表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
95/106

安藤士郎の場合 30


「ちょっと待った!」

 お嬢様に成り果てている斎賀が大きな声を出した。美しい。

「廃工場を舞台に選んで、相手が入口から入ってくるのが分かったとして…一人は仕留めたけど、無事なもう一人と物陰に隠れた…」

「で?」

「相手を見るだけで変身させられるファイターがその場合どう動くと思いますか?」

「そりゃお前…ポジション変えて見える位置に移動するだろ」

「…橋場さん?」

「うわああああっ!」

 橋場の全身をいつもの違和感が襲った。

 背中の一点が熱くなり、そこから広がるように感覚が全身を撫でて行く。

 ずざざっ!と髪が頭皮から吹き出し、都合よく手入れが行き届いた状態に整って流れ落ちる。

 むくっ!むくむくっ!と胸が膨らみ始めている橋場。

「畜生…俺も…」

 はっとして二階方向を見上げた。

「あ、あいつ…」

 黒ずくめにサングラスの男の顔がある。

「橋場さん見ちゃ駄目っ!!」

 慌てて視線を切る。

 だが手遅れだった。

「きゃあああああっ!」

 ぶわり!と空中を舞う優雅なスカート。

 下半身が一気に涼しくなり、乳房が拘束具で締め付けられる。

 胴回りを柔らかくてすべすべする官能的な女性ものの下着の感触が包み込んだ。のみならず上半身全体を同じような感触のブラウスが包み込む。


 抵抗する間もなく全身「お嬢さま学校の生徒」になってしまう橋場。



(続く)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ