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散った初恋はもう戻らない。  作者: なんなち
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散った初恋

初投稿です。

 僕には十年以上一緒に過ごしていた幼馴染がいた。


 もうそろそろ関係性を進めたいと思いつつも、互いに好いているけれどもそれを言葉にしないで二人で過ごす時間が好きだった。


 いつものように二人で下校しようと声をかけようとしたところ、僕を見つけて彼女が駆け寄ってきた。


 いつもと違うのは、横に僕と同じ制服を着た知らない男。


 普段なら女友達と話しながら僕を待っているはずの彼女の横に、僕以外の男がいることに驚いていると、彼女が言った。



「私、この人と付き合うことになったから、もう一緒には帰れない。」



 耳を疑った。何か言わなくてはと口を開くが、か細い吐息しか出せなかった。


 いつも二人で過ごしていたじゃないか、僕の方が先に好きになったのに、君は僕のことを好きじゃなかった?などの自分勝手な考えが、脳内を駆け巡っていた。


 しばらく言葉を発せずにいると、隣にいた男が彼女と僕の前に出て言った。


「顔色が悪いよ、大丈夫?」


 大丈夫なわけあるか、と思いつつ目の前の好きな彼女に無様な姿を見せたくないと思い、


「そ、そうなんだ。わかったよ…。おめでとう…。」


 と、情けない返事ををしてしまった。


 彼女と男が何か言いたそうにしていたため、


「じ、じゃぁ、僕は帰るね…。」


 と、言い残し、逃げるようにその場を去った。


 二人の制止する声が聞こえたが、振り返ると惨めになるからと足を止めることはなかった。



 家に着くと、母に心配された。よほどひどい顔だったのだろう。


 上の空で返事をし自室へ向かうと、ベッドに倒れこみ、意識がなくなるまで泣き続けた。


 目を覚ますと、窓の外は真っ暗だった。


 しばらく窓を眺めていると、学校での出来事を思い出すことができた。


 そして理解した。


 あぁ、僕の初恋は散ったんだと。

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