわりまくる!」
私は独断と偏見で言った。
「それは…どうだろうか?まあ、芸術だし、クレシア王家は売るほど困ってないから大丈夫じゃないかな?」
シグさんが言った。
そ、そうだよね。
「回収してもらってください。」
私は言った。
絶対に回収だよ。
「芸術はみんなで楽しむものだよ、大丈夫、ちかの身体の方が綺麗だから。」
シグさんが言った。
クレシア芸術国人ってこういう考え方なの?
「シグさんのバカ。」
私が言うとシグさんは私のあごを手でもって
じぶんのほうを向かせた。
「ちか、君は綺麗だ。」
そういって口付けをした。
「シグさんずるい。」
私は言った。
「それで、上手く案内出来たんですか?」
ゼオエシア外務官が現れた。
ってなんかのゲームの敵キャラ出現みたいな解説だな?
「カイトの若旦那が上手くやってくれましたよ。」
私は言った。
うん、レイがさりげなく私の隣に座ろうとするとカイトの若旦那がレイの隣に座ってくれたり。
レイが肩抱こうとよってきたのを身代わりに
があわれだったよ。
エシア・アルシードさんは
なんかキラキラ目を光らせてた。
あれだ、腐女子だ。
あの人、なんかどっちが受けかしらいってたし。
「あとで、カイトにお礼を言っておこう。」
シグさんは私の髪の毛をもてあそびながら言った。
「それより、今夜の歓迎会はしっかり参加してくださいね。」
ゼオエシア外務官が言った。
私は疲れたからパスさせてもらおう。
「ちかもだな?」
シグさんが私の頭を撫でながら言った。
「もちろんです。」
ゼオエシア外務官が言った。
ええ?おば、私、疲れたよー。
やっぱり出ないと不味いのかな?




