余生闇精霊の夜の生活1
シグさん、おばちゃんダメージなんですが。
なんで、いつも、こうスキンシップが多いのかな?
「ちか、おいで。」
シグさんがベッドの上で甘く微笑んで言った。
今晩も炎の王子は甘いよ。
恥ずかしいんですが?
「あの、その。」
私はどぎまぎして近づいた。
シグさんが私を抱き締めてベッドに押し倒した。
銀色の髪が滝みたいで綺麗だ。
「ちか。」
シグさんが私に口付けた。
ああ、今日こそ…。
無理、おばちゃんには無理です。
「あの~、申し上げにくいのですが、お客様でございます。」
侍従のヤーデジェさんが言った。
今日は夜勤らしい。
「……誰だ?」
不機嫌そうにシグさんが身を起こした。
ああ、助かった。
…ってダメじゃん私。
「塔王様でございます。」
ヤーデジェさんが言った。
「師匠か、仕方ないな。」
シグさんが言った。
身支度整えて居間にいくと塔王様?いた。
「シグルト、ルナが迷惑をかけてるようだ。」
塔王様が言った。
「話を聞きましたか?」
シグさんが言った。
「ああ、困ったもんだな、ルナは納得して私の妻になったのだが。」
塔王様が言った。
そうなんだ?そう言う風にみえないけど。
「なぜ、私に執着するのかわかりません。」
シグさんがため息をついた。
「ルナはシグルトが王子だからと言うのもあるが、どっかの漫画の王子とやらにシグルトを重ねてるらしい、異世界召喚された、美少女が王子とむすばれるらしい。」
塔王様が言った。
塔王様もセレブだよね。
「そんな事知りませんよ。」
シグさんが冷たく言った。
「そうだな、ルナの件は何とかしよう…お前たちの結婚式が終わったらすぐ帰国するつもりだ。」
塔王様が言った。
結婚式?結婚式ってなに?
「結婚式ってそんなにもう具体的なの?シグさん?」
私はいつも通り膝上だっこしてる
シグさんを見上げた。
「師匠、日時はまだ、決まってませんが?」
不本意そうにシグさんが言った。
「まあ、今年中にはなんとかなるだろう?」
塔王様が言った。
「そんなにいるんですか?ルナが?」
シグさんが言った。
「妊娠したんだ、安定期まで動かせないだろう?」
塔王様が言った。
ルナさん妊娠したんだ?
「それはおめでとうございます。」
シグさんが言った。
「ありがとう、シグルト。」
塔王様が言った。
しばらく話して塔王様は去っていった。
「ちか、私たちも子どもを作りましょうか?」
シグさんが妖しく微笑んで私を抱き上げた。
「えーと、ごめんなさい、まだ、気持ちの準備が…。」
私は言った。
「……ちかは純情ですね。」
シグさんがそういって私の胸元に口付けた。
わーん、やる気満々?
「休みましょう。」
シグさんはそういってベッドに抱き上げたまま戻った。
シグさん、ごめん。
やっぱり、心の準備が必要です。
大好きだけど。
子どもなおばちゃんでごめんなさい。




