プロローグ
「君、来期の契約はないから」
俺、神川祐也23歳、実業団2年目にしてクビ宣告を食らった。
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「はぁ・・・これからどうするか・・」
俺の名は神川祐也23歳
中学、高校と、世代トップを走り続け、陸上誌にはスーパールーキーとして特集も組まれ名門宮川大学に入学した。その後、大学でも期待どうり活躍した・・・はずだった。
現実はそんな甘くなく、活躍したのは1年生の関東インカレまで。その後は故障に悩まされ続け、全く結果を出せなかった。
それでも高校までの実績を頼りにまだまだ走りたかった陸上バカの俺は、実業団の倉山自動車に入社した。しかし、そこでも思うような結果も残せず、23歳、2年目にして陸上部クビの宣告を受けた。
俺に残された道は2つ。このまま倉山自動車に残り、平社員として働く。
もしくはここを退社し、別の道に進む。
これからの人生のことを考えるのだったら、このまま倉山自動車に残り、働くのが良いのだろうが、やはり、陸上に深く関わっていきたいという思いも捨てきれない。
そんな思いもあり、俺は心の中で葛藤していた。
そんな時、目に入ったのは、ある高校の教員の募集ポスターだった