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小柴弘樹の場合 23
第十節
「何だって?」
小柴の肩を、ぽんと触る大迫。
「残念だよ」
「何の話をしてる?」
「最後に何かあれば聞くが?」
脂汗が浮かんでくる小柴、思わず立ち上がる。
「お前…何を…」
「最後に言い残すことはあるか?男として」
「そんな…まさ…か」
「ああ。俺も能力者だ」
「えええええっ!!??じゃ、じゃあ…」
「そういうことだ」
ぐんぐんぐんっ!と髪が伸び、肩に当たって流れ落ちる。
「ああっ!」
変化は止まらない。
小柴の肩幅がみきみきと音を立ててきしみ、狭くなって行く。
「困るんだよ。能力者狩りなんぞやられると」
「だ、だっておま…あああああっ!」
両脚がぐんぐんと内股に曲がって行き、脚の上の方が丸く豊かになっていく。野暮ったい長ズボンの内側に艶かしい脚線美が出現していた。
研究者らしい白衣の下に、豊かなバストが盛り上がっていく。
「そ、そんな!俺の…身体がぁ!あああああっ!」
(続く)