余生から復帰闇精霊は仕事中1
私、頑張るよ。
シグさんって呼び方じゃダメだよね。
「シグ様?シグルト様?殿下?」
エレガントな呼び方ってどう言うんがいいんだろう?
「ちか、その呼び方は断る。」
シグさんが言った。
「じゃなにかいい?ダーリン?」
うーん、言った私が恥ずかしいです。
「ダーリン…今まで通りか、シグでいいです。」
シグさんにも羞恥心はあるらしい。
「シグさんでいいかな?」
私は言った。
うん、エレガントはおいおい頑張ろう。
膝の上に乗せられててエレガントもないって言う話だけど。
「ダーリンでもいいけど。」
シグさんがいたずらっ子っぽく笑った。
「シグさんでいくからね。」
私は押し通した。
「ちか。」
シグさんが口付けた。
「今日も甘いですね。」
ファエウ内務官が言った。
「効率は上がってます。」
デアーチィエ秘書官はほくほく顔だ。
「異世界外交が近くあるんですけどね。」
ゼオエシア外務官はため息をついた。
「異世界外交?誰か来るの?」
私はシグさんに聞いた。
「まあ、ちかには関係ないですから。」
シグさんが言った。
この間、出されたのに関係無いっておかしくないかな?
異世界って明正和次元だよね?
「関係あります、殿下。」
ゼオエシア外務官が再びため息をついた。
関係あるんだ。
誰がくるんだろう?
「ちかは出すつもりはない。」
シグさんが言った。
「囲いこみ?ダメですよ、殿下。」
デアーチィエ秘書官が言った。
「向こうは確実にちか様狙いです。」
ゼオエシア外務官が言った。
私を狙ってる?
なんで、おば…千嘉…私を狙うのさ?
ああ、言い換えめんどくさ。
「ちか様はよくご存じかと思いますが、ムーラア帝国のレーギュウス・ムーラア皇帝陛下が来週おいでになる予定です。」
ゼオエシア外務官が言った。
レイがレーギュウス陛下が来る?
自意識過剰じゃなければ
私に会いに来たんだよね?
「ちかは会わせない。」
シグさんが抱き込んだ。
「ぜひ、婚約者の姫とも会いたいとのことです。」
ゼオエシア外務官が言った。
わー、レイ思いきった事したね~。
半年ばっかり前、まだ日本に居るときに
行動おこしされてたら落ちてたかも?
…今は全然なんですけど。
私、薄情かな?
違うよね、気持ちを切り替えただけだよね。
「シグさん、大丈夫だよ。」
私はシグさんにすりよった。
シグさんの心臓の音が聞こえる。
「国王陛下より、ちか様を外交に出すようにご命令を賜りました。」
ゼオエシア外務官が言った。
「父上がか?私は拒否する。」
シグさんの腕のちからが強まった。
「ちか様は王太子妃そして王妃にいずれなられるおかたです、これくらいガンバっていただかないと。」
ゼオエシア外務官が言った。
「まあ、殿下、子供に宝物みたいにかくさなくても、ちか様は大丈夫ですよ。」
ファエウ内務官が言った。
「ちかは私の至宝だからな。」
そういってシグさんは私の首筋に口づけた。
至宝なんて言ってくれて嬉しいよ。
お、ち…私がんばるよ。
レイがここまで来ると思わなかった。
とりあえず様子をみようかな。




