29/106
小林みのりの場合 08
第十一節
その場にへたり込んでしまう炉木。
だが、すぐにその頬が紅潮し始める。
「へっ!思い知ったかよ」
と、自主的に炉木の手が自らの乳房を強く強く鷲掴みにし、揉みほごし始めた。
「おまえ…」
「…はぁ…はぁ」
やがてそれは左手のみとなり、右手を自主的にスカートの中に入れ始める。
「お前!…何やってんだ!」
何をやっているのかは明らかだった。
炉木…だった女子高生は前方に突っ伏して、甘い声を上げ始めた。
悲鳴とも嬌声とも付かない声をあげながら動きが激しくなる。
「やめろ!何してんだお前は!」
何故か止めに入ってしまう瑛子。
女子高生となった炉木は激しく抵抗した。
「いやっ!やめてぇっ!」
何だか瑛子が襲っているみたいなことになっている。
すると、炉木は自らの手で制服を引き裂き始めた。
「あっああああああーっ!」
服に包まれていたブラジャーが露出する。
めくれあがったスカートの下のスリップはもとより、パンティまでずり落ち始めていた。
何故か根源的な恐怖を感じた瑛子は、奇妙な声を上げ続ける炉木を置き去りにしてその場を逃走した。
(続く)