ありったけ
遡って、思いを綴るのは
難しい。
その日の自分でないと、
感じるままを伝えられない。
一日過ぎれば、
一日分の、
思いが波になる。
良いも悪いもない。
伝えるべきその場面は、
その波でかき消される。
昨日の自分と今の自分、
そして明日の自分は皆、
違っている。
すべてをここに置くのは、
できないことだろうか。
無茶なことを
言っているだろうか。
桜の話を続けたときは、
思いの桜を、ありったけ、
置きたかったから。
遡って、思いを綴るのは
難しい。
それだけに、ありったけ、
置いてゆきたい。
ありったけ、ありったけ。