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No.2 モンスター討伐?

「おい、天使!!」

『は、はい!!おはようございます!!』

あいさつはいい!!

「これ、どういう事?異世界に転生って言ったよね?」

小学校から使ってる机も趣味じゃないカーテンもギコギコ軋むベッドも前世のアタシのじゃん!!

『え、えっと、ワタクシ勇者さまにお仕えするようにと言われてるだけで前世の事までは…』

て、おい!!使えね〜な!!

「じゃ、もしかして魔物とかも出てこないんじゃない?」

平和な日本じゃ銃撃戦すらないわ。

『いえ!!そんな事はありません!!すでに魔物の気配を感じていますので!!』

…やっぱいるんだ(泣)

一瞬、戦わなくてもいいのかなって思ったのにな〜。

「じゃあ、あれかな。パラレルワールドていうのかな?」

意味はよく分からんが見た目は一緒でも全く違うってヤツかな?

『とりあえず部屋を出てみましょう。動いてみないことには始まりませんので』

ですよね〜(泣)

行きたくね〜なと思いながら重い腰を上げる。


使いなれた階段を下りる。

「ほんとに まんまだな〜」

キョロキョロと見渡しても前世と一緒だ。

てか、死んだって聞かされたけど嘘なんじゃね?

どっかにドッキリカメラとかあるんでしょ?

何て思いながらリビングのドアを開けた。

「真紀子!!あんた、まだそんな格好してるの!?」

あ、お母さ…

『魔物が現れた!!』

「え、ええ!?」

天使てめ〜何言ってんの!?

『魔物レベル3 武器はフライパン HPは…』

「待て待て〜い!!」

『え?あ、はい…』

「この人ね、アタシのお母さんだから!!

確かに怒るとメッチャ怖いけど魔物ちがうから!!」

『で、でも倒さないとレベルが上がりませんよ?』

確かにレベルが上がらないと魔王は倒せないよね。

「…で?ちなみに倒すって、どうやるの?」

『そこにあるトロフィーで頭を…』

「死ぬわっ!!」



魔物(て、母親ですけどね)を倒せと天使がうるさく言ってきたけど無視して朝ごはんを食べて家を出ました。

ええ、平日なので制服着てね。

『真紀子さま!!何をしているのです!!魔物を倒さないと世界の秩序が乱れます!!』

家庭の秩序が乱れるわ!!

なんなんだ、こいつ。

アタシを犯罪者にでもしたいのか!?

仮に本当に魔物だとしても前世と同じ状況で トロフィーだ剣だと振り回せるほどの精神は持ち合わせてはいない。

もし、アタシが何かの薬品に手を出してイカれてるだけなら本当の人殺しとして刑務所行きだ。

いや、病院送りか?


どちらにせよ、母親は倒せないよね。

それに どうやら倒さなくても危害を加えられる訳じゃないみたいで前世とさして違いのない日常だ。

「神様が言うように死にはしないみたいだね」

むしろ、このまま天寿を全うしそうだ。

『そ、それでも確実に魔王は侵略を続けています!!なんとしてでもレベルを上げていただかないと!!』

ん〜。でもさ、お母さん倒すと誰がゴハン作るの?

魔物のくせに美味しいゴハン作るんだよね〜。

「もっとさ、悪そうな人とかにしよ?関係ない人!!」

ヤンキーとかヤクザとか?

「ああ、でも、それはそれで普通に怖いな」

返り討ちにあって、海外に売られるかも(泣)

「ねね、なんか武器とかないの?」

『武器は魔物を倒して得るお金がないと買えませんよ?』

それって完璧 犯罪ですよね?

『あ!!あそこにいるハゲた小太りの魔物を…』

「て、オヤジ狩りじゃね〜か!!」

ダメだ!!どんなに考え方を改めても犯罪の匂いしかしね〜(泣)


「真紀子?」

背後から名前を呼ばれて固まる。

こ、この声は…。

「洋一?」

名前を呼ぶとニッコリ笑った。

「おはよ。一人で何騒いでるの?」

「べ、別に!!」

ごまかし笑いをしつつ傍に駆け寄る。

そして、その腕にキュッとしがみつく。

「どうした?」

…アタシの大好きな人。

入学式で一目惚れして、二年になる春に告白した。

日に焼けた健康的な笑顔と優しい雰囲気で女子の人気は高い。

絶対振られると思ってダメ元で告白した。

まさかのOKに本気で泣いた。


転生だかなんだか知らないけど、彼がいてくれるなら他はどうでもいいや!!

しばらく抱きついたままでいると、天使が現れた。

『彼は癒しの魔法が使えるみたいですね。パーティ登録をしておきますか?』

パーティ登録?

『魔王討伐のさいは一緒に戦うのです』

一緒に……。

戦う洋一の姿はイメージできないけど、一緒に来てくれたら心強い!!

アタシは二つ返事でOKした。


「真紀子?」

ニヤつくアタシを心配そうに見つめる洋一。

「行きたいとこがあるの。一緒に来てほしいの」

「いいよ。どこでも行くよ」

「ありがとう」


厄介だなと思ってたけど、意外と楽しいかもね〜。



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