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にせ∞かみ  作者: 和久井 透夏
禊編
53/71

#50 仮初の命

この章には〔残酷描写〕〔15歳未満の方の閲覧にふさわしくない表現〕が含まれております。

苦手な方はご注意ください。

俺達の前に現れた千は、明らかにさっきと姿が違っていた。

赤い襦袢を纏い、身長も多少伸び、すっかり顔つきが大人びている。

咲耶は前髪を目の上で切りそろえていたが、今はその前髪も肩の辺りまで伸び、真ん中で分けている。


「・・・あの、急に成長してません?」

柿芝が千を警戒しながら俺に話し掛けたが、俺はこの姿の千を知っている。


「あの日、御龍神社を出て行った時と姿も格好も全く同じだ・・・・」

俺がそう呟けば、千が嬉しそうに覚えてくれてたのね!と胸の前で両手を合わせて微笑んだ。

そんな仕草も本当にあの頃のままだ。


「考えてみたら、私が入るのは別にあの身体じゃなくてもよかったのよ。

だから、一番私に馴染む身体を作り直したのよ」

千はなんでもないように言ったが、確か千は柿芝から身体の回復以外はできないようにされていたはずだ。


まさか、もう千にはそれさえ効かなくなってしまったのだろうか。

柿芝も俺と同じことを考えたのか、その場から後ずさり、後ろの木の壁にぶつかった。


「別に逃げなくたって良いじゃない。私はただ、時雨を取り返して、貴方を殺して魂を取り込みたいだけなのに」

千はむくれながら拗ねたように言った。


「逃げるには、十分な理由だと思いますよ?」

柿芝が平静を装いながら言ったが、同時に冷や汗をかいているのでその平静さにはあまり説得力は無い。


「そんなことないわ。村の皆は喜んで魂を差し出してくれたもの。

それで私の力が強くなって、みんなの役に立てば喜んでくれたわ。

私は皆が喜んでくれることをしてるだけなのに」

そう言いながらも千はゆっくりと柿芝の方へ寄って来る。


「ここにはもう、それを喜ぶ人間は一人もいませんよ。皆、貴方が殺したんです」

柿芝が静かに言えば、千は柿芝のすぐ目の前に立ち止まり、首を振った。


「魂は私の物になったのだからこれからは私の裁量でこの人達を生き返らせることもできるわ。

頑丈な身体も、特別な力も、なんでもあげる事ができるわ。さっきあのおじいさんも言ってたじゃない。

昔は殺したら殺しっぱなしで、私からはその人の家族に米とか野菜とかしかあげることしかできなかったけど、きっと今ならそれが出来るわ。

そうしたらきっと皆は昔よりももっと喜んでくれるはずよ」

胸に手を当てて、嬉しそうに千は言う。


「・・・・例えそれで喜んだとして、それは本当にその人達の意思なんですか?」

柿芝はポツリと呟いた。

「どういう意味?」


「貴方がしたことをありがたがるように無意識に彼等に干渉して洗脳してるだけじゃないんですか?」

今度は、柿芝が挑発するように言った。


「それの何がいけないの?それで皆が幸せになれるならそれでいいじゃない」


不思議そうな顔をして首を傾げる千に柿芝は絶句した様子だったが、千の育った環境を考えるとそれも仕方ないような気がした。

実際村人達は千がそうあるように望み、千もそれに応えた結果なのだ。


柿芝は千に言葉を投げかけて千に自分のやっていることへの疑問を持たせかった様だが、それは見事に失敗したらしい。


そもそも、根底の価値観が違いすぎる。


千にとっての自分の存在価値とは、自分の力を周りの人間に還元する事であり、その力を十分に振るうためには生贄が必要だ。

だから、そのために生贄を調達するのは至極当たり前のことなのだ。


そして周りはそれを止めるでもなく、むしろそれこそが姫巫女の真のあるべき姿であると言い聞かせて、千が生贄の魂を取り込むことを助長させていた。


咲耶は雛月を成長させるために多くの霊的存在を取り込ませていたが、よっぽど高位の存在、例えば神等で無い限りは生きた人間の生霊の方が強い。

そして生霊とは生きた人間の強い思いを元に生まれる物だが、要するに生きた人間の魂の一部が分裂したものだ。

だから生きた強い意思や思いを持った人間の魂を直接取り込むならば、それは咲耶がやっていた”狩り”なんかよりもよっぽど効率よくエネルギーを得ることが出来るだろう。


例えば、生贄の人間を出来るだけ苦しめて殺せば、それだけ魂には強い苦しみや嘆き、絶望が焼きつく。

そうなった人間の魂は、大変優良なエネルギー源となる。


最も、別に強い思いが焼き付けば問題は無いので、狂信や妄想、妄執に取り付かれた人間でも代用は可能だ。

実際、千に奉げられた生贄の大部分は自ら進んで命を奉げた村人達だった。


「そんな幸せ、ただの偽物です。その人が本当にそう思って感じた物じゃありません。

そんなもの、人形相手のままごとと一緒じゃないですか」

「だったら、心からそう感じられるように思考や感情を矯正してあげたらいいのよ」


「それが偽物だと言っているんです」

柿芝が歯噛みするように言った。


「教育は大事よ?家族は大切にしましょう、食べ物は粗末にしてはいけません、大地の恵みに感謝しましょう、これだって一般的な考えだけど、小さい頃から親に言い聞かされて刷り込まれるものでしょう?」

一方、千はそんな柿芝の様子を気に留めるでもなく、ニコニコしながら子供に言い聞かせる様に話を続ける。


「・・・・・貴方を神として崇め、全ての価値基準を貴方に委ねることを一般的な道徳と同列に語るんですか?」


「その土地を守り、貢献している神は崇められて然るべきじゃないかしら」

何の問題があるのか全くわからないといった様子で千は首を傾げる。


そして、その千の傾げた首めがけて柿芝が刀を振り下ろした。

千はすぐにそれに気付き、身体を逸らして避けたが、その様子を見て柿芝はニヤリと笑った。


「避けるということは、この刀が貴方にとって脅威なのは変わらないということですね。

本来、貴方程の再生能力があれば、一瞬首を刎ねられた所でさっきの僕みたいにすぐに戻るはずです。それに大人しく切られていれば、その隙に僕に反撃する事だって出来たはず。

つまり、この刀の呪いはまだ貴方に有効なんですね」


柿芝がそう言えば、千が悔しそうに

「別にこれはなんとなくよ!」

と答えたが、ムキになって否定しているあたり図星なのだろう。


さっきの打ち合わせで聞いたことによると、どうやら柿芝の刀は相手の呪術の発動を阻害する力があるらしい。

呪術使用の基である頭上から尾てい骨のまでの七つのチャクラをその刀で貫かれれば、呪術の発動は極めて困難になり、咲耶と普通の人間との違いは、神人の身体の特徴である冗談みたいな肉体の回復力位しか無くなる。


刀が刺さったままならその呪いは持続するし、一度刺されたり切られたりしただけでも一時的にだが呪術の使用が容易ではなくなる。

ただし傷の程度にもよるが、熟練の術者程その一時的な呪いからの回復早いし、完全でないまでもある程度の術はすぐにでも使える。

千は邦治さんに刺された直後にも他の鬼灯の人間を使ったからめ手ではあるが、長である邦治さんに干渉し意のままに操っており、柿芝はそれをかなり警戒していた。


恐らく呪いからの回復は相当早い。

しかし、それでもチャクラを潰す形で刀が刺さった状態では呪術を使うこともままならないはずなのに、千は現在平然と力を使っている。

だが柿芝の刀を避けるということは、少なくともその刀の呪いはまだ千にも効くということだ。


柿芝が床を蹴り、一気に千まで近づき刀を振るう。


千はそれに合わせてまた後ろに飛び退いてかわす。

どうやら柿芝の考えは正しいようだ。


しかし、次の瞬間には柿芝は先ほど千が作った木の幹の壁に叩きつけられた。

念動力で柿芝の身体を壁に叩きつけ、そのまま圧力をかけ続けているようで、壁に張り付いたままの柿芝の口から空気が漏れるような音がした。


「最初からこうしていれば良かったんだわ。これなら、刀を振り回すことも出来ないものね」

刀を持っていた柿芝の右手からミシミシと変な音が聞こえたかと思うと、柿芝の右手は潰れた。

柿芝は悲鳴を上げようにも肺を圧迫されているので声が出ないようで、強い力で圧迫された右手が異様に平たくなり、赤黒く鬱血していくのを額に汗を浮かべながらかろうじて目を動かして確認するのが精一杯のようだ。


千はそんな柿芝の前にニコニコと笑顔を浮かべながらゆっくりと歩いて近づいてきた。

「さっき貴方の炎に炙られて思いついたんだけど、別に放っておいたらすぐに回復するとしても、潰した時の圧力を変えなければ、身体は潰れたままよね」

千は柿芝の腹を指でなぞり、左脇腹辺りで指を止めた。


「えいっ」

可愛らしい声と笑顔で千が柿芝の腹をつついた瞬間、バキッとベシャリという音が混じった音が聞こえた。

同時に柿芝の脇腹がありえない程へこみ、柿芝が大量に吐血をした。


口元にかかった血をペロリと舐め、千は柿芝の側を浮遊していた俺を捕まえた。

「時雨、やっぱりこの子しぶといわ。もう息も出来ないはずだし、それなりに痛い思いもさせたはずなのにまだ意識があるし変わらずこっち睨んでくるし、全く死にそうな気配がないわ。

だからちょっと私の中入ってて」


そう言うなり千は俺の魂を取り込んだ。

取り込まれたといっても前に咲耶の魂の中に隠れていたような形で、俺の意識がそのまま千の中に入り、千の中から世界を見ている感じだ。

俺は、静かにその魂に自分を同調させた。



千は気付いていないだろう、自分が知らず知らずの内に禊の儀を行ってしまっていることを。


気付かない内に柿芝に精神干渉され、思考や行動が誘導されていることに。



千が俺を取り込むと、柿芝の口元が釣りあがった。

一拍置いて、千が柿芝にかけていた圧力が強制的に解かれた。

柿芝は咳き込みながら床に倒れるも、渾身の力を振り絞ってすぐに体を起こし、千に一太刀浴びせた。


千が何が起きたのかわからないといった様子だったが、俺はそんな千の魂も咲耶以外の姫巫女の魂と一緒に自分の中に取り込み、咲耶の身体から出た。

しばらくぶりに取り戻した龍神の身体は、力が漲ってくる様な気がした。



柿芝に禊の儀でやることを説明した後、俺は柿芝と話し合い、姫巫女の意識をトランス状態に誘導するためのにするための祝詞や楽器の演奏、神楽等は省き、禊の儀で最も重要と思われる部分を柿芝が千と戦いながら行うことになった。



禊の儀の肝である姫巫女に暁津比売の人生を追体験させるために最低限必要な項目をまとめるとこうだ。



・宮司役が姫巫女に血を奉げる

・それとは別に姫巫女が自分で宮司役から血を奪い啜る

・龍神が姫巫女と一体化する

・宮司役が姫巫女を斬る

・龍神が姫巫女の身体から出る



禊の儀の目的は姫巫女の暁津比売の記憶を呼び覚ますようなデジャヴを感じさせることだ。

そしてその呼び覚まされた記憶を媒介に姫巫女は自分の中の暁津比売の魂と繋がり、同時に同じ魂を持った過去の姫巫女達とも繋がる事になる。


最初の血を姫巫女に奉げる儀式は、図らずも柿芝が既に一度千に自分の血を千にかけて目くらましをしていたので、第一の段階はそれでいいだろうということになった。

後は、柿芝が千に精神干渉の糸を巻きつけ気付かれないように思考を誘導して儀式を遂行することになった。


ただ精神干渉の糸は見鬼の人間なら誰でも普通に見られる代物なので、糸を通して千の精神に干渉している間、柿芝は千に話しかけて気を引き、千に気付かれないように細心の注意を払っていた。


千の魂を取り込んだ俺は、横たわる千の姿の咲耶を覗き込んだ。

見た目の年齢的に黒髪でパーマをかけていない輝美さんだ。


禊の儀は上手く行っただろうか。

仮に上手く行っていなかったとしても、咲耶の身体から千の魂を取り出した今、ちゃんとした手順で柿芝にも協力してもらってまた禊の儀を行えばいい。


千を切りつけた直後、柿芝は咳き込みながら虫の息状態で倒れてしまったが、しばらくすると呼吸も安定してきて右手の腫れも引き、骨も元通りに直った様だ。

柿芝もしばらくすると俺の隣にやってきて咲耶の顔を覗きこんだ。


「上手く、いったでしょうか」

わからない、柿芝の呟きに俺がそう答えようとした時、咲耶が目を開けた。


「随分と、統合が進んでるわね。もう、後がない。急がないと。

魂も、一度取り込めば肉体から離した所でそれはもう私の物だし、いつでも好きなように出来るから、その魂は龍太に預けとくわ」

体を起こしながら咲耶は独り言のように呟いた。


「悠人君、龍太、私は今、何をしたらいいのかしら?」

咲耶が俺達を交互に見て尋ねる。


「さっき殺した人間を生き返らせて、ついでに屋敷も元に戻してください。

あ、これ屋敷にいた人達と鬼灯の人間の魂です。

貴方はさっき、彼等を皆殺してしまったんです。憶えてますか?」

柿芝が咲耶に人形ひとがたの札を渡しながら言った。


「ええ、憶えてるわ」

咲耶は柿芝から札を受け取ると、その札を丸めて飲み込み、立ち上がった。


パシリ、と咲耶が手を叩くと、同時に咲耶の中や俺の中からいくつもの魂が出て行き、その魂が屋敷のあちこちに降り立つのを感じた。

しばらくすると俺の目の前に、人間の俺の身体が現れた。

怪我一つなく、禊の儀を始める直前の格好のままだった。

俺達のすぐ後ろにあった木の幹の壁も消え、近くに倒れていた人達も起き上がり、怪我も何事も無かったかの様に消えていた。


直後、咲耶は倒れた。


柿芝は何事かと心配していたが、普通禊の儀を終えた姫巫女は大体一言二言話した後しばらく死んだように眠るのが常なので心配は要らないと伝えると、少し安心した様だった。

そんな柿芝を見て、俺は柿芝が咲耶とどんな約束をしていたのか気になり尋ねてみた。


「もし咲耶さんが自我を保てず暴走する事があったら、僕が何が何でもそれを止める。

僕の力が暴発して問題を起こしてしまったときは、咲耶さんも事態の収拾に全力を尽くす。

・・・お互い何かあった時は助け合いましょう。みたいな物ですよ」


その言い方には何か含みがあるようにも感じた。


「一体いつの間に、そんな約束をしてたんだよ」

そう尋ねれば、柿芝はあっさりと教えてくれた。


「前に一緒に人形寺に行った帰りですかね。その時に咲耶さんからちょっとした精神干渉を受けまして、僕の育った環境とかを話させられたんですよ。途中からそれには気付きましたけど、咲耶さんの意図が知りたくて、様子を見ていたんです。

ついでにこちらからも精神干渉して咲耶さんのことも色々聞かせてもらいました。

その時に、お互いに共感することが多々あったんですよ。身内を完全に信じ切れないところとか。それでさっきの約束になる訳です」


なんでもないように柿芝は答えたが、身内を完全に信じ切れない、そこにお互い共感したという柿芝の言葉に何も言えなくなった。

結局、今回の事だって根本的に俺のせいで、そのくせ俺から咲耶には大したことはしてやれず、身体を張って咲耶の禊の儀を完遂させたのは柿芝だ。


そんなことを考えている間にも俺達の元には一体何があったんだと駆け寄ってくる人が何人かあり、俺は少しアクシデントはあったが咲耶の禊の儀は無事に完了したとだけ伝えた。


籠目教の人間は急に咲耶が成長していることと、無傷のわりに服が血まみれでボロボロの柿芝にかなり驚いていた様だが、禊の儀は無事に終わった。

詳しい事は後で説明するから今は咲耶と柿芝を休ませてやってくれ、と伝えるとそれ以上特に深く話を聞かれることは無かった。


清實さんや輝美さん、中村さんや鬼灯の面々は完全に元通り復元された離れの中と外でそれぞれ発見された。

全員咲耶の禊の儀が始まるまでの記憶しか残っておらず、なぜ自分達がこんな所で倒れていたのかもわかっていない様子だった。

籠目教の人間にも確認してみたが、どうやら咲耶が千に乗っ取られて暴走する少し前あたりから記憶がごっそり無くなってしまっている様だった。


離れ周辺にいた面々は倒れていた場所とその面子、柿芝の様子を見て何かが起ったらしい事は察した様だったが、それでも何があったのか自力で思い出すことは無かった。


清實さんや輝美さん、邦治さん達は、部屋に運ばれて寝かされていた一晩にしてかなり成長した咲耶を見て更に動揺していたが、正直どう説明したものかわからず、とりあえず咲耶が目を覚ましたら全てを話すということにして一旦その場は解散してもらった。

禊の儀を執り行うために離れに入った時はまだ日も明けておらず、辺りは暗かったが、気が付けば日は昇り、すっかり明るくなっていた。


俺は咲耶が目覚めるまで風呂に入って着替えてきた柿芝と一緒に、咲耶の寝ている部屋で待つことにした。


籠目教や鬼灯の人間には、姫巫女は基本的に禊の儀であったことは忘れてしまうが、今回、特殊な事が起りすぎて、しかも咲耶自身もすっかり姿が変わってしまったのでパニックになるかもしれない。

俺と柿芝は事情の一部始終を知っているし、説明するにしても、咲耶が取り乱した時に宥めるにしても、禊の儀を手伝ってくれた柿芝も一緒にいてくれると心強い。

事情は咲耶の様子を確認して、落ち着いたら皆にも説明する。


というような内容で説得し、籠目教と鬼灯の面々には無理やりに納得してもらった。

清實さんや邦治さん達は当然何か言いたげだったが、状況から見て籠目教も鬼灯も咲耶の禊の儀の最中に起きた何かの事件で全滅し、その事態を収めたのが俺と柿芝であるのは明らかだったせいもあるのか、後でちゃんと話すので待ってて欲しいと伝えた後は向こうからは何も聞かれなかった。




「それで、僕にどんな話があるんです?」

咲耶の眠る、結界の張られた部屋で柿芝が言った。

「大事な話だよ。ただ、それを話すのは咲耶の目が覚めてからだ。目を覚ました咲耶の様子によっては話の方向も変わってくるしな」

俺がそう答えれば、柿芝は怪訝そうな顔をしたが、特にそれ以上は聞かれなかった。


「とりあえず、咲耶が起きるまでは特にする事もないから、暇を潰せそうなもの借りてきた」

俺が脇に置かれたオセロや花札、トランプ等を指差せば、

「そこに積まれたゲームはそういうことでしたか」

と、柿芝は呆れた様に言いながらも何があるのか見始めた。


場合によってはこうやって柿芝と和気藹々と気安く時間を過ごすのも、これが最後になるかもしれないのかと思うと少し気が重くなった。




咲耶が目を覚ましたのは昼過ぎのことだった。

ちょうど、俺と柿芝がオセロにも花札にもトランプにも飽きて、オセロの台を使って五目並べを始めだした頃だった。

咲耶は静かに身体を起こした後、自分の急に成長した自分の身体をまじまじと眺めていた。


「貴方は、咲耶さんでいいんですか?」

柿芝が若干緊張した面持ちで尋ねる。

「ええ、そのつもりなのだけど、鏡ってあるかしら?」

対して咲耶は自分の身体の今の状態が気になるようだった。


「いや、ここには無いよ」

俺がそう答えれば、間髪いれずに咲耶が結論を出した。

「そう、なら鏡を出すわ」

咲耶がそういった次の瞬間には咲耶の入っている布団の目の前に姿見の鏡が現れた。


布団から出て立ち上がり、姿見で自分の様子を確認しながら、

「急に老けたわ。というか、顔はお母さんとほぼ同じなのに、身長が全然お母さんに届いてないってどういうことなのよ」

と不満を漏らしていた。

老けた、と咲耶は言うが、俺はそうは思わない。


実際見た目的には二十台後半といった所だろう。実際はその見た目の時、確か千は四十過ぎだったはずだが。

それに、その身体は千が昔の自分の身体をイメージして作ったものだ。

千が生きていた時代では、大人でもそれ位の身長が普通だった。


千の身長が大体155センチ位だろうか。

ちなみに、これでも当事としては結構背が高かった方だ。

・・・確か咲耶は最近、背の話になった時150センチの壁がどうのとか言っていたので、現在の咲耶の身長はそれ以下なのだろう。

まあ、咲耶の場合、年齢的にも背はこれから伸びるはずだ。


姫巫女は基本の顔立ちは皆大体同じだが、幼少期の栄養状態や運動する習慣の有無に寄って体形は結構変わる。

現に清實さんは十三歳の咲耶よりは背が高いが、それでも小柄な方だ。多分身長は160センチは無いんじゃないだろうか。

反対に輝美さんは小さい頃からよく食べよく動き、よく寝ていたせいか比較的身長も168センチと高く、今までの歴代の姫巫女の中では間違いなく一番高い。


姫巫女は基本的に普通の人間に比べて年を取るスピードが遅い。

特に成長期を終えてからの時間の流れは緩やかで、恐らく俺が途中で殺さなければ、寿命は簡単に百年を超えるだろう。

俺が次の姫巫女が産まれるタイミングで先代の姫巫女を殺していたのは、同じ時に複数の姫巫女が存在することにより、姫巫女同士や、それぞれの姫巫女を支持する者同士での争いをなくすためという理由もあった。


俺の目的は姫巫女を使って岩に封印された暁津比売の魂を少しずつ抜き出して集め、少なくとも岩の中に封印されていた分の暁津比売の魂を完全に封印の外に出すことにある。


しかし岩の中に封印されていた暁津比売の魂の塊は、通常の姫巫女でも受け止め切れないので、その魂を受け止めるために特別な姫巫女が必要になる。

それが、姫巫女の腹から直接生まれ、直接姫巫女の血を引く、直系の姫巫女だ。


それを実行するためにも俺は何としても瀧澤家の血を絶やす訳には行かなかった。


直系の姫巫女に、俺の魂や今までの姫巫女の魂はもちろん、別系統の姫巫女や、それ以外の人間魂全てを奉げ、暁津比売をもう一度この世界に蘇らせることが俺の最終目標だ。

過去に暁津比売を葬った存在達の魂も全て暁津比売に取り込ませて管理下に置く。

そうすることで、やっと暁津比売は安心して昔の様に平和に暮らせるのだ。



「やっぱり、元の身体が一番ね」


咲耶がそう呟くと咲耶の目の前に赤い襦袢を着た咲耶の身体が現れた。

そして新しく現れた咲耶の肉体が目を開けると同時に咲耶の身体の後ろに立っていた千の身体が倒れ、しばらくするとゆっくりと消えていった。


「咲耶さん、禊の儀を始めた後のこと、憶えていますか?」

「・・・・ええ、憶えているわよ。私が前に取り込んだ、土地神だと思い込んでた姫巫女に乗っ取られて、皆を殺して回って、だけど悠人君と龍太がそれを止めてくれて、その後私が皆を生き返らせたのよね」


俺は咲耶のその言葉を聞いて安堵した。

咲耶が禊の儀の事を憶えていると正直に話してくれたことに。

終わりの姫巫女として、覚悟を決めてくれたことに。


朝から時間が経つにつれ、俺の中の龍神の記憶ははっきりと蘇り、少しずつ記憶同士が繋がり、俺の中の忘れ去られていた目的も、俺が瀧澤家の人間に施した呪いの意味も、パズルのピースが埋まっていくように一つの形になっていった。


他の姫巫女ならいざ知らず、本来直系の姫巫女が禊の儀の内容を覚えていないなんてことはその儀式の性質上ありえない。

他の姫巫女が禊の儀の内容を忘れてしまうのは、自身がその暁津比売の魂の情報を受けとめるだけの器を持っていないからであり、言ってみれば暁津比売の魂の記憶から呼び起こされる膨大な情報を処理できないので脳がその情報を理解しようとするのを拒否している状態なのだ。


しかし、姫巫女の腹から直接生まれた直系の姫巫女は違う。


根本的に身体の作りが違うというか、暁津比売の魂からもたらされる膨大な情報も余裕で処理できるだけの容量を持っている。

咲耶は最近までその辺の処理する力も全て雛月に丸投げしていたようだったが。

だから、本来竹も禊の儀でもたらされた暁津比売の魂の情報から、俺の本来の目的も、俺の記憶が千の力によって失われていたことも、全て知っていたはずなのだ。


だが竹はあえてそれを憶えていないということにして、別系統の姫巫女を殺して魂を集めるより、昔自分を葬り封印した脅威を駆除することより、暁津比売となることよりも、御龍神社で千里眼や言霊を使う姫巫女として生きることを選んだ。


今思えば、あの日竹が恐い夢を繰り返し見たと言っていたのも、もしかしたら何度も実際に自分や自分の周りの人間が殺される現実を体験し、その都度これは夢だと自分に言い聞かせてやり直していたのかもしれない。

そして竹は幾度もの思考錯誤の結果、被害を最小限に留めるために俺と耕四郎を繋ぎ、神社から逃がし、自分は大人しく殺されたのかもしれない。


竹を殺したのが別系統の姫巫女なのか、かつて暁津比売を葬った者達の息のかかった奴らなのかはわからない。

どちらかといえば前者であって欲しいが、そうとも限らない。

そして現状では咲耶もいつ狙われるかもわからない。


咲耶が禊の儀の時の記憶を覚えているという事は、暁津比売の魂の記憶も引き継いでいるというのと同義であり、それを認めるということは、少なくとも俺が咲耶に望む事は伝わっているはずだ。

仮に咲耶がそれを拒否したとしても、咲耶が姫巫女として完成し、俺の記憶も戻った今なら、誰かしらに襲われたとしても最悪逃げ切る位は出来るだろうし、もしそうなれば咲耶を説得するいい材料にもなるだろう。



「・・・・今朝の記憶があるのなら、一つ聞きたいことがあるんですけど、今やったみたいに咲耶さんが新しい肉体をいくらでも作れるとして、僕は一度咲耶さんのチャクラを全て潰したはずです。あの状態でどうやって新しい肉体を作ったんですか?」

柿芝が小首を傾げながら咲耶に尋ねた。


それは俺も気になる所だった。直後の千の振る舞いからして刀の呪いを無効化出来るようになった訳でもないはずだ。


「あれは一度刀が刺さってない腕だけ残して意識的に体の回復を止めたのよ。それで腕以外が全て灰になった所で残りの身体を再生させたのよ。出来るかどうかは賭けだったけどね。

後は再生した身体は燃えたままだったけどしばらくしたら力も使えるようになって、その状態から新しい肉体を作って乗り移ったのよ」


あの時は本当に死ぬかと思ったと咲耶は笑いながらまるで自分がやったかの様に話す。

「まるで、咲耶さんが自分でやったみたいな言い方ですね」

柿芝も俺と同じことを思ったらしく、怪訝そうな顔で咲耶に言った。


「だって結局、アレも私の魂を持った私じゃない。言ってみれば別人格みたいなものだもの。だからアレも私よ」

咲耶が首を傾げながら笑えば、柿芝が緊張した面持ちで静かに身構えた。


「でも、今の私は鈴木咲耶よ?意識とか記憶とかは共有してるけど、あくまで私は私で・・・・ああっ!もうややこしい!!」

そんな柿芝の様子を見て咲耶は慌てて弁解を始めたが、上手い事今の自分の状態を伝える言葉が見つからない様だった。


「・・・この前、オルカさんに日本神話を曲解したいかがわしいマンガをすすめられたのですが」


少し間を置いて、突然柿芝が早瀬から勧められたというマンガの話をしだした。

「ああ、あれ?鞠亜に勧められて私も読んだわ。凄く良いわよね!」

咲耶もあっけに取られたようだったが、すぐに笑顔になって答えた。

なんなんだろう、それはそんなに面白い物なのだろうか。


「・・・・・正直、アマテラスが男という割には女みたいな姿で、男にする必要あったのかな、って思ったんですけど」

「わかってないわね、それがいいのよ!」

咲耶が拳を握って力説した。


「あ、やっぱり咲耶さんですね」

そしてその様子を見るなり柿芝は安心した様な呆れた様ななんとも言えない顔をした。

しかし、どうやら柿芝は今の咲耶を咲耶本人と認めたらしい。


「わかってくれればいいのだけど、何か今の反応は小馬鹿にされたような気がしたわ」

釈然としない様子で咲耶がむくれた。


「・・・・ねえ悠人君、ところで、悠人君は最初から私が殺した相手を生き返らせることが出来るって考えてたみたいだけど、それは誰から聞いたの?」

少し黙った後、咲耶は静かに柿芝に尋ねた。


「邦治さんからです」

「その邦治さんは誰から聞いたの?」

柿芝が答えると、間髪いれずに咲耶は質問を続けた。


「清實さんからと・・・」

「そう、なら清實さんは中村さんから聞いたのね」

咲耶が一人納得したように呟いた。


「待ってください清實さんも自分で予知することも出来ますよね」

柿芝がわけがわからないといった様子で咲耶に聞き返した。


「予知といっても清實さんの場合、夢に見る位で自分の予知したいことは出来ないのよ。

過去を見るにしても直接事が起った場所に行かなければいけない。リアルタイムなら地球の裏側だって見渡せるけど、本当は呪術の術式なんて見通せないわ。

アレは直接相手を見れば相手の過去の記憶だろうが術式だろうが全て見ることが出来る中村さんと意識を共有することによってできることなのよ」


禊の儀で清實さんとも魂を共有し、そこから知ったであろう情報を咲耶は述べた。

更に咲耶は言葉を続ける。

「だからこそ清實さんに中村さんはとても重宝がられていたし、だからこそ中村さんの罠に気づけなかったのね」


「罠というのは、土地神に乗っ取られた咲耶さんの前に輝美さんと清實さんを連れて行ったことですか?」

「それはあくまで罠の中の一つのプロセスよ。中村さんの目的は、籠目教と鬼灯の人間全員の魂を一度私に取り込ませることにあったんだから」

柿芝が確認するように尋ねれば、咲耶が当たり前のようにそれに答える。


俺は咲耶のその様子に、思わず口を挟んだ。

「咲耶、何を話すつもりだ?」

「何を?そんなの全部に決まってるでしょう?」


俺の問いかけに首を傾げながら咲耶は言い放つ。

「遅かれ早かれどうせいつかは解ることだし、後から解って問題になるよりは、今全部話しておいた方がいいわ。

例えそれで修羅場になったとしても、今全部話しておくことが、今回私達のために手を尽くしてくれた悠人君への誠意だと思うの」


「わかった。確かに今回柿芝にはとても世話になったし、最終的に決めるのは咲耶だ」

「ええ、ありがとう」

そんな俺達のやり取りからなんとなく事の重大さを感じたのだろう柿芝は、真剣な顔になった。


「・・・・・咲耶さん、話の内容からして殺された籠目教や鬼灯の人間が生き返るというのは、中村さんが仕掛けた罠だという風に聞こえたのですが、どういう意味ですか?

既に皆ちゃんと生き返ってますよね?」


「そうね、一件そう見えるわよね。だけど、実際には生き返った人達はもう普通の人間じゃ無いのよ。

皆の魂は一度私に取り込まれたでしょう?その段階で既にその魂は私の魂の一部になっていて、私がこの世に生きている限り、完全にこの次元に魂を固定されて転生の輪から外れてしまうのよ。

そして私も一度自分のものになってしまった魂を元の状態に戻すことは出来ない」


「・・・それは、つまりどういうことですか?」

一瞬柿芝の目が驚いたように見開かれたが、それもすぐに戻って柿芝は静かに質問を続ける。


「平たく言えば、私の意思次第で何千年でも生きられるし、逆に今すぐに殺すことも出来る。

この場合も魂は私の物のままだから、生き返らせることも出来るし、他の人間の魂と融合させたり反対に分裂させたりも出来るわ。

完全に私の干渉下にあるから、記憶も思考も何でも私の思い通り書き換えることが出来るの」


「・・・・・」

咲耶がその質問に答えると、柿芝は黙り込んでしまった。

一方そんな柿芝の様子も物ともせず咲耶は説明を続ける。


「つまり、彼等は既に私の所有物に成り下がっている。悠人君の言葉を借りるなら、これから彼等がどんな事を感じて考えようとも、それらは全て私に管理された偽物の感情と思考ということになるわ」


咲耶はわざとおどけた様に話したが、柿芝は無反応だった。

それから少し間を空けて再び咲耶は話し出した。


「中村さんは元は御龍神社とは別系統の姫巫女を守ってた家系だったみたいだけど、その姫巫女が他から殺されちゃって、それから籠目教に拾われたみたいなのよ。

要するに中村さんの目的はね、私を姫巫女として完成させて、自分の姉であるその殺された姫巫女の敵を取らせたかったみたいなのよ。

まあ、彼女を殺したのが誰でも、他の姫巫女を殺しているという時点で私にとっての脅威でもあるし、復讐の道具にされるのは癪だけど、中村さんはそのために自分の魂だけでなく他の籠目教や鬼灯の人間の魂まで手土産にして差し出した訳だし、犯人を見つけ出して魂を取り込むのはやぶさかではないわ」


「・・・・・」


「ただ、私に取り込まれた彼等の魂を開放する方法が一つだけあるの。

私の魂を切り裂いて、封印すれば良い。そうすれば取り込まれていた魂は開放されるわ。

ただし、肉体は無くなるから、皆は死んだままよ。上手い事、変なのに捕まる前に成仏できれば、また転生して生まれるたり、大元の魂に戻ることはできるだろうけどね」


「・・・・・」


「もっとも、私もせっかく力を取り戻したのだから簡単に殺されるつもりも無いけれど」

咲耶がそこまで話した後、しばらく黙っていた柿芝が口を開いた。


「咲耶さんは、これから何をするつもりなんですか?」


「前に言ったでしょ?私はのんべんだらりと平和に暮らしたいだけだって。

だけど、普通に暮らしているだけだと、いつ私の魂を狙ってくる輩に殺されるかわからない。

だから、やられる前に危険因子は潰しておこうと思うわ。

そうしないと、もう私の魂の一部になっちゃった人達の魂を守ることもできないしね」


「それは、オルカさんや鞠亜さん、今ここにいない咲耶さんと交友のある人間の魂も同じように取り込むということですか?」

途端に柿芝の顔が険しくなった。


「それが出来たら一番手っ取り早いんだけどね。

今鞠亜や修司君の近くには恵瑠ちゃんがいて、そんなことをしようとすれば、死闘は避けられないでしょうし、オルカに対しての悠人君もそんな感じでしょう?

特に鞠亜はともかくオルカの魂にそれだと割に合わないわ」

咲耶はふてくされたように答えた。


「まあ、そうでしょうね」

柿芝が相槌を打った所で咲耶は様子を窺うように言った。

「恵瑠ちゃんか悠人君あたりなら、私を殺す事もできると思うわ。

だけどね悠人君、覚えてる?私が取り込んだ鬼灯の人間の中にオルカの両親がいたの」



「知ってますよ。当たり前じゃないですか。

つまり僕が咲耶さんを殺せば、オルカさんの両親の魂は解放できてもオルカさんは両親を失うことになる。

僕が咲耶さんの側に着けば、表面上は今までと同じ平和な日々を約束する。と、言いたいんですか?」


柿芝は特にその言葉に動じるでもなく、淡々と状況を整理するように話す。

恐らく咲耶が今朝殺した人間は本当の意味では生き返ったのではないと言い出したあたりから覚悟はしていたのだろう。


「大体そんな感じよ。もちろんそうしてくれるのなら、オルカや周りの人間の魂を新しく取り込むようなことはしないわ」

咲耶は膝を抱えながら柿芝を観察するように眺めながら言った。

「ただ、その人達も皆既に咲耶さんの干渉下にあるので、咲耶さんがその気になればいつでも手を下すことは出来る?」

ため息混じりに柿芝は確認した。


「そうね。だけど、もし悠人君がこのやり方にどうしても我慢できないというのなら、今すぐにでも私を本気で殺しに来たらいいわ」

困ったように咲耶は笑った。

もし、今ここで柿芝が咲耶の存在を看過できないと言うのなら、間違いなく戦闘は避けられないだろう。

そうなったら、最悪勝つことは出来なかったとしても、何とかして咲耶を逃がすことを考えなければならない。


「わかりました。今後もし我慢できないようなことがあれば、その時は八つ裂きにでもします。

でも、今は様子を見ようと思います」


思うところは多々あるようだが、今はまだ咲耶を殺すと言う選択肢は柿芝には無い様だ。




次回更新予定は5/2です。

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