第13話 隷属
日も暮れてすっかり暗くなった頃。
ルイシャとシャロは宿屋のベッドで隣り合うように座っていた。
「きょ、今日は楽しかったよ。ありがとうシャロ」
「私も楽しかったわよルイ」
ドギマギしながら話すルイシャに対してシャロは堂々としていた。
なぜなら彼女はもう決めていたのだ。
『今日、ルイシャを落として見せる!』と。
今まで色恋沙汰には無縁だった彼女がここまで肉食系女子に変わったのには理由がある。
そもそもシャロは年相応に色恋沙汰に興味はあった。しかし自分より強い者にしかときめかなかった彼女はこの年まで同年代の男子に好意を持つことはなく、伝説の英雄に思いを馳せることしかなかったのだ。
しかしそんな彼女の前にルイシャが現れた。
自分よりも強く、そして優しいルイシャにシャロは生まれて初めて恋をしたのだ。
普通の女の子なら少しは慎重に距離を詰めようとするものだが、根っからの戦闘民族である彼女はまるで狩りで獲物を捕まえるかのような気持ちでルイシャにぐいぐいアタックしてるのだ。
「ねえルイ。私ってほら、あんたの奴隷になったわけじゃない?」
「そ、そうだね」
本当は奴隷関係を解約しようとしたルイシャだが、この国には「奴隷法」という法律があり、口約束と言えど一度契約した奴隷はすぐには解約できないという決まりがある。
なので今もなおシャロはルイシャの奴隷という立場なのだ。
なのでシャロはその立場を利用して畳み掛ける。
「せっかく奴隷が出来たのに何もしないの?」
上目遣いでルイシャにもたれかかりながら耳元で囁くシャロ。
本当は恥ずかしくて今にも逃げ出したいくらいなのだが彼女は止まらない。
「ほら……触ってもいいのよ?」
そう言ってルイシャの手を取り自分の胸元へその手を持っていくシャロ。
すでに彼女の羞恥心は限界を振り切り涙目にもなっているが、それでも彼女は止まらない。
一方のルイシャはというと葛藤していた。
シャロが自分に好意を持ってくれているのは流石に理解していたのだが、自分には帰りを待っている大切な人が二人もいる。
そんな二人を差し置いて関係をもっていいのだろうか?
それが引っかかっていたのだ。
「うぬぬ……」
必死に頭を巡らせるルイシャ。
そうしていると、ふと魔王テスタロッサに言われたことを思い出す。
それはテスタロッサとリオ二人に夜這いをかけられた後のこと。テスタロッサはルイシャにこう言っていたのだ。
『ルイくんが私達のことを思ってくれるのは嬉しい。でも遠慮しないでね。元の世界で大切な人を作っても私は怒らないから』
『でも……』
『気にしなくていいのよ、英雄色を好むって言うしね。だからいい子がいたら……ヤっちゃいなさい!!』
そう言ってテスタロッサは笑っていた。
さすがに手当り次第手を出す気はないけど、いい子だったらいいの……かな?
そう考えたルイシャは覚悟を決めシャロの腰に手を回す。
「ひゃ!! なに!?」
驚くシャロに構わずルイシャは彼女の小さな唇を塞ぐ。
「むぐぐ!」と最初は驚き固まるシャロだが、己のされたことに気がつくと肩の力を抜きルイシャの動きに身を委ねる。
(だいぶ緊張がほぐれてきたかな? よし……!)
シャロがキスに慣れたのを見計らってルイシャはシャロの口腔に舌を入れ、丁寧に絡め始める。
テスタロッサ直伝の舌技を発揮されたシャロはあまりの快楽に脳が痺れ腰が抜けてしまう。
それを感じたルイシャは優しくシャロをベッドに寝かすと、素早くシャロの服を脱がせ始める。
「ちょ、ちょちょちょルイ!? 私はここまでする気は……」
「大丈夫だよ、優しくするから」
そこまで発展させる気はなかったシャロは慌ててルイシャを止めようとするが、スイッチの入ったルイシャを止めることは出来ない。
(まあでも……ルイだったらいいかな……)
満更でもない自分に気がついたシャロは体の力を抜いてルイシャに身を委ね始める。
しかし彼女は発見する。ルイシャの下腹部にそびえ立つ巨大な砲身を。
「え? ちょ、そんなの入んないわよ? ねえルイ?」
冷や汗をかきながらそう言うシャロをルイシャは優しくなだめる。
「大丈夫。リオにも入ったんだから」
「ちょ、誰よそれ、いや、待って、ねえ、ルイおねが……」
こうして二人の夜は更けていくのだった……。
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