余生闇精霊はお茶会
なんか、衣装まで届いたよ。
このチャイナドレスなにさ?
「ちかに似合いますね。」
シグさんがなんかにやついてる?
チャイナドレスは深紅に金糸で刺繍の
バッチリ体型が見えるのだった。
スリットも両側で深いしさ。
「シグさん、なんでそんなにみるの?」
私は恥ずかしくなって胸元を隠した。
大体チャイナドレスだけど、
袖がヒラヒラしてたりして
少しテイストが違う。
ギアムシュ竜連邦の民族衣装なんだそうだ。
「その、服のしたにちかの…。」
なんかうっとりしてる。
シグさんも男だったか。
クリスティル王妃様が
わざわざ選んだんだそうだ。
あの芸術家何とかしてください。
「衣装に合わせてギアムシュ竜連邦風のお茶会だそうです、ああ、良いですね。」
シグさんが再び言った。
松本さんが見れば残念王子だって思われるんじゃないかな?
おばちゃんの身体なめるようにみないでください。
「女の夢園だそうで、私は行けませんが、マリオンと女官長とハーエレラ女官がいますので。」
シグさんが言った。
女の夢園?花園じゃないの?
あと、おばちゃん、大丈夫だよ。
心配しなくても。
気持ちを確かめあって以来
シグさんは積極的で
おばちゃん大ダメージです。
奥手のおばちゃんを許してください。
余生感覚がまだ、残ってるんだよ~。
でも、レイにはきちんともう、メール送るなってメールしたもん。
「したにせめてレギンスはこうかな?」
恥ずかしいもん。
「ちか、おいで。」
シグさんが甘い微笑みを浮かべ手招いた。
わー、いきずらいよ。
近づいたとたん捕獲されました。
抱き締められて口づけって
わー、甘すぎだよー。
「殿下、ちか様をお離しください、ちか様お時間でございます。」
マリオンさんが言ってくれなきゃ
はなしてもらえない所だったよ。
「続きは帰ってから。」
そういって耳を甘噛みされました。
なんか最近は灼熱王子だよね。
ナンカノボセテキタヨ。
いかん、シャキッとしないと。
「ようこそ来てくださったの。」
クリスティル王妃様は
今日は、クレシアのドレスを着てる。
動きやすそうな薄紫の
ツーピースでスカートも
真ん中スリットで紫のレースのズボンをはいてる。
ルナさんと何人か女性が来ていた。
相変わらずルナさんは美人だね。
「相川さん、今日はずいぶん大胆な格好をしているのね。」
ルナさんが言った。
「ええ、よくお似合いだわ。」
もう一人の女性が言った。
「シグルト殿下と甘い生活なのかしら?」
もう一人の女性、ウェリス夫人が目をキラキラさせて言った。
王妃様のお友だちで織物作家なんだそうだ。
「甘い生活、甘いです。」
ええ、とってもダメージだよ、
「いいわね、若いって。」
最初の女性、エーシア夫人が言った。
なんと、カイトの若旦那のお母様だよ。
普段出てこないから知らなかったよ。
エーシア夫人も青いギアムシュ竜連邦の衣装着ている。
ギアムシュ竜連邦のお茶は
綺麗な細工茶になっていて
ギアムシュ竜人の女性の先生が
美しい所作で入れてくれた。
「美味しい。」
お茶のあまいかおりが口の中に広がった。
中国茶っぽいよね。
「本当ですの。」
クリスティル王妃様が微笑んだ。
「相川さん、その格好してても地味よね。」
ルナさんが言った。
おばちゃんは地味だよ、確かに。
「ねー、シグルト様をどうに惑わしたの?」
ルナさんが嫌な笑いを浮かべた。
よってないよね?
「私もなれそめとか聞きたいわ。」
ウェリス夫人がフォローした。
「私のつ、い、でに異世界召喚されて、シグルト様に保護されたんでしょう?どうやって誘惑したの?」
ルナさんが嫌な笑いをさらに浮かべた。
「誘惑…私が出来るとでも?」
こっちは余生生活中だったんだよ。
「あら、ムーラアのレーギュウス皇帝陛下を高校在学中に誘惑したんでしょう?」
ルナさんが言った。
レイも誘惑した覚えはないけど。
「レーギュウス皇帝陛下って、ちか様を捨てた不実の男性ですね。」
マリオンさんが言った。
なんで知ってるのさ。
「私もシグルトから聞きましたの、運命はシグルトに味方したんですの。」
クリスティル王妃様が目をキラキラさせて言った。
うわー、なにそれ私のプライバシーは?
「そうなんですか?うちの商会で御成婚記念のエピソード集作ろうと思ってるんですけど、それ波瀾万丈で良いですね。」
エーシア夫人が言った。
「運命の恋人…創作意欲がわきます。」
ウェリス夫人が言った。
ねー、皆さん、ちょっと能天気過ぎませんか?
ルナさんは攻撃が効かなかったんで
なんか落ち込んでるし。
私も知りまくられててダメージです。
プライバシーは保護してください。
おばちゃん、疲れたよ。




