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次の行動(後編)

「キャメロン君って、もしかして…」


 ヴァイスは小さく頷いた。


「おそらく。俺はそれを確かめに一度君らの世界に戻るよ。あのNUWの連中に話を聞いてくる」


 そう言って返事を期待して滋を見つめる。


「僕らは… 僕らでシペルさんを護衛して、誠司たちと合流して、総督が無茶を起こしたら止めればいいんですね?」


「なかなか物分りがいいじゃないか、佐久間滋。弥生ちゃんも、それで大丈夫だよね?」


「私も… それで」


 ヴァイスは、次には家の中に入り、考え耽るシペルに話しかけて色々と説明をする。何事か告げて、また一人家から出てくる。


「もう少しだけ頭を整理させてほしいらしい。でも、その後に確実に動くと彼も言っている」


 ヴァイスは目の前に『穴』を開けてみせる。そして、すぐに飛び込んでしまう。


 ヴァイスが行ってしまうと、桐生から連絡が入る。彼もやっとあの瀕死の医者を病院に届けたようだが、医者の命が助かるか助からないかは五分五分だと言う。


「俺は一度キャメロン君と合流をするよ。SSの報告どおり彼がもし総督のクローンなら、彼の争奪も起きかねない。それは避けたい。そうして滋たちとも合流してキャメロンとシペルを一度に保護する。首相側が公安の精鋭部隊を総督に向けて出動させたってことは、またドンパチも起ると思う」


 イーニアスも同じような考えである。彼の計算では精鋭部隊だけで総督を取り押さえることはおそらく敵わない。その作戦に失敗して、それを口実に今度は総督が首相や議会を潰しに動くと読んでいる。


「誠司、君たちが合流するなら急いだほうがいい。我々も出向くことで、総督を止めることが正しい選択だ。クーデターを成功させるようなことだけはあってはならない」


「了解だ。他国の内紛に首を突っ込むっていうのもあまり好きじゃないけど、軍事国家誕生なんてものはもっと面倒だ」


 間髪入れずにSSからも再度連絡が入る。


「精鋭部隊が到着したようだ。いま銃声が聞こえた。基地に残っている兵隊とやり合っているな」


「SS、情勢を知らせろ。精鋭部隊が総督を取り押さえることができれば、それで済む」


「いや、あんたの予想通り、形勢は不利だ。総督の電撃の前だと、いくら精鋭部隊といっても手も足も出ない。おまけに兵を呼んで数も集まってきている。どれだけの数の兵が総督の味方になろうとしているのかわからないが、その数次第だと、いくらお前たちが来ても、どうにもならないかもしれないぞ」


「兵の数が膨らめば、警官と兵のぶつかり合いになるか。そうなるともはや武力闘争、話し合いも不可能だな。悠長なことも言っていられない。私も出る」



続きます

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