表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/55

余生闇精霊は休み中1

ねぇ、シグさん、私は休みなんだけど

シグさんは仕事忙しいんじゃないかい?


「ちか、何処にも行かないんですか?」

シグさんが言った。

部屋でぐだぐだしていたら

ゆきんこ王子が顔をだしたんだよね。

「別にいく予定はありませんが。」

私は言った。

もともと、余生の私がそんなに動きたがるわけない。

「ルナはよくうろうろしてましたよ。」

シグさんが言った。


松本さんは若いし動きがいいからじゃない?


「うーん、王宮内はどこか入っちゃいけないところ、行きそうだし、王都はにぎやか過ぎて迷いそうだし、別にいいです。」

私は言った。

端末が使えるから配信でもみてすごそうと

思っているんだ。

「なんで、ルナのやったこと全部わかるんですか?」

シグさんがビックリした顔をした。


へぇ…松本さん全部やったんだ。

動きがいい人は恐ろしいね。


「松本さん、元気ですね。」

私はそういいながら最近はまってる。


アジアン時代劇『ハケーキョの誓い』

の配信映像を出した。


「…私もみてもいいですか?」

シグさんがソファー席の隣に座った。

「どうぞ、仕事は大丈夫ですか?」

私はシグさんにも見えるようにローテーブルに

端末画面を大きくして置いた。

「大丈夫ですよ。」

シグさんが微笑んだ。


うーん、女性向きのドラマなんだよね。


架空の国ギエレの王宮で

下働きしてた女性が

国王陛下に見染められて

側室になるんだけど。

出自とかで王妃とか他の側室に虐げられる

を乗り越えて国母コクモ様になる

と言うお話でさ…。

主人公の出生の秘密とか、王様の側近の主人公への

秘めたる愛とか

豪華な衣装とかが売りなんだよね。


「…なんで、国王は愛する女性を守れない。」

シグさんが言った。

「ドラマだからですよ。」

まあ、私もちょっとそう思ったけどね。

「私なら守るのに。」

シグさんが私を見つめた。


…おばちゃんも守ってくれる良い人だよね。


「まあ、立場とかあるでしょう。」

フィクションだけど昔のアジアな宮廷を

元にリアリティーを追及してるって特集で言ってたし。


レイも立場があるから会えないんだよね。

まあ、若いが周りにいるから

おばちゃんいらないだろうけど…。


「立場なんて関係ない、私は必ず守ります。」

シグさんが私の手を握って言った。


ありがたいけどさ、若いにいいなよ。


なんて、福祉精神のある若者なんだい。


「ありがとう、でも最近居心地いいから大丈夫だよ。」

私は言った。


マリオンさんもやさしいし。

疲れてないか気をつかってくれてさ。

自活いつかしないとなのにいやすくて困るよ。


「いつまでもいてください、本当はいつも一緒にいたい。」

シグさんが私を抱きしめた。

「そんなこと言ったらい座っちゃいますよ。」

私は言った。


だって、一人っきりは寂しいから…。

シグさんには迷惑かもだけどね。


「ええ、いつまでもいてください。」

シグさんが言った。


ほんとうにやさしい若者だよ。

ゆきんこ王子はあわないね。

今度から春風王子にしようかね、あだ名は。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ