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第15話 理由

 それを聞いてルイシャは彼女に対する警戒度を引き上げる。

 今言ったことが本当なら彼女は勇者の仲間。つまりテス姉とリオの敵だ。


 ルイシャは桜華と名乗った彼女を睨みつけ臨戦態勢をとる。


「そんなに警戒しないでください。私は君の敵ではありません」


「じゃあ僕になんの用だ! なんで僕はまた無限牢獄の中にいる!」


「君がここにこれた理由は単純。君が無限牢獄の封印を一つ解除したからですよ」


「僕が封印を解いた……?」


「ええ。現実世界で勇者の遺品を何か手にしましたね? そのおかげで勇者の封印が解けたのです」


 そう言われてルイシャはあることを思いだす。


 そういえばシャロから勇者の剣を受け取った時何か光ったような。あれが封印を解いた合図だったんだ!


「君と無限牢獄は深いところで繋がっています。勇者の遺品を全て集めれば無限牢獄の封印は解けるでしょう」


「ほ、本当に!?」


 ずっと謎だった封印の解き方を知ることが出来たルイシャは喜ぶ。

 シャロの力を借りれば遺品を集めるのは難しくないはず。これなら二人を救える日も近そうだ!

 でも一つだけ疑問がある。


「えっと桜華さんはなんでそれを僕に教えてくれるんですか? ここを管理してるなら封印を解かれちゃマズいんじゃないですか?」


「……既に無限牢獄の役目は終わっています。今もなお無限牢獄が残っているのは異常事態。私はここの管理人として無限牢獄を終わらせる使命があるのです」


「無限牢獄の役目が終わってる……? それは一体どういう意味ですか? そもそもなんで勇者は魔王と竜王を封印したんですか?」


「……私にはそれを話す権限がありません」


 桜華さんはいくら質問しても二人を封印した理由については教えてくれなかった。

 もやもやするけどしょうがない。それより今は二人を助け出す方法が分かっただけでも喜ばなくちゃ。


「そういえば僕がここに来れるようになった理由はわかったけど、ここに呼ばれた理由はなんですか? そもそも僕は元の世界に帰れるのですか?」


「今の君は精神体で本物の体はスヤスヤ寝てますよ。だからすぐに帰れます。そして君を呼んだ理由、それは……」


 桜華は立ち上がると何もない空間から細く長い日本刀を出現させ、それを素早く抜き放ち切っ先をルイシャに向ける。


「君を鍛えるためです」

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