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静寂(シュティル)なギフトは雫となる ―潜秘を持つ者―  作者: 霜夜 薇


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10/16

10.幽才様

✢¦✢


バタンと重量感のあるドアが閉まる。

どれだけ気をつけようとも、開閉の度に重さを感じさせる音が鳴る。

玄関で靴を脱ぎ、用意されていたスリッパに足を通した。

すると姿を現したスーツ姿の執事。

「お帰りなさいませ、柊霞さん。皆さんご夕食中でございます」

重圧感を感じさせない、聞き慣れた優しげな声。

その声の主である未澤みざわしんは、この家の執事だ。


「ただいまです。今日、いない人はいますか」

「いえ、皆さんお揃いです」

「そうですか」

毎度のような、日常の会話をした後、柊霞は自室へ向かった。鞄を置くだけ置き、それから行く。

そしてそのまま食事を摂るためダイニングルームへ移動した。

食を取るだけの場所にも、ドアは存在し、煉瓦色の大きなドアがはだかる。

薄く彫刻のような模様が刻まれている。

芯は流れるような動作でドアを開ける。

柊霞は入室し、芯も後に続いて音もなく静かに扉を閉めた。


入ると既に食事が進んでいて、会話がありつつも穏やかな空間が広がっていた。

柊霞の耳には家族間の会話が聞こえてくる。

「お帰りなさい柊霞。どうしたの今日は、遅すぎない?」

「いいじゃないか。たまには寄り道だってしたいだろう」

母親の心配した感情的な質問に父親はそっと宥めるように言う。

そして柊霞は、芯によって引かれた椅子に座った。

置かれているホットの手拭きで手を清潔に拭く。

「――ただいま。…特に理由はないよ」


広々とした空間に大きく長いテーブルが一台。

一人ずつの食事がセットされ、柊霞は出口から二番目に遠い位置に固定されていた。

右手側には兄、左手側には妹と弟がいつも通りに座っている。

正面には両親が座りいつも通りに食事で話をしていた。


「そうよね。ごめんなさい。――ま、それよりも、あと数日で春休みでしょう。どこか行きたい所はある?」

行きたいところ――特に無い…。っていうのが本心なんだよな。

知らない土地に行くことに柊霞は微妙に抵抗があった。

魔法に今は時間を費やしたい気持ちがあった。

考え直した柊霞は、軽く俯いていた顔を上げる。


ナイフとフォークを掴み、手を動かしながら言う。

「どこでもいい、かな」

用意されている目の前の食事に手をつけながら、目的の飼い猫の姿を探す。

視線を色んな方向に動かして部屋を見回す。


――多分寝ているんだろう。

そう分かっていながら、部屋の隅に灰猫の姿を発見した。

案の定、灰猫はダイニングルームの端に置かれている簡易的なベッドで寝ていた。

ここに来てから猫専用の食事を一切しない灰猫。

人間の食事ばかりを一日、四から五回摂取する。

しかし、運動は一切しないという感じが続いていた。

いつ、ブヨブヨ姿になるのか……その未来が柊霞には近くに感じられていた。


「じゃ箱根にしましょうか。どう?」

「いいんじゃないか」

「僕も箱根行きたい!楽しみ」

「ママ、それってお泊りなの?」

「そりゃそうでしょう。楽しみねぇ」

母親の意見に賛同する、父親。そして完全に乗り気な弟と妹。

ドア近くに立っている芯は穏やかな笑みで、ポケットに入れていたスマホを取り出し操作する。


話を進める四人に、柊霞と隣りに座る兄は無言で食べ進める。

特に会話もない二人。

希薄な雰囲気が二人の間だけで流れる。

しかしそんな事を肌で感じさせないほど、四人の雰囲気が入り交じる。


柊霞にとっては慣れた兄との関係。

表面上では、兄への関心は薄まっていた。


瞬桔しゅんきは、どうなんだ?」

「――俺は、」

黙々と食べていた長男の瞬桔。大学生という事もあり、予定が合わないことも多い。

父親からの質問に片手でスマホをポケットから取り出す。

手元に置かれたスマホを慣れた手付きで操作し、予定を確認しているようだった。

「行儀の悪い食べ方」と注意を受けることもなく、顔を向けることもしない。


「うーん、まぁ予定はない」

とだけ口頭で伝えた。

「じゃ決定ね」

一瞬だけ瞬桔の姿を柊霞はチラッと視界に映し、すぐに食べ進める。

手に取ったスマホをしまう事はせず、なにか操作をしていた。


別にこの空間が嫌いなわけじゃない。

ただなんとなくだった。

柊霞は頭の中で少女・朱鈴の事が浮かんでいた。

少女は、こんなふうに誰かと――家族と一緒に食事をするのだろうか…。

なんとなくそう考えてしまっていた。


どんな物を好き。

どんな食べ物は嫌い。

それとも何か食べられない物はあったりするのだろうか。

一つ考えれば、考えるほど疑問が浮かぶ。

そして柊霞は自分が、朱鈴の事を知らないと実感していた。

聞いてみたいことは多いのに、それを本人が拒むんじゃないか。

嫌がるんじゃないか。

柊霞は拒否されるのが怖く、聞けていなかった。


「そうだ。魔法師は付けられるのかな?」

「付けるにしても簡単には無理だと思うぞ。特に上位は」

護衛…か。

父親が会社の社長。

母親も同じ会社の何かの職に付いていると聞いていた柊霞は、小さい頃から一人で出歩くことが少なかった。

警護を職とする人が一緒だったり、最低中位魔法師が就いていたりもあった。

それは柊霞が高校生になるまで続き、今は弟と妹の方にその魔法師は就いていた。


「可能であるのなら上位がいいわよね。安心感」

「頼んではみるが、無理な場合はなし。それか他の位になると思うぞ」

「ママ、パパ!」

「ん?どうしたの」

「僕もね、柊兄と同じ学校行って魔法師なるよ!」

「そんなの無理だよ。魔法師は才能も必要なんだよ」

弟の言葉に、妹は現実的な事をサラッと言う。

「僕出来るもん!絶対できるもん」

「うんうん。最初から否定しないでやってみる!それは何かに繋がるかもだからね」

「ほらねぇ」

母親の言葉に弟は「ほらみた」と言わんばかりの得意げな顔をする。そして隣席の妹を見て、妹はそっぽを向く。

現実思考な妹は〝ふんっ〟と鼻で鳴らして食べ進める。

――魔法師、…か。


それから食事、風呂を済ませた柊霞は、寝るだけにして部屋へ戻る。

自室のドアをいつも通りに開けると、既に室内には明るい空間が広がっていた。

疑問を持つこともなく、ベッドの端にある人物を捉える。

腰掛けている人影は足を組み、片手にはスマホを持っていた。

そして灰猫はその人物の隣で身体を丸めて眠っている。


柊霞は部屋のドアを途中まで閉める。


「あ、帰ってきた」

「何」

柊霞はあしらうようにして、鞄を机に乗せる。教科書を複数冊取り出し、揃えて机に寝かせる。

「いやさ。返信がこないって俺の所に連絡来てるんよ。女の子達からね」

やっぱりこいつか…。

アカウントを許可なく……。

柊霞にとってはこういうのは珍しくはなかった。

毎回ではないものの時々あることだった。

ま、予想はついていたけど。


柊霞はベッドに座っている瞬桔の方を振り返り、無表情でありながら目には毒を含んだ眼差しを向ける。

「俺は許可してない。IDアイディー教えて良いかも聞かれていない」

「そりゃね。柊霞どうせ拒否するでしょ」

それを分かっていてするのか。

「ちょっと食事したり、お遊びするだけじゃんか」

「ブロックして、削除したから無理」

不誠実なことを俺はしたくない。

何があっても。

もし過去に戻った時、後悔はしたくない。

それに、こいつの理由も気持ちも一切分からない。


「優秀君は勉強以外でも堅苦しい考えなのか――ま、いいや」

瞬桔は諦めたように立ち上がり、少し開いたドアの前に足を進めた。

完全にドアが閉まる少しの隙間から一度だけ瞬桔は振り返る。

「魔法なんかやっても結局は挫折する。どうせ無意味になるぞ」

バタンと部屋と廊下を隔てるドアが閉まった。


じゃあ魔法を辞めろっていうのか。

周りの魔法の才の差に挫折し、辞めた……。

そんな兄と自分は違うと、柊霞は内に沈め、灰猫を専用のベッドへ移動させた。

その後、椅子に座った柊霞は机の端に置かれているパソコンを起動する。

ある動画を付けて画面をスリープ状態にして閉じた。

教科書やルーズリーフで、勉強を二時間近く続けた。


灰猫の小さな寝息に自然の水の音。それからや春にピッタりな音が流れる。

静かな自然の音に、柊霞の気持ちも落ち着き、集中して解いていく。


そして勉強を終えた柊霞はアラームだけ掛けて眠りに就いた。


✢¦✢


午前四時の未明、最も深い眠りの淵。

ほとんどの人が息を潜めている時間。

突如として耳朶じだを打ったアラーム。

日常的なタイマー音ののんびりした響きとは異なり、差し迫った危機を告げる音色をしていた。


柊霞は煩い通知音によって起こされる。

寝ぼけ眼の目を擦りながら、スマホを手に取り、暗い部屋を見回す。

少し隙間のあるカーテンからは多くの光が漏れているのが見え、日常ではありえない時間に、近所が光っていた。

「柊霞。その音、うるさいぞ」

「分かってる」

灰猫は目を擦りながら、柊霞のベッドに歩いてきて飛び乗る。

そしてスマホの明かりだけを付けて一緒に覗き見る。


「地図を開け」

「あぁ」

寝起きで素早く頭が動かない柊霞は灰猫の言うままに音を消す。

指示されたまま、地図を開く。

目に付くのは赤と紫の色。そして無色の三色で表された地図が画面全体に表示される。


赤と紫と白…。

大まかに理解した柊霞は、地図の右下に目線を動かした。

そこには色の意味を説明した項目がそれぞれ書かれている。

柊霞は目で追ってサラッと読み、「これって…」と受け入れ難い現実を突きつけられる。

「魔獣と魔物。両方が複数箇所で出現している」

灰猫の平坦な声が響くや否や、柊霞の眠気は完全に吹き飛んだ。

冴えわたる頭で即座に状況判断をする。


すると、廊下の向こうから、焦燥しょうそうに駆られた足音が近づいてきた。

その響きはあまりにも鮮明で、一直線に柊霞の部屋を目指しているのが分かった。

ノックもなしにドアが勢いよく開かれ、母親が入ってくる。

後ろには芯の姿もあった。

「柊霞!灰猫ちゃんも。急いで服を着替えて避難するよ」

「…避難」

「そう、急いで着替えてね。他の子供達も起こさないと」

母親は早口で言い放ち、ドアも閉めず、駆け足で出て行った。

開け放たれたドアから流れ込んでくる静寂。

そして息を詰めて焦る、張り詰めたような空気感だった。


冷静な執事の芯はいつも通りのような表情で柊霞に歩み寄る。

「柊霞さん」

「芯さん、避難って…そんな大事になっているんですか」

「はい。複数同時発生はとても珍しいのです。そのため、この地域だけでなく、色んな所に避難が呼びかけられております」

避難って…そんなになのか。


「複数箇所同時発生は過去二回しかないのです」

――二回も…あるのか。実際に。

柊霞は灰猫の時の事を思い出す。

魔獣を目の前にした経験があるからこそ理解できる恐怖感。

『魔獣化』という言葉こそニュースで聞き慣れていた。

しかし実際に、数日前までその姿を見たことはなかった。

その全てが今、画面という薄い隔たりを越え、現実の重みとして柊霞にのしかかる。


「対処自体は済んでおりますが、魔法師は少なく、魔獣の強さも増しているのが現状です。ですので……念のための〝保険〟としての避難でございます」

「…分かりました」

芯と目を合わせて答えた柊霞はベッドから降りる。

芯も一礼をして出て行った。


「我は別に避難所なんかいかんぞ。我には必要ない」

「面倒ではあるけど行くぞ」

「はっ!なんだと!嫌じゃ、我はここに居るぞ」

柊霞は着替えながら騒ぐ灰猫をスルーし、この場所に残る気だった灰猫を脇に抱え上げる。

「降ろせ!おい、柊霞!」とグチグチ言われながら着替え終えた柊霞は外へと出る。


家を出て車に乗った柊霞は、右端の席に座り、助手席には執事が乗っている。

避難所へと向かっている黒塗りの車。

その道中には非日常が広がっていた。

時間帯に合わないほどに多くの光が灯り、道には車が混み合っていた。


外は焦りや騒ぎが起きていても、柊霞は乱れに乗じていなかった。

ただ冷静に窓の外の様子を見ていた。

家では煩かった灰猫も静かに柊霞の膝で眠っていた。すると妹の身体が揺れ動き、車の振動で横に倒れる。

「――オッゴっ!」

猫とは思えない野太い悲鳴が発せられる。


まだ眠たくて当然か…。

倒れてきた妹の下敷きにされた灰猫は怒りを我慢し、再び寝始めた。柊霞は妹を自分の膝にそのまま寝かせ、軽い世話を焼く。

そして左端には瞬桔の姿もあり、その肩に弟が寄り掛かっていた。


朝早いし、状況が理解できないのも仕方ないか…。

ま、昨日みたく騒がれるよりいいか。

小さい二人は眠り、正面には見合わせるように両親が座っていた。


すると赤信号で停車した。

同じような外の景色を見ている間、人影を柊霞は捉え、目を細めた。

たったの一瞬。

その一瞬だけ柊霞の視界には見えていた。

――人…か。でも動いてはいたから人ではあるか。

でもあれは多分、ローブ……。


数百メートル彼方。その光景を捉えられたのは、一秒にも満たない刹那だった。

停車していた車は発進し、信号は青に変わったと認識する。

改めて視線を向けた時、そこはもう、既に見えなかった。


「こんな時に幽才様が存在されれば…」

小声で願うようにして願望のように吐く声。

その声の主は助手席に座る芯だった。

「未澤さん、幽才様って?」

柊霞は左後ろを振り向くようにして執事の背の方を見る。

少し緊張感のある車内には芯の穏やかな声が全体に渡る。

「異名なのです」

異名…。


「過去二度。その内の一回。複数発生時に対処された方の異名が〝幽才〟様と呼ばれていたのです。一人で対処され、扱われる魔法は圧倒的とも言われるほどでした」

「過去形ですか?」

「はい。今では消息不明で、どこにも所属はされておらず、本当に謎の多い方なのです」

異名…か。

異名はロマンや神秘性を生み出し、存在に神話感を増す。

異名がただの「説」に留まるなら幻想や神話程度。

しかし、「魔法は圧倒的」と言われる具体的で極端な評価が加わる程までになると――。

それだけで一気に信憑性を強める。


魔法師達にとっては〝伝説の人物〟、語り継がれる人物となるだろう。

だが、時間が経てば経つほど勝手に存在さえも失われていく。

本当に存在はしているのに、表舞台に出なくなれば、その異名だけが独り歩きする。

やがて『説』という言葉さえ生み出され、架空の人物とされ、人が勝手にそうしていく。

これこそが、人間界における〝神話のルーツ〟なのかもしれない。

「あの、その方の正式な異名は幽才っていうんですか」


「いえ。正式には〝魔法の幽才〟と言われておられます」


✢¦✢


「ここだね。バランス感覚っと…。中心はここか」


深い紫を帯びた黒のローブが、華奢な身体を覆い隠していた。

裾は地に触れることなく、数センチ浮かんで漂う。

そして帆が風を受けては揺れ、その度に赤い裏地がひらめいた。

フードは深く垂れ、顔に影を沈め、目元すら覗かせない。

存在そのものが、この世のものではないような神秘的な雰囲気を漂わせる。


山奥にそびえる電波塔。その最頂に立つ影が、顔の周囲に帯のような陣を描き出す。

「ここまで散ってるのは⋯二度目、かな」

袖の奥から覗く腕は細く、白く細い指先が浮かび上がる。

肩から流れる布地の左肩近くの袖。

金糸で縫い込まれた『風鈴の文様』が淡く光を返した。


ローブの人物は両の人差し指を立て、帯の陣に指を触れさせて指し示す。

瞬間、帯は円へと変じ、細かな陣が幾重にも刻まれていく。

「二、四、…六箇所か。――そろそろ通知が行った頃かな」


正面に指を突き立てる。

右腕が掲げられた瞬間。陣から放たれる光が形を変え、巨大な針と化した。

数多の光の針が、各地の魔獣化した獣の中心点を正確に貫く。

「さっさと、終わらせよう」

ローブが風に揺れ、股関節から分かれた裾がはためく。

その隙間から覗く裏地の赤が、焔のように鮮烈に閃いた。

「二、一、ゼロ」


〝リン〟――。

風鈴の音が耳の鼓膜を美しく振動させる。

直後、各地で大地を揺るがす轟音は一瞬で消える。

連続して、幾つもの魔獣という巨影が、静かに魔を祓われる。

真っ黒の闇が煙になって消える。

通常の姿に戻り崩れ落ちていった。


「――これだけで、十分かな」


虚空に円環が現れ、そこから赤い柄の風鈴が取り出される。

右手首に紐を通し、顔の前へ掲げる。

フードの奥から赤い瞳がわずかに覗く。風鈴越しに正面を射抜く。


次の瞬間、四つの光球が襲いかかる。

赤〈炎〉青〈氷水〉黄〈雷〉白〈雪崩〉――破滅のごとき属性が一点に殺到する。


動揺もしないローブの人物の、間合い一メートルに入った瞬間。

〝リン〟

手首を揺らし、風鈴をわずかに鳴らす。


すると光球は爆風も閃光も残さず、霧のように掻き消えた。

ローブの人物は静かに左腕を向かってきた正面に伸ばし、指先を向ける。

その先端には、先ほどよりも巨大。

そして鋭い光の針が顕現する。

触れるや否や、光速で大気を裂き飛び去る。


ローブ全体が光速の烈風によって揺れる。

それは深いフードまでもが揺らぐ。

影の奥で、赤い瞳が一瞬だけ燃え上がるようにして、フードの隙間から顕になる。

さらに右腕を天に掲げ、人差し指で下方を指し示した。

それは光の塊を呼び寄せた。

先程の四つの光球すら凌駕する規模のものを、真っ向から放った。

大地が震えるよりも速く、結果は決していた。


やがて風鈴は、ふっと存在を消す。

赤い瞳もフードの闇に沈む。

懐からスマホを取り出し、片手で軽やかに操作する。

すぐに電波塔から音もなく跳躍した。


夜が明ける闇。

仄かで、か細い美しい朝日の光とともに、溶けるようにして消えて行った。


✢¦✢

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